Shima旅vol.2

いつもかたわらに海を感じて
潮風とともに島から島へ

広島県・愛媛県 しまなみ海道

ロケ地:未来心の丘

衣装提供:ofuku’ JAPAN

向島、生口島、因島、大三島、伯方島、大島

瀬戸内海に浮かぶ
6つの島々を繋ぐ
しまなみ海道

広島県尾道市と愛知県今治市を6つの島と7つの橋で結ぶ全長約70kmのしまなみ海道。サイクリストの聖地として有名だけれど、瀬戸内海特有の多島美と温暖な気候が育む食の魅力は、サイクリストではなくとも一度は経験して欲しい。6島それぞれの個性を楽しみながら、のんびりと巡る、しまなみ旅がはじまる。

雄大な自と人の営みが
長い歳月掛けて創った
詩情あふる海景

旅の醍醐味のひとつは、その土地でしか見ることができない景色を見ること。しまなみ旅の幕開けで訪れた大島で、早々にその目的を達成した。それも、しまなみ海道でも随一の絶景。山頂の展望台からは、静かな海も、点在する島々も、浮かぶ雲も、輝いて見える。自然の景色にこんなにも心が震えたのは、自由に出歩けなかった日々の反動だろうか。

美しい景色に感動する、しばらく忘れていた感覚を思い出させてくれた。一帯の気候は、雨が少なく温暖なため、レモンやオリーブがよく育ち、いたるところに黄色い果実が実っている。青く穏やかな海に多島の海景、そして暖かい気候。まるで地中海のような環境で、取材先に移住者が多いのも納得した。

旅の醍醐味のひとつは、その土地でしか見ることができない景色を見ること。しまなみ旅の幕開けで訪れた大島で、早々にその目的を達成した。それも、しまなみ海道でも随一の絶景。山頂の展望台からは、静かな海も、点在する島々も、浮かぶ雲も、輝いて見える。自然の景色にこんなにも心が震えたのは、自由に出歩けなかった日々の反動だろうか。美しい景色に感動する、しばらく忘れていた感覚を思い出させてくれた。一帯の気候は、雨が少なく温暖なため、レモンやオリーブがよく育ち、そこここに黄色い果実が実っている。青く穏やかな海に多島の海景、そして暖かい気候。まるで地中海のような環境で、取材先に移住者が多いのも納得した。

キラキラ輝く多島美は
悩みも何も吹き飛ばす
圧倒的な開放感

自然に溶け込む展望台
目に飛び込んでくる
しまなみ海道随一の絶景

大島の南端に位置する亀老山。その頂には、まるで美術館のようなモダンな展望台がある。建築家の隈研吾氏による設計で、地形の中に埋め込むようなデザインのため、山と建築が見事な調和をなしている。階段を登ると現れるのは360度の大パノラマ。愛媛県本土と大島を繋ぐ来島海峡大橋の姿、大小の島々、果てしない青空。しまなみ海道随一の絶景を眺めながら大きく伸びをすると、ビュンと強めの風が吹き抜け、ここに辿り着くまでの疲れをさらっていった。

偶然訪れたオリーブ園で
搾りたてのオイルを

大島のおじいちゃん達が荒地を耕してオリーブを栽培。たまたま今日はその収穫祭だそう。平地が多い大島は太陽の光が満遍なく降り注ぎ、風もよく通るため、オリーブ栽培に適している。手で捻るだけで軽く取れるオリーブを、その場で圧搾器にかけてオリーブオイルに。フランスパンにつけて試食させてもらうと、オリーブオイルが口の中でジュワッと広がり、少し青さの残る新鮮な風味が心地よく鼻を抜けた。

ただ、海を眺めたり
読書に耽る時間が嬉しい

神奈川県から移住したご夫婦が営む「Cafe Shozan」。店内には大きな窓、テラスにはサイクルラックがあり、自慢の愛車と海を眺めながら食事ができるとして、サイクリストの憩いの場になっている。おすすめは、粗挽き牛が肉々しいミートパスタ。隠し味に伊予産の味噌を使用し、コク深い味わいに。

