OTHER 2022.10.26

スペシャルコンテンツ!
1周年を振り返る
編集部座談会〜前編〜

おかげさまでShima-Omoiはサイト開設から1周年を迎えることができました。特集記事を制作するために訪れた島も多くなってきています。そこで編集部では1周年を記念して、これまでの活動を振り返る座談会を開催。今回から2週にわたってその様子をお届けします。前編では今まで訪れた離島で感じたことや思い出をご紹介。印象的だった景色やグルメ、撮影の裏側から失敗談まで!?さまざまなエピソードが盛りだくさんです。

SHIMA-Omoi編集部
日本にある有人離島の情報を発信するSHIMA-Omoi編集部。250島以上の離島情報の収集・発信のほか、特集の取材・撮影のために多くの離島を訪れている。
これまで訪れた19島のなかで
一番印象に残った離島は?

宮本:
この一年で特集記事を作るために、たくさん離島ロケに行ったけど、特に印象に残っている離島はどこ?

鈴木:
私は初めての離島ロケで訪れた小値賀島かな。SHIMA-Omoiに関わる前までは「離島=沖縄」で、観光地として整備されているイメージがあったんです。でも小値賀島には島の歴史を感じられる部分がちゃんと残っていて、田舎だけど古民家を改装した宿泊施設などお洒落な場所も多くて印象的でした!

宮崎:
うんうん。それに若い人も多かった。観光やIターンも含めて、島の人たちが島外の人を受け入れる体制が整っていてウェルカムな雰囲気だったり、みんなで島を活性化しよう!っていう空気を一番感じたよね。

鈴木:
そうですね。夕方に島の小学生たちとすれ違ったときに、自然と「こんにちは〜」って挨拶してくれて、何気ないことですが感動しました。

宮本:
小値賀島は最初のロケということもあって、取材物件も多かったよね。そのなかで印象的な場所はあった?

鈴木:
小値賀島から船ですぐの野崎島です。そこは鹿が多いって聞いていたんですが、実際に到着しても見当たらなくて。探してたら遠くに一匹だけ見つけたからカメラマンと2人で追いかけたんです。廃墟のような場所とか細い道をくぐって、広い草原に出たときに鹿が40匹くらい居て驚きました!

奥川:
お〜、一匹の鹿が導いてくれたのかな!

宮崎:
鈴木さんとカメラマンが森の中に消えていって「どっかいっちゃった!」って不安になってたら、すごい写真を撮って帰ってきたので面白かったです。笑
小値賀島も野崎島も長崎県の島だから、キリスト教とか西欧圏の文化の影響が色濃く残っていて、レンガの教会があったり、他の島とは違った景観が好きだったなぁ。

奥川:
僕は式根島ですね。伊豆諸島は火山でできた島だから起伏が激しい島が多いんですけど、式根島は比較的起伏が穏やかで、規模も自転車で回れるくらいコンパクトなんです。ビーチも綺麗でプライベート感がある大きさですし。温泉の島とも言われていて、海とつながってる温泉が3つ4つあって、地鉈温泉は源泉が80度とかでとても入れないんですけど、満ち潮になる時間帯は海水が入ってきて温度がちょうどよくなる。自然の力を利用した珍しい体験が楽しかったです。

宮崎:
写真がすごいね!海と空のブルーと硫黄の色のコントラストが。ちなみに「内科の湯」って呼ばれてるらしいけど、何か効果は感じた?

奥川:
ロケ中の宿はずっとカメラマンと同じ部屋で、いつもカメラマンのいびきに悩まされてたんですけど、その日はぐっすり眠れたので、温泉の効果だと勝手に思ってます。笑

宮本:
式根島で撮った星空の写真は、島の宿泊施設のスタッフさんにも褒められたよね。

奥川:
そうでした。島で標高が一番高い神引展望台から眺めた満天の星空は感動しました。ただ、撮影は大変でしたね。星を撮影するにはカメラのシャッタースピードを遅くする必要があって、3分間空を見上げながらじっとしないといけなくて首が痛くなりました…。

宮本:
無音で3分待つのは辛いからってMr.Childrenの「星になれたら」を流して待ったのも思い出だね。笑

思わずシャッターを切った
離島ならではの絶景!

宮本:
今景色の話になったけど、宮崎さんはどの島の景色がよかった?

宮崎:
小値賀島の斑島園地から見た夕日は圧巻でした。そのときはロケ時間が押していて早く撮影しないと沈んでしまうって焦ってて。インタビュー中の宮本さんを置き去りにしてカメラマンと撮影場所まで向かったんです。笑 到着するなりドローンをセットしてすぐに撮影だったんですが、とても綺麗に撮影できて感動しました!

鈴木:
斑島園地もロケで取材していた魚醤メーカーの方に教えてもらったんですよね。

宮崎:
そうそう、そのとき撮った夕日はタイムラプスでインスタグラムに投稿したんだけど、いまだに再生回数が一番多いんですよ!

宮本:
実際に見たかったな…笑
伊豆大島で撮影した夕日も綺麗だったなぁ。そのときも宿のスタッフさんにおすすめのスポットを聞いたんだよね?

