今も隆起し続けている
珊瑚礁の島

SHIMA INFORMATION

九州・沖縄エリア/ 鹿児島県

喜界島 きかいじま

面積
56.82㎢
人口
6,794人(2021年7月31日時点)
観光スポット
百之台国立公園展望所、テーバルバンタ、サトウキビ畑の一本道、海水浴、マリンレジャー
特産
黒糖、黒糖焼酎、白ゴマ
アクセス
①奄美空港から喜界島空港まで飛行機で約20分
②鹿児島空港から喜界島空港まで飛行機で約1時間15分
③奄美大島・名瀬港から喜界島・湾港までフェリーで約2時間
④鹿児島・鹿児島本港から喜界島・湾港までフェリーで約11時間
URL
http://kikaijimanavi.com/

喜界島 kikaijima

世界で3か所のサンゴ礁段丘は必見
サンゴが育む絶品の「黒糖」と「白ゴマ」

鹿児島県と沖縄県のちょうど中間、奄美大島のすぐ隣にある島です。周囲は約48.6㎞。サンゴ礁が隆起してできた平坦な地形で最高地点でも約211m、面積の約40%は耕地でサトウキビ畑が一面に広がっています。サンゴ礁が非常に速いスピードで隆起してできた海岸や段丘などが国立公園に指定されており、中でも島の最高地点である百之台公園からは、世界でも3か所しか見られない貴重なサンゴ礁段丘を望むことができます。ミネラル豊富なサンゴ礁からなる弱アルカリ性の土壌のため、上質なサトウキビから作られる「黒糖」や「粗糖」、「黒糖焼酎」などの農産品や加工品は、非常に質が高い特産品であると評判です。また、希少品種の「在来そら豆」、「在来かんきつ類」なども豊富に栽培されており、中でも「白ゴマ」の生産量は国内トップを誇っています。貴重な国産在来種でもある喜界島の白ゴマはとても風味が良いので、炒りゴマや摺りゴマ、練りゴマのほか、ゴマ油やドレッシングなどの加工品も人気です。喜界島の料理は、島で採れる新鮮かつ良質な食材とともに、食材が限られていた時代を生き抜いてきた先人の知恵も味わうことができます。茹でた素麺をいりこと鰹の出汁と熱した油に絡ませた「油そうめん」は絶品。「ヤギ料理」は伝統のご当地グルメで、今でも歓迎の際におもてなしとして出される郷土料理です。

支配の歴史に翻弄されつつも
たくましく生き抜いてきた島民たち

古代から南西諸島の中でも独自の歴史を歩んできた喜界島は、中世以降に琉球王国や薩摩藩など周辺の大勢力の支配下に入り、大平洋戦争終了後8年間は米軍統治下に入るという、世界と日本の歴史に翻弄されてきた島といえます。そのような過酷な状況の中で、先人たちの知恵や歩んできた歴史は、島内の遺跡や史跡、年中行事や芸能として今日まで受け継がれてきました。大宰府とのつながりが推測される「城久遺跡群」をはじめ、「手久津久地区の遺跡群」、「荒木地区の遺跡群」、「総合グラウンド遺跡」など、さまざまな遺跡が発見されています。中には従来の解釈では解明できないものも多く、今でも研究が進められているほどです。史跡も数多く残っています。保元の乱で敗れた源為朝、鹿ケ谷の陰謀で流刑になった僧俊寛、壇ノ浦の戦いで敗れた平家一門にまつわる「源平関連の史跡」。琉球王朝の信仰を受け、その支配下に入った後の「琉球王朝関連の史跡」。薩摩藩の進攻を受け、その直轄領となったあとに黒糖の重税による苦しい搾取の時代を迎えた「薩摩藩政関連の史跡」。太平洋戦争後期は沖縄へ向かう特攻機の中継基地であったため「戦闘指揮所跡」や格納庫の「掩体壕」など、「太平洋戦争関連の史跡」が残されています。

自然が作る絶景の宝庫
島民との触れ合いも魅力

観光地化を過度に進めてこなかったからこそ残ってきた自然や文化があり、島民との触れ合いや、のんびりと流れる島時間を楽しみたい方にはおすすめの島です。地域住民による「シマあるきガイド」では、民話・伝承が残るエリアや、大和と琉球の文化が混在するエリアなど全7コースを紹介してくれます。マリンレジャーではSUPやスキューバダイビング、シュノーケル体験などが楽しめ、色とりどりのサンゴがひしめき合う島の海を満喫できます。海水浴をするのなら、美しい夕日が見られる喜界島を代表する「スギラビーチ」など、多くのビーチがあります。絶景スポットも豊富です。「百之台国立公園展望所」は、島の中央部に広がる隆起珊瑚礁の高台地。太平洋と東シナ海が一望できる絶景の地で、「奄美群島国立公園」に指定されています。「七島鼻」は、島の最高地点にあり奄美大島を望むことができます。「テーバルバンタ」は、喜界島を構成するすべての段丘が一望できる場所。サンゴ礁の驚異的な隆起速度により隆盛した希少な島の歴史を垣間見ることができます。見渡す限り一面に広がるサトウキビ畑の中、青い空・海へと続いているように見える約2.5㎞の「サトウキビ畑の一本道」は必ず寄りたい人気のスポットです。喜界島には数多くの神秘的なガジュマルがありますが、その中でも「手久津久の巨大ガジュマル」は樹齢100年を超える代表的なものです。

日本一おもてなしが手厚い「喜界島マラソン」
大物アーティストが集う「喜界島OTO祭り」

喜界島のイベントは、島民だけでなく訪れる観光客が一体となって楽しめる内容が盛りだくさん。4月に開催される「東経130度 喜界島マラソン」は出場者を200名弱に限定しつつも、エイドやボランティアの数がそれを上回るため、日本で一番おもてなしが手厚いといわれている春の一大スポーツイベント。暖かな気候と島民の応援を感じながら比較的平坦なコースを走るので初心者にもおすすめです。8月には「喜界町夏祭り」が2日間に分けて行われます。八月踊り、歩行者天国、演芸ショー、相撲大会、フネィンカー競漕、綱引き、花火大会などが開催されます。中でも「八月踊り」は五穀豊穣を願う神社の豊年祭の折に踊られる、古代より先祖代々継承されている伝統文化です。「喜界島OTO祭り」は、「スギラビーチ」を舞台に開催される大物アーティストが集う野外音楽フェスティバル。喜界島ならではの体験や、各種屋台、物産品販売、楽しいアトラクションなど盛り沢山な企画があり、毎回多くの観光客が訪れています。また、喜界島には独特の伝統行事が多くあります。「ムッチームライ」(餅もらい)は、子どもたちが集落の家々を回りながら「餅もらい歌」を歌い、餅やお菓子などをもらって歩く伝統行事。「ソーメンガブー」は、集落公民館の屋上や特設櫓から放り込まれる素麺を、老若男女が入り乱れて奪い合うという世界に誇る島の奇祭。会場では、あちらこちらで素麺を奪い合う光景が見られてにぎやかです。

情報提供 / 喜界島観光物産協会

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