海沿いのホテルで堪能する
しまなみならではの食と景色

しまなみ海道にあるおしゃれな宿泊施設といえば大三島のWAKKAだ。リゾート感あふれる佇まい、全室オーシャンビューのコテージ&ドームテントは2人だけの非日常を演出。併設のカフェは一般利用も可能で、瀬戸内海の多島美と多々羅大橋を一望しながら、しまなみ産の有機野菜を使ったグルメやスイーツを楽しめる。そのほか、施設への自転車の持ち込み、修理セットの貸し出し、サイクリングコースの相談など、快適な自転車旅をサポートするサービスが充実。ちょっとした休憩に、旅の拠点に、活用したい。

愛情込めて育てた
レモンを味わう
小さなお店

日本家屋がひしめく住宅街にポツンと店を構えている大三島リモーネ。理想のお酒造りを求めて東京から移住してきたご夫婦が営む小さな店舗には、レモンのお酒、ジュース、お菓子、雑貨が所狭しと並べられている。自然そのままの味を活かすために、ご夫婦自ら有機栽培したレモンを凝縮し、丁寧に瓶詰めしたリキュール「大三島リモンチェッロ」は、フレッシュな香りと心地よい苦味が大人を満足させる。

↓
Second DAY

海と風晴れた空
なだらな海岸線を
寄り道ながら進む

やっぱり、しまなみ海道を訪れたならサイクリングは欠かせない。そんな王道のしまなみ観光は生口島で楽しもう。なぜなら、この島のコースは他の5島に比べて平坦で、海岸線が一番長いから。レンタルした電動自転車は軽く踏むだけでグングンと進み、潮風が服をたなびかせる。都会では味わうことができない爽快感に、自然と笑顔になった。

生口島に限らず、しまなみ海道の施設や店舗には必ずサイクルラックが設置されていて、コースには自転車専用道のブルーラインが引かれている。レンタサイクルも点在し、なかには乗り捨てポイントもある。行き届いたサイクリストフレンドリーな環境に聖地たるゆえんを感じた。

やっぱり、しまなみ海道を訪れたならサイクリングは欠かせない。そんな王道のしまなみ観光は生口島で楽しもう。なぜなら、この島のコースは他の5島に比べて平坦で、海岸線が一番長いから。レンタルした電動自転車は軽く踏むだけでグングンと進み、潮風が服をたなびかせる。都会では味わうことができない爽快感に、自然と笑顔になった。生口島に限らず、しまなみ海道の施設や店舗には必ずサイクルラックが設置されていて、コースには自転車専用道のブルーラインが引かれている。レンタサイクルも点在し、なかには乗り捨てポイントもある。行き届いたサクリストフレンドリーな環境に聖地たるゆえんを感じた。

大三島ICの近くにある多々羅しまなみ公園内には、サイクリストの聖地と題するモニュメントがある。眼前には世界有数の斜張橋「多々羅大橋」のほか、瀬戸内海の景色を一望できるビューポイントとして人気。

潮風を切って走る
2人で笑い合いながら
どこまでも行ける気がした

コースに置かれた
アート作品を目指して
爽快なプチ自転車旅

瀬戸田サンセットビーチで自転車を借りて生口島をサイクリング。一周24kmのコースは広くてなだらかな海岸線になっていて、潮風を感じながらのサイクリングが格別に気持ちいい。さらに生口島は「島ごと美術館」と銘打ち、コース周辺に17のモニュメントを設置している。ささやかな目的地は自転車旅に彩りを添えてくれる。焦る必要はない。ゆっくりと寄り道しながら楽しもう。電動自転車の貸し出しもあるから、体力に自信がなくたって安心だ。

海辺のベンチに腰掛け
柑橘ジェラートを食べる
爽やかなひととき

生口島サイクリングでおすすめの休憩スポットといえば、しまなみドルチェ瀬戸田本店だ。店舗併設の工場で毎日作られる出来立てのジェラートを味わえる。国産レモン発祥の地である瀬戸田(生口島)の温暖な気候が育んだシトラスを使ったジェラートは、その爽やかな香りと酸味で疲れた体を癒してくれる。

