GOURMET 2025.02.05

ここでしか味わえない極上の宝庫!沖縄離島「久米島」で体験したい絶品グルメ旅

那覇空港から飛行機で約35分の距離にある沖縄離島「久米島」。その美しい景観から”球美の島”として知られていますが、実は沖縄屈指のご当地グルメの宝庫でもあります。車海老や海ぶどう、島もずくをはじめ、海洋深層水や味噌、野菜など、島の名産食材をふんだんに使った多彩なメニューが目白押しです。ここでしか味わえない極上のグルメを求めて、ぜひ一度訪れてみてはいかがでしょうか。

▶︎海洋深層水とは・・・深度200m以上の深海から組み上げられる低温安定性・清浄性が高く、栄養が豊富な海水のこと。久米島では水深612mより汲み上げられており、久米島の島おこしの原動力に。毎年6月12日辺りではイベントも開催している。

土庄 雄平
(トラベルライター)
商社・メーカー・IT企業と営業職で渡り歩きながら、複業トラベルライターとして活動する。メインテーマは山と自転車。旅の原点となった小豆島、転職のきっかけをくれた久米島など、人生の岐路にはいつも離島との出会いがある。
YUNAMI FACTORY|車海老と自家製オイルで作る唯一無二のガーリックシュリンプをいただく

アメリカ生活から戻り、家業のガソリンスタンドを継ぐ傍ら、一念発起して2015年にオープンした「YUNAMI FACTORY」。アメリカンな雰囲気が漂うこのお店では、ガーリックシュリンプ、ハンバーガー、タコライスなどが楽しめます。若い世代が久米島で飲食店を始めるきっかけとなった先駆者であり、島の活性化に重要な役割を果たしています。このお店の名物は、オープンのきっかけにもなった「ガーリックシュリンプ」。久米島で育てられた車海老は、くさみがなく甘みと旨味が際立っているのが特徴です。ニンニクや香草、久米島の海洋深層水塩、シークヮーサーを合わせた自家製ガーリックオイルの香りでご飯がどんどん進みます。

海鮮味処 亀吉|宿泊時の夕食に。地元民行きつけのお食事処で久米島の味覚を楽しむ

沖縄へ旅行する際には、宿では夕食付きプランを選ばず、あえて沖縄料理屋さんへ足を運ぶという方も多いのではないでしょうか?たくさんの宿があつまるイーフエリア(イーフビーチ周辺)には、久米島の豊かな味覚を味わえるお店が軒を連ねています。おすすめは「海鮮味処 亀吉」です。島の名物であるもずくや海ぶどうをはじめ、アーサ天、豚の角煮(ラフテー)、お寿司やお刺身など、バリエーション豊かなメニューが揃っています。特に、久米島赤鶏の唐揚げは、とびきりの弾力と濃厚な旨味を持つ久米島赤鶏のジューシーな美味しさをストレートに楽しめます。メニュー表の裏表紙を飾っている紅芋の鯛焼きも、食後に必ず食べたいシメの逸品です。

やん小~|さらに進化中!ピリ辛がクセになる地元民熱愛の一杯をすする

久米島そばの名店「やん小~(ぐゎ~)」は、島南部の仲泊地区に位置し、瓦屋根の古民家が目印です。四季折々の花が咲き誇る庭園があり、訪れる人々を癒しの島時間へと誘います。そんな「やん小~」で楽しめるのは、島の風味が詰まった「島味噌もやしそば」です。久米島赤鶏と県産豚骨からとった出汁に、久米島みそと沖縄本島の玉那覇味噌を合わせたスープが特徴です。さらに、久米島の海洋深層水を練り込んだ麺と、久米島の地下水で育った惣慶もやしがトッピングされています。特におすすめの「ピリ辛味噌もやしそば」は、特製ラー油がアクセントとなり、芳醇な味噌にほのかな辛さと香ばしさが加わった逸品です。かつては久米島産のたいらの味噌を使っていましたが、製造元の閉業により変更を余儀なくされました。紆余曲折を経て最終的に玉那覇味噌に行き着きましたが、この玉那覇味噌の家系には、かつて久米島高校を建てた方もいるという不思議な縁がありました。塩味が強い味噌を使用しているため、豆乳でマイルドに調整し、ラー油との絶妙な対比が引き立つ一杯に仕上がっています。

