OTHER 2022.12.21

日帰りで楽しみ尽くす瀬戸内国際芸術祭
イチ押し作品と島グルメを紹介

瀬戸内国際芸術祭は、3年に1度瀬戸内海の島々で開催される一大イベント。12の島々とそこへ繋がる岡山と香川の港が会場になり、島全体が美術館のような雰囲気に包まれます。今回は、日帰りで直島と豊島へ訪れました。限られた時間の中で楽しむ離島アート巡りをご紹介します。

えいちゃん
(島旅人)
「離島ってひとつの国みたい!」と島旅にハマり出し、80島以上の離島を旅する北海道出身の25歳。大学時代には旅行系ベンチャー企業や離島メディアのNPOでのインターンに参加。ゲストハウスの住み込みスタッフや漁業のアルバイトで数ヶ月の島暮らしを経験したのち、2022年4月からは島根県の隠岐諸島・知夫里島で「大人の島留学生」として1年間観光業に携わりながら島暮らし中。海と雪山、ビールが好き。
島の歴史や文化に触れる
3年に1度の芸術祭

2010年から始まり、今年で5回目を迎える瀬戸内国際芸術祭。2022年度は春夏秋の3シーズンで開催されました。美術館やアトリエにとどまらず、かつては島の人が利用していた家屋や施設 も、アーティストの手によってひとつの作品となっています。作品を通して、瀬戸内の島民が築き上げた歴史や生活風景の面影を感じられるのではないでしょうか。また、一つひとつの島ごとも特別大きいわけではなく、1日で複数の島を回ることができるのも、このイベントならではの魅力。「島のシーズン=夏」というイメージがありますが、この芸術祭の開催期間中は1年を通して国内外問わず、多くの人が訪れ島の賑わいもより一層高まります。本州・四国の双方からアクセスも良く、気軽に訪れることができるのも魅力のひとつです。

アート巡り前の腹ごしらえ
港周辺で食べたい朝ごはん

今回訪れた直島と豊島は岡山県の宇野港、香川県の高松港からアクセスできます。芸術祭は島全体に作品があり、自転車や徒歩移動で各地区の作品を見ることになるので、朝のエネルギー補給は必須。宇野港の近くには、朝から行列ができるほどのモーニングが食べられる喫茶店があります。また高松港周辺には、香川名物の讃岐うどんを提供するうどん屋がいくつもあり、ちょっと早起きしてローカルなお店に立ち寄るのも楽しみ方のひとつ。ただし島へのフェリーの便数は多くはないので、乗り遅れには注意するようにしましょう。価格帯はモーニングは600円〜、うどんも300円前後とリーズナブル。しっかりと朝ご飯を食べて、島へ向かいましょう!

「アートの島」直島を徒歩巡り
写真映えスポットが盛りだくさん

瀬戸内国際芸術祭と聞けば、赤かぼちゃや有名な地中美術館などがある直島をイメージする方 も多いでしょう。半日という限られた時間の中で、今回は宮浦地区と本村地区を回ることに。地区間の移動はバスまたは自転車も便利ですが、狭い道も多いので徒歩移動がおすすめです。元々家屋だったところを家ごとひとつの作品にしたり、道沿いにフォトスポットがあったりと、散策気分で多くの作品に出会えます。公開時間が限られている場所もあるので、効率よく回るために事前にチェックしておくと安心です。特に印象に残っている作品は「The Naoshima Plan」の伝統工法を用いた家屋。建築物の建築プロセスを春と秋ごとの進行状況で公開しており、島に移住する人たちが住む長屋の計画として進められています。また家プロジェクトの1つである「南寺」は、真っ暗な空間の中でわずかな光を楽しむ建築。日常にありそうな空間の中で感じる芸術性に、思わず時間も忘れて見入ってしまいました。

美術館や瀬戸内海の絶景を
まるごと楽しむ豊島での半日

直島から船で約20分、お隣の豊島へ。帰りの船の時間もあるため、滞在時間は3時間半程度。レ ンタカーの店主に短い時間で効率よく回れるルートを教えていただき、レンタカーを使って見どころを押さえながらスムーズに移動ができました。豊島で特におすすめしたいのが「豊島美術館」。 光や風、そして自然の音を感じながら、湧き出る水を眺めることができ、とても幻想的です。また、島の南側にある「かげたちのみる夢」という朽ちた古民家を利用した作品は、当時の暮らしに想いを馳せる特別な時間を体験できます。豊島は坂道が多く、棚田や坂道からは瀬戸内海の絶景が広がっているのでお見逃しなく。美術館近くの坂道から望む瀬戸内海も、絶景スポットのひとつとなっています。

COLUMN

島グルメも外せない!
おすすめのテイクアウトグルメ

限られた時間の中でアート巡りを楽しみ尽くすために、今回の食事はテイクアウトをチョイス。ランチには直島の本村地区にある「maimai」の直島バーガーをいただきました。直島で採れたハマチのフライがメインで、たくさんの野菜とタルタルソースが見事にマッチ。クラフトビールも置いてあるので、お昼からバーガーとビールを楽しむのも至福のひと時。豊島では1日歩いて疲れた体に「いちご家」のいちごスムージーがおすすめです。豊島産のいちごをふんだんに使ったスムージーは、甘酸っぱく疲れた体に染み渡る味わい。他にもいちごを使用したソフトクリームやかき氷もあるので、旅の締めくくりにぴったりです。