奥川:
そうですね!伊豆大島ではサンセットパームラインで撮影したんですけど、火山島ならではのゴツゴツした岩場と夕日のコラボは最高でした。

宮本:
大島といえば、しまなみ海道の方の大島にある亀老山展望台からの景色も絶景だった。瀬戸内海の多島美とか来島海峡大橋とかを360度のパノラマで一望できて気持ちよかったな〜。

奥川:
たしかに。同じ大島って名前でも全然違いますね!

新鮮な魚介に地ビール…
編集部を唸らせた島グルメ!

宮本:
Shima旅といえばおいしいものもたくさん食べたと思うけど、それぞれ印象に残ってるグルメはある?

鈴木:
佐渡島で行った「鮨 長三郎」さんかな。脂の乗った新鮮な魚はもちろん、米どころの新潟県なのでシャリもおいしかったです。あとは、ご主人が楽しい人で「次はこの魚を捌きます」って毎回見せに来てくれたんです。笑 そういったエンターテインメントな部分も含めて大好きでした。

宮崎:
私は小豆島で飲んだ「まめまめビール」ですね。クラフトビールって山ほどあるけど、実際に醸造している場所で、島の景色を眺めながら飲むビールってこんなにおいしいんだって。なかでも小豆島で作った醤油のもろみを入れた「くろまめまめ」っていう黒ビールは、醤油の風味がビールとマッチしてて一番好きでした!

あとは、小豆島も佐渡島も、取材後の夜ご飯は地元の居酒屋で食べたんですけど、離島にある個人経営の居酒屋ってめっちゃよくないですか?笑

宮本:
たしかに!

宮崎:
地元の食材を地元でいつも食べられてるような家庭の味で出してくれる。その料理と地元のお酒をいただくって最高ですよね。常連さんで賑わっている雰囲気も含めて大好きです。

奥川:
僕は式根島の商店「ファミリーストアみやとら」さんで売ってる「たたき丸」っていうホットスナックが好きでした。「たたき」っていうのが魚のすり身に味噌で味付けした郷土料理で、たたき丸は小さめの丸いおにぎをたたきで包んで揚げたものなんです。具材も明日葉の佃煮とか島ならではで、魚の旨味と塩気を感じるたたきと佃煮の甘みの相性が抜群でした。値段も大きさもちょうどいいので、学生時代に通学路で売ってたら毎日買ってたなと思いました。笑

鈴木:
Shima旅ではないのですが、お取り寄せグルメの特集をしたときに飲んだ喜界島のクラフトコーラがおいしかったです。生産者のご夫婦が海外に滞在していた時期があって、そのときに出会ったスパイスと、喜界島のサトウキビ、フードロスになっている島みかんを配合して作られていて、まろやかですがスッキリした味わいでした。

奥川:
市販のコーラとは全然違う?

鈴木:
全く違います!私はチャイとかスパイスを使った飲み物が好きなんですが、このクラフトコーラはエスニックな飲み物のなかでもスッキリしたい気分のときにぴったりで、自分のなかでは忘れられない味になりました。

Shima旅にトラブルはつきもの?
編集部が体験した失敗談

宮本:
今まで離島旅のよかったところを聞いてきたけど、逆に失敗談ってあるかな?

宮崎:
ん〜、失敗談ではないですけど、Shima旅は普通のロケよりも天気に左右されると思いました。島は1日でコロッと天気が変わる印象ですね。佐渡島では朝イチでトビシマカンゾウっていう黄色くて綺麗な花を撮影しに大野亀にいったけど、ずっと雨が降っていて断念したんです。でも、別の物件で撮影していると晴れ始めて、急遽その日の予定を変更して再チャレンジしたら綺麗な写真を撮ることができました。

鈴木:
大野亀がある山まで距離があって、1日で二往復したから移動だけで4時間もかかったんですよね。

宮崎:
あとは、小値賀島まで行く船の待ち時間で、鈴木さんと佐世保バーガーを買ってのんびり歩いてたら、宮本さんが「早く来い!」ってジェスチャーするから急いで船着場まで走ったのも覚えてます。

宮本:
あったね。笑 まだ出発の時間じゃないのにスタッフのおっちゃんが「もう乗る人がいなかったらでるぞー」って言ってて焦った。

鈴木:
待って!ってドリンクをこぼしながら走ったのはいい思い出です。笑

奥川:
僕は新島のビーチで買ったばかりの靴下が流されたことです…。

宮本:
浜辺を裸足で歩くカットが欲しくて、サンダルと靴下を脱いで置いてたら、波に攫われてサンダルは生き残ったけど靴下が無くなったんだよね。

奥川:
そうです。その日のロケのために買った新品の靴下で、その日しか履いてなかったんで、実質2時間くらいしか履いてないのに海に消えていきました…。なのでvol8の特集記事をよく見たら途中から裸足になってるんですよ。笑

宮崎:
ほんとだ。笑 しかもズボンも濡れてない??

奥川:
気づきました?新島の「羽伏浦海岸」は波が強くてサーフィンのメッカとも呼ばれてるみたいで…その波の強さをなめてました…。

鈴木:
宮本さんは失敗談ありましたか?

宮本:
俺は失敗しないからな……ん〜…失敗は……ないです。