ゆくい処 笑島(わしま)|初久米島旅なら立ち寄るべし。車海老の旨味を心ゆくまで楽しむ

仲泊地区から少し北へ上がった場所に、久米島そばを代表するもう一つの名店「ゆくい処 笑島」があります。パンダやぎが描かれたパネルが目印で、店内に入ると窓の外から海を望む風景を一望できます。このお店で楽しめるのは「車海老そば」です。久米島で養殖が盛んな車海老をスープのベースにしており、トッピングにも車海老をぜいたくに使用しています。特に、脱皮したての車海老を素揚げにして丸ごと味わえる「やわら車海老そば」は、地元民も熱愛する一杯です。スープの中に優しい甘さを感じるのは、低塩分で無添加の伝統調味料・久米島味噌の効果。そんな味わい深いスープと一緒に、麺をすすり、車海老を頬張れば、口いっぱいに上質な海老の甘さや旨味を楽しめます。惣慶もやしのシャキシャキ感と優しい甘味のアクセントも秀逸です。2019年にっぽんの宝物・第4回全国大会でグランプリを受賞しており、久米島そばを全国区の存在へ押し上げた、立役者といっても過言ではない一杯を味わってみてください。

がーでんきっちんu0026amp;かふぇ城(ぐすく)|アットホームな隠れ家的名店で家庭料理をいただく

集落が点在し、久米島の原風景が広がる島の北部。飲食店がほとんどないこのエリアに、オアシスのように佇む「がーでんきっちんu0026かふぇ城」があります。自宅に招かれるようなアットホームな入口と、地元の方々が集う心地よい店内が魅力です。かつてはお母さんが中心で手がけていたお店も、今では息子さんがメインで切り盛りするように。良心的な価格で、久米島の家庭料理に舌鼓を打つことができます。名物の久米島そばは、豚骨から丁寧に取った淡麗スープが特徴で、コクがありながらもあっさりとした味わいが自慢です。その時々でさまざまなセットメニューが登場することもあります。時期限定で提供されるもずくは、香りと食感が格別で、その美味しさに感動すること間違いなし。

くめじまーるカフェ|海洋深層水を五感で楽しんで。久米島の味覚が詰まったピザに舌鼓

久米島の名産品である海洋深層水を体感し、交流の場として2021年にオープンした「くめじまーるカフェ」。海洋深層水の取水施設に隣接しており、カフェの前に設置された海洋深層水の出る蛇口がトレードマークです。店内には、海洋深層水について学べるパネルが展示されており、ゆったりとした空間で海洋深層水を使ったグルメも楽しめます。まさに五感で海洋深層水を堪能できる、久米島の文化海洋深層水発信施設です。前半でご紹介した久米島そばとあわせて近年アツいのが久米島ピザ。「Blueくめじまーら」は、天然色素スピルリナで色付けした青いしらす、久米島産の海ぶどう、アーサをたっぷり使った一品です。4種のチーズの芳醇な美味しさとともに、海の香りを存分に楽しめる唯一無二のピザを味わえます。アンチョビの絶妙なアクセントもたまりません。

BACKSHORE RANCH|オーシャンビューの絶景と絶品イタリアンを満喫

久米島東部の中心であるイーフエリアから、島の南部・島尻地区へ向かう県道245号線。この島を一周する道の中でも特に海の眺めが素晴らしく、心地よいシーサイドロードに、一軒の白い建物「BACKSHORE RANCH」が現れます。リゾート感漂う白を基調とした店内に入ると、窓の向こうには素晴らしいオーシャンビューが広がり、サーフミュージックが流れる空間で手作り小物が目を引きます。このおしゃれなお店で楽しめるのは、久米島の味覚を活かしたイタリアン料理。特におすすめはピザです。島野菜とチーズがたっぷり乗ったデラックスピザや、海洋深層水で育てられた車海老を使ったガーリックシュリンプピザなど、バリエーションも豊富です。もちもちの生地から具材が溢れるほどボリューム満点のピザは、どれも絶品です。

いかがでしたでしょうか?個性あふれる久米島そばやピザをはじめ、沖縄離島の中でも屈指の絶品グルメが楽しめる「久米島」。沖縄本島からのアクセスも良く、石垣島や宮古島に劣らない美しい景色も堪能できます。ぜひ一度訪れてみてください。