サイクリング

日本唯一の自転車神社で
旅の安全と成功を祈る

因島の小高い丘に鎮座する大山神社には、大海原の神、渡航の神である和多志(わたし)大神が祀られている社がある。古来より海や船と生活を共にしたこの地域ならではの神様は、サイクリストの聖地となった現在、交通安全を司るという意味から自転車の神としても信仰されるようになった。サイクリストなら一度は訪れたい場所だろう。

豪華絢爛な「母の寺」と
白亜の天空庭園を鑑賞する

極彩色の伽藍に思わず息を呑む耕三寺。ここは、実業家の耕三寺耕三が母親の菩提寺として生涯を掛けて建立した寺院で、仏像など多くの国重要文化財を有する博物館でもある。堂塔の造りは精緻を極め、色彩の豊かさも相まって荘厳。その全てが母の為に建てられたというから驚きだ。母の慈悲と、母への報恩感謝、無限の愛が伽藍に具現しているようで心を打たれる。

境内を上がっていくと、極彩色の堂塔群から一転、純白の天空庭園が現れる。「未来心の丘」は、広大な敷地と大小様々な彫刻が全て大理石で形成された体感型のアート作品だ。頂上にそびえるのは光明の塔というモニュメント。周囲で最も高い場所なので眺望も素晴らしく、訪れる人が必ず写真を撮る人気のフォトスポットになっている。真っ白な、非現実的な世界で、童心に返って楽しんだ。

山奥の工房で作られる
誰にも媚びない
ファンキーなチョコ

細い山道を抜けると現れる古い公民館の2階に、ウシオチョコラトルがある。カカオ豆の買い付けからチョコレートの製造販売までの全過程を自社で行うビーントゥバーで、それぞれ出身地が違う3人の男性が尾道で出会い、立ち上げたお店だという。アーティストがデザインした可愛いパッケージの六角形は、主にカカオ豆と砂糖のみで作ったタブレット(板チョコ)。余計なものが入っていないから、カカオ豆の個性がダイレクトに伝わる。

知らない街に
積み重なった
日常の風景が
旅情をかきたてる

向島の兼吉地区を散策。小さな商店でサイダーとパンを買って堤防に腰掛ける。対岸の尾道市街は小高い山の斜面に古い町並みが連なり、初めて来た場所なのに郷愁めいたものを感じ、この場所が映画やドラマのロケ地として有名な理由がわかった気がした。

夕焼けに燃ゆる時
島々はまどろむようで

旅の締めに瀬戸内海の夕景を収めるため、向島の高見山展望台へ。山頂に着いた頃、太陽は既にゆっくりと傾き始めていた。空は濃紺から橙色へ見事なグラデーションを描き、海は黄金色に輝いている。そして沈む夕日が逆光となり、近くは因島、大小の島々、遠くは四国山脈の稜線が黒々としたシルエットになっていった。そろそろ島は眠りにつく。別れを惜しむように、静謐なひとときに身を委ねた。

お土産

思い出

瀬戸田産のレモンを加工したケーキ、ジャム、サイダーなどを販売する島ごころSETODA。本店は耕三寺の程近くなので、観光とセットで立ち寄ってみては。

瀬戸田レモンだからこそできた
香りを楽しむ瀬戸田銘菓

レモンケーキ「島ごころ」は、パティシエが「レモンの酸味ではなく香りを楽しむお菓子を作りたい」と試行錯誤してできたスイーツ。ふんわりしっとりとした生地に、レモンの果皮だけを使った特製ジャムが練り込まれ、粒々とした歯応えと芳醇な香りを楽しめる。レモン生産者とパティシエの想いが詰まった逸品は、その物語も合わせてお土産にぴったり。

旅を終えて

橋で繋がる島々に
優雅な島時間が流れて
人を惹きつけている

今回の島旅はしまなみ海道の6島。サイクリストの聖地と呼ばれるだけあって、いたるところにサイクリストの姿があった。でも、島民曰く、コロナ禍以前はサイクリストがアリの列のように連なることもあったそう。他府県から、世界からたくさんの観光客がやってくるのは、橋で繋がっている利便性と、穏やかな気候が形作る豊かな景観が両立しているからだろう。都市部から移住した人の多さもこの地の魅力を物語っている。何も本格的なロードバイクを用意しなくたっていい。車や船で移動しつつレンタサイクルを楽しむくらいが初心者にはおすすめだ。

取材協力