AMAMI ISLANDS
空・海・自然・人など
日本復帰70周年に湧く
奄美群島の魅力に触れる
奄美群島第2弾
奄美群島をめぐるShima旅の第二弾は、8つの有人の島で構成される奄美群島のなかで鹿児島寄りに位置する奄美大島と喜界島をご紹介。奄美大島は奄美群島の中でも一番大きな島で、日本の離島のなかでは佐渡島に次いで2番目に大きな島。2021年に生物の多様性が認められ徳之島、沖縄島北部及び西表島とともに世界自然遺産として登録されている。奄美大島の東の沖約20kmにある喜界島は、珊瑚礁に囲まれた島として知られ、農作物の栽培を中心に生計が営まれていて、島民の温かさから過ごしやすい雰囲気が特徴だ。今回はこの2つの島を中心に島旅がスタート。
鹿児島から奄美群島を経由して、沖縄への航路を結ぶのは、
マリックスラインとマルエーフェリーの2社のフェリー。
両社が毎日交互に運航しており、船旅だから体感できる魅力を提供してくれる。
※写真は、マリックスラインで就航しているクイーンコーラルクロス
鹿児島新港を夕方に出発する航路では、目的地に着くまでの時間を利用してデッキで夕日や星空を眺めたり、レストランや共用スペースでくつろぐなど、思い思いの過ごし方ができるのが魅力。船内も希望にあわせてホテルの一室のような特別室からリーズナブルな2等室までご用意。なかでも2021年11月に就航したクイーンコーラルクロスは、各船室を繋ぐ通路が一直線に設計された珍しい構造で、海を眺めながらのんびりくつろげるビューシートのほか、メイクルーム、授乳室、キッズルームなど充実の設備が特徴だ。
■取材協力/マリックスライン株式会社・
マルエーフェリー株式会社
「御船印」とは、神社仏閣でもらえる御朱印の船バージョンのこと。北海道から沖縄まで全国各地の船会社が独自の印を発行しており、奄美群島を運航するマルエーフェリーとマリックスラインでも購入することができる。船によって異なる個性豊かなデザインが特徴で、船旅の思い出としてコレクションを楽しむ人も増えている。
SHIMA-Omoiスタッフが
現地で買ったきたお土産を
読者にプレゼント
世界自然遺産にふれる
神秘の島を歩く
ヒカゲヘゴなどの亜熱帯の木々が生い茂る「金作原」が有名ですが、認定ガイドの同行が必須。そこで気軽に奄美大島の自然を体感できる場所として「役勝エコロード」がおすすめ。役勝川沿いの旧県道を歩くコースで、道も舗装されているので初心者でも安心して楽しむことができる。
住用湾河口に広がる国内屈指の規模を誇るマングローブ原生林。メヒルギやオヒルギなどマングローブを作る常緑樹のトンネルを潜りながらカヌーが体験できる。潮の満潮・干潮によって表情を変えるので、体験時間は事前に相談を!
豊かな自然が魅力の奄美大島では、亜熱帯の木々や絶滅危惧種の動物やマングローブのほか、シュノーケリングやダイビング、ホエールウォッチングなど、様々なアクティビティを体験できる。赤尾木東海岸の岩場に干潮時のみ現れる「ハートロック」は名所として知られ、夕日が綺麗なスポットも多数。朝から日が暮れるまで、島全体を丸ごと楽しめるのも奄美大島ならではの魅力!
自家農園で無農薬で育てたフルーツをふんだんに使用し、奄美産黒糖や島の海で採れた塩など地元の食材で丁寧に手作りしたジェラートが人気の「La Fonte(ラフォンテ)」。パッションフルーツや奄美黒糖、真塩など10種ほどが並び、ダブル500円、トリプル650円。
奄美大島の海水からとれたミネラル豊富なにがりと大粒の国産大豆で作る豆腐が評判。昼時は行列ができるほどの人気店。
週替わり定食や麻婆豆腐など、豆腐の味を堪能できるメニューも豊富で、塩豚の煮物か豚の角煮が選べる島とうふ定食は2,200円。
奄美大島の北側笠利町にあるグランピング施設「HOLLY CAMP」。快適にリストアされたヴィンテージキャンピングトレーラーでの宿泊は、波音を間近に感じながら移り行く景観を眺めてのんびりくつろげる南国リゾートの決定版。
「HOLLY CAMP CASA」は、カフェと併設した2部屋のみの小さな宿。ゆっくりと流れる時間の中で、自然を近くに感じながら、何をするでもないのんびりした心地よい時間に包まれる。ツインとダブルの部屋があり、一棟貸切利用も可能。カフェではパッションソーダなどのドリンクのほか、石窯ピッツアも人気。
ガラス貼りの開放感がある窓からは、どの場所からも海が眺められる。ゆったりくつろぎながら、時間によって移り変わる景観は格別。
奄美大島の最南端に位置する瀬戸内町には、大島海峡を挟んで加計呂麻島があります。古仁屋港から各島へは町営フェリーや海上タクシーで渡ることが可能。
奄美大島の南に浮かぶ
小さな島へ
奄美大島から船で20分の加計呂麻島は、実久ブルーといわれる透明度の高い海岸やデイゴ並木など、非日常の時間を味わえる場所。奄美大島での旅のスケジュールに余裕のある方は、加計呂麻島まで足を伸ばしてみよう。島内には農薬を使わずにトロピカルフルーツを育て無添加ジャムやチーズケーキを作る「かけろまの森 marsa」などのオシャレなお店もあるので、きっとその島だから味わえる素敵な体験ができるはず!
