東京から1,050kmの
日本一遠い世界自然遺産の島

SHIMA INFORMATION

関東・中部エリア/ 東京都

母島 (小笠原村) ははじま

面積
約20.21㎢
人口
約456人(2021年6月1日時点)
観光スポット
ドルフィンスイム、ホエールウォッチング
特産
パッションフルーツ、ドラゴンフルーツ、海底熟成ラムMotherなど
アクセス
東京港・竹芝客船ターミナルから定期船おがさわら丸で約24時間、父島の二見港で下船。二見港から定期船ははじま丸で約2時間
URL
https://hahajima.com/

母島 (小笠原村) hahajima

無人島から歴史がはじまった島
便利ではないからこそ出会える自然

小笠原諸島の発見は江戸時代までさかのぼります。そして、1876年に日本領土として国際的に認められました。大正から昭和ごろには、亜熱帯気候を活かした果物や冬野菜などの農業、漁業、捕鯨やサンゴ漁などで栄え、母島には約2,000人が暮らしていたと記録が残っています。1944年に戦局の悪化で全島民が強制疎開、終戦後小笠原諸島はアメリカ統治となり、父島に米軍と欧米系島民が暮らしはじめます。1968年に日本へ返還されるまで、母島は無人島でした。そのせいもあり、植物が島中にジャングルと化していたと島に戻った島民は語っています。そのため返還後もインフラ整備などに5年の歳月がかかり、1973年に一般島民の帰島が叶いました。母島がある小笠原は亜熱帯性気候で、年間を通して暖かく夏と冬の気温差が少ないのが特徴です。温暖多湿な海洋性気候にも属するため、夏は本土並み、冬は本土よりも暖かくなっています。父島と比べ、母島では蒸し暑く感じる人が多いようです。年間の平均気温は24.9度で梅雨は基本的にありません。ただ、ゴールデンウィーク明けから1か月ほどは降水量が多く、雨季となります。また、8~10月も降水量が多く、スコールが度々発生。台風は水温が高い季節になると小笠原の南の海上で発生します。母島を直撃することはまれですが、近くを通過した場合は船便に影響することがあり、欠航や東京出港が遅れたり、父島出港が早まったりすることがあります。母島は、東京からでも船で1日以上かかるので決して便利な場所ではありませんが、だからこそ出会えるものがたくさんある島です。

透明度の高い海と固有種が生息する山
温暖な気候ならではの特産品は絶品

母島は、温暖多湿な海洋性気候で緩やかな時間が流れています。父島よりさらに透明度の高い海と母島にしかいない固有種が生息する山々が広がります。中でも小笠原村の鳥として指定されている特別天然記念物であるハハジマメグロは、母島列島でしか見られない貴重な鳥です。特産品は温暖な気候だからこそおいしさが増すパッションフルーツやドラゴンフルーツなどの農産物にタコノ葉細工。タコノ木とはアダンの一種で、その名の通り根がタコの足のように分かれています。自由気ままに成長するタコノ木は、島のあちこちに生えていてシンボル的な植物です。ほかにも、戦前サトウキビ栽培が盛んに行われており、当時からサトウキビを原料にしたお酒が親しまれていました。そこで、小笠原諸島で作られたラム酒を母島の海底で1年間ほど熟成し、イルカやクジラ、アオウミガメが生息するボニンブルーの海が育んだ特別なラム酒「海底熟成ラムMother」を作ったのです。まろやかな香りと奥深い味わいが魅力。お酒が苦手な方でもアイスにトッピングして贅沢な大人のデザートとしてもおすすめ。注文を受けてからラムを海底に沈める「ラムオーナー制度」も人気です。シリアルナンバーが付く世界に1本の小笠原ラムを楽しんでみてはいかがでしょうか。

海のアクティビティが通年で楽しめ
雄大な自然を満喫するツアーも人気

母島ではシーズンによって見られる生物や農産物が変わるため、シーズン毎に楽しめるものが変わるのも1つの魅力です。年中、暖かい気候のため、元旦には日本一早い海開きが開催されます。通年を通して、海のアクティビティが楽しめ、ドルフィンスイムやホエールウォッチングなども有名。母島の属島を楽しむ場合は、船のチャーターが必須ですが釣り好き一押しの名磯も多く存在。また、集落を外れると、起伏に富む緑のジャングルが広がり雄大な自然を目の当たりにできます。北東部の石門コースは、3~9月のみ訪れることができ、東京都認定の自然ガイドの同行が必須です。樹高約20mの湿性高木林が茂る小笠原諸島でも希少な手つかずの森を満喫できるでしょう。集落から一番近い乳房山の標高は、父島・母島の最高峰で463m。標高が高いところに生息する固有種にたくさん出会えます。南部の南崎ルートでは、岬と白浜、海を見晴らす絶景が待っています。島内には数軒の飲食店がありますが、日によって営業時間にも変動があるため昼食の手配などには注意が必要です。あらかじめ宿に手配を頼むなど予約をしていくことがおすすめ。

島全体が家族のように交流が盛んで
毎月のようにイベントが開催される島

母島はかつて、テレビ放送や娯楽施設がなかったこともあり、スポーツや音楽などのサークル活動やお祭りなどのイベントが多くありました。ほぼ毎月のようにイベントが開催されており、元旦から新春海びらきが行われます。続いて、1月初日の出登山、小笠原太鼓初打ち、南洋踊り、アオウミガメの放流、ラム酒の試飲などが開催されます。6月下旬には、小笠原の日本返還を祝う母島返還祭があります。島民のデザインによる返還記念オリジナルTシャツは人気があります。7~8月には、サマーフェスティバルとして本格的な衣装をつけての南洋踊り体験会や星空観察、孵化したての稚亀やアオウミガメの放流などが開催されます。8月下旬には、母島納涼祭でやぐらの周りに輪になって参加者全員で小笠原望郷歌を歌い、祭りを締めくくります。9月中旬~下旬ごろには、伝統のアウトリガーカヌーを使用したカヌー競漕やカヌー体験乗船会が開催。10月には、農業の神様を奉ってある御嶽神社の祭りで小笠原太鼓がみられ、11月には、御輿や山車、子どもたちのチンドン屋が島内をにぎやかにまわる月ヶ岡神社祭りがあります。ほかにも、定期的に島内清掃や海岸清掃が開催され、住民で協力し合いながら島の自然を守っています。

情報提供 / 小笠原母島観光協会

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