EVENT 2023.10.11

佐渡島から始まる
夢の体験『しま夢ジャズ』
〜編集部レポート〜

2023年の8月26日(土)•27日(日)に、新潟県の佐渡島で開催された『しま夢ジャズ•イン•佐渡』。国内外問わず活躍する11組の豪華ジャズアーティストによる大迫力のパフォーマンスが行われ、2日間で延べ4,000人もの観客を動員しました。ボランティアスタッフとしてイベントに携わったSHIMA-Omoiメンバーによる体験レポートをお届けします!

SHIMA-Omoi編集部
日本にある有人離島の情報を発信するSHIMA-Omoi編集部。250島以上の離島情報の収集・発信のほか、特集の取材・撮影のために多くの離島を訪れている。
実行委員会の熱い想いで実現
夏を締めくくる『しま夢ジャズ』

まだ暑さが残る8月最後の週末。両津港からすぐの場所にあるおんでこドームにて、夏を締めくくる島イベント『しま夢ジャズ•イン•佐渡』が開催されました。このイベントを主催するのは、2016年に東京•小笠原諸島でジャズフェスティバルを成功させたメンバーを中心に結成されたしま夢ジャズ実行委員会です。2023年度の開催場所は、佐渡金銀山の世界遺産登録に向けて歩む佐渡島。実行委員会は佐渡島での開催が決まってから、たびたび島を訪れ、会場の下見や島内で協力者を募るなど地道な活用を続けてきました。SHIMA-Omoi編集部は、実行委員会が掲げる「しまの持続可能で豊かな成長を通して、島国ニッポンを元気に!」というテーマに賛同し、日本の有人離島を紹介するWEBメディアとして「島のために活動する人々や観客のみなさんと一緒になって、島を盛り上げたい」という想いで、ボランティアスタッフとしての参加を決意。イベントの2日間、片付けの期間を入れて計3日間、実行委員会やボランティアスタッフの方々と、協力しながらイベントを作り上げていきました。

舞台上から観客席まで
ジャズの熱気に包まれた会場内

初日は佐渡島の伝統芸能である「鬼太鼓」と書家の矢野華風さんの白熱のパフォーマンスによって、幕を開けました。このイベント最大の特徴は、一部のステージを除き入場が無料だということ。これには「ジャズフェスティバルの敷居を低くし、通りすがりの人にも気軽に観にきてもらって、多くの人たちにジャズの魅力を伝えたい」という実行委員長•能さんの願いが込められています。その言葉通り、お散歩途中にふらっと立ち寄ったという島民の方や、島の学生たちが地元のお祭り感覚で遊びに来ている姿も見られました。中には小笠原諸島のジャズフェスでその魅力にハマり、東京から佐渡島まで駆けつけたという方も。私自身もともとジャズには詳しくありませんでしたが、会場の雰囲気に合わせて即興で織りなされるセッションや、さまざまな楽器の音色が一体になる心地よさに、どんどん引き込まれていきました。アーティストによる生演奏に加え、独特のフェスの雰囲気、時間とともに表情を変える島景色に刺激され、どんどん増していく会場の一体感。大人も子どもも関係なく、自由に音楽を聞いて、好きに踊って、食べて、飲んで、楽しむ姿が数多くみられました。

全国から集まった参加メンバー
みんなで作り上げた夢の舞台

イベントの中で私たちボランティアスタッフは、受付やグッズ販売、ステージの設営、撮影班、まかない班などそれぞれの持ち場に分かれて運営を行いました。私は2日間、お客さん案内や問い合わせ対応を行う受付係を担当しましたが、一緒に動くスタッフは年齢や出身、普段の仕事もさまざまです。小笠原諸島で船員として働く人や、ジャズが大好きで仕事の合間をぬって福岡から駆けつけた人、大学のゼミ実習として参加した大学生たち。「ジャズの力で佐渡島を盛り上げたい」という気持ち1つで団結し、イベントの運営を行いました。初めてお会いする方ばかりでしたが、イベントを楽しみながら一緒に動いているうちにどんどん打ち解け、イベントが終わるころには「私が住んでる〇〇島にも遊びに来てくださいね!」「次はもう一度、このしま夢ジャズでまた会いましょう!」と話すように。今回のイベントは、アーティストやお客さんをはじめ、実行委員会、協力企業、島内外から駆けつけたボランティアスタッフの全員で作り上げたものなんだと実感しました。

全長約18㎞にジャズが鳴り響く
ジャズストリートを叶えるために

『しま夢ジャズ•イン•佐渡』の実行委員会では、今後3年以内の目標として『しま夢ジャズストリート構想』を掲げています。今回は玄関口である両津港周辺での開催となりましたが、南東部の佐和田、相川、真野エリアまでの「佐渡島」を横切る全長約18㎞の各所にステージを設け、現役のプロミュージシャン、地域の吹奏楽部、一般応募から選抜されたアマチュアバンドなど、さまざまなジャンルのパフォーマンスを楽しめるイベントを目指します。SHIMA-Omoiでは、この『しま夢ジャズ』が島を活気づけてくれるイベントとして続いていくように、これからも全力でサポートしていきたいと思います。また今後は、“全国の有人離島”と“島を想う全国の人たち”をつなげられるようなイベントをSHIMA-Omoiが軸となり開催できるよう、活動を続けていきます。

COLUMN

神社の能舞台で開催された
幻想的なシークレットライブ

2日目終了後に、イベントのスペシャルTシャツを購入した方のみが招待されるシークレットライブ。出演アーティストたちのコラボによるスペシャルセッションが、神社の境内にある能舞台で行われました。荘厳で幻想的な雰囲気の能舞台と、迫力満点の生演奏が融合する唯一無二の空間。夏の記憶を彩る特別な時間を過ごすことができました。