島民の温かさと
のどかな空気感が魅力
隆起珊瑚礁の島ということもあり、ダイビングスポットとしても注目されている喜界島。天然の入り江を利用した喜界島最大の海水浴場スギラビーチは、透明度の高さに加えてサンゴのリーフによって穏やかな波が特徴。島内は比較的平地が多く、レンタサイクルもあるので、自転車でサイクリングを楽しむのもおすすめ。
手久津久にあるガジュマル巨木は、その大きさから圧巻の佇まいで、島一番のパワースポット。そのほか、ウフヤグチ鍾乳洞や喜界島の農業を支える地下ダムなど神秘的な場所も必見。
喜界島唯一の牧場「グローリーファーム」では、日本原種の在来馬の1種と言われる稀少な喜界馬のグラッシーを飼育。昔は5,000頭いたと言われる喜界馬も一度は絶滅。トカラ列島に渡って生存していた種が里帰りする形で、現在は喜界島にはこの1馬のみとなっている。タイミングが良ければ鹿児島県の天然記念物にも指定されている喜界馬での乗馬を体験することもできるので訪れてみて(見学無料)。
稀少な隆起珊瑚礁で形成された喜界島を拠点に、北海道大学の教授をはじめとした精鋭が様々な調査研究を行っている「喜界島サンゴ礁科学研究所」。展示室ではサンゴの標本や研究所の活動内容を閲覧できる。
喜界島産の素材をふんだんに使用したメニューが人気の「yuraiba ゆいカフェ」。喜界島の在来島みかん「フスー」を使用した島みかんクリームパスタ(サラダ付)1,100円は、さっぱりとした酸味とクリームの相性が抜群。喜界島産の白胡麻を使用したロールケーキや喜界島産国産コーヒーを島で唯一提供。農産物加工センター内にあるので、 特産品や加工風景を楽しみながらゆっくりと過ごすことができる。
喜界島の夜を満喫したい方は、島唯一のライブハウス「Funky station SABANI」へ。島唄やエイサーなどのライブを聴きながら、特製バンズを使った店自慢のサバニバーガーやオリジナルカクテルなどが味わえる。
ライブの最後はみんなで踊って盛り上がれるのもこの店の楽しいところ。観光客と島民とが気軽に触れ合える場所としても人気なんです。ライブはその時々によって変わるので、スケジュールはお店のSNSなどで要チェック!喜界島観光の最後を締める場所としてはうってつけのお店なので、気軽に訪れてみて。
喜界島でお土産を購入するなら「喜界町農産物加工センター」がおすすめ!黒糖や胡麻など喜界島産の素材を使用した加工品が種類豊富にラインナップしている。
喜界島特産品を
加工・発信する中心スポット
喜界町農産物加工センターでは、施設内に備えている様々な加工機器やスペースを島民がレンタルして使用可能。黒糖や胡麻、そら豆などを用いた加工品はもちろん、フードロスの問題を抱えていた島みかんを使ったクラフトコーラなども、このセンターから生み出された商品。現在では、ほぼ100%の稼働率というほど島民に活用されており、島をあげて新しい特産品の開発や発信に力を入れている。
自然や歴史、料理、レジャーはもちろん
奄美群島ならではの空気感に触れる旅
何度でも訪れたくなる場所や人がいる
第一弾、第二弾を通して訪れた奄美群島の5つの島は、それぞれがとっても個性豊か。何を目的とした旅にするかによって行き先は変わってくるが、共通するのはどの島でも島民との温かい触れ合いができること。第二弾の旅先である奄美大島は面積が大きく、観光もお店も宿もバリエーション豊富で、自分好みのリゾートライフを過ごすことができる。島民との触れ合いを優先するなら喜界島はうってつけ!人の温かさに触れながら、のんびりとした時間を過ごせるので、どちらももう一度訪れたいと思えるほどお気に入りの島になりました。
マリックスライン株式会社/マルエーフェリー株式会社/一般社団法人 奄美群島観光物産協会/喜界島観光物産協会/奄美大島・喜界島で出会った多くの店舗や人々たち