工業団地が建ちベタ踏み坂で
本土とつながる島

SHIMA INFORMATION

中国エリア/ 島根県

江島 えしま

面積
約2㎢
人口
約692人
観光スポット
うなぎ処山美世、江島牡丹園、蜛蝫神社、江島大橋
特産
牡丹、雲州人参など
アクセス
JR松江駅から松江市営バスで約50分。米子空港から自動車で約10分
URL
http://kankou-daikonshima.jp/

江島 eshima

玄武岩からなるなだらかな地形の島
島の3割は工業団地となっている

江島は、島根半島と鳥取県の弓が浜に囲まれた静かな中海に浮かぶ大根島の北東側に位置する小さな有人離島で、島根県松江市八束町に属しています。島根県の中海堤防道路で大根島、松江市本土と陸続きになっているほか、鳥取県境港市とも「江島大橋」で陸続きになっており、自動車で気軽にアクセスできて便利な立地です。勾配が急なことで有名な江島大橋は、別名「ベタ踏み坂」と呼ばれ、観光スポットとしても人気。また江島は大根島と同じ火山島で、20万年前に噴火した玄武岩の火山岩からなる島です。玄武岩の溶岩は粘り気が少なく流れやすい性質を持っているため、島の地形はなだらかで平坦なのが特徴。小さな島の大半は埋め立てでできており、3割以上は工業団地となっています。島内では大根島と同様、島根県・松江市の花にも指定されている牡丹の栽培が盛んに行われています。4月下旬~5月上旬には花径20cm~30cmにもなる色鮮やかな大輪の花が咲き、豪華絢爛。また大根島・江島では、春だけでなく冬に咲く牡丹の栽培も行われているため、冬も美しい牡丹を堪能できます。なお「冬咲牡丹」は春咲品種を冬に開花させるようにしたもので、「寒牡丹」は春と冬に咲く二季咲き品種です。宿泊施設は江島内にはなく、大根島内にあるゲストハウスや旅館を利用することになり、予約は必須です。

かつては「むかで島」と呼ばれ
土地が肥沃で桑や麻を豊富に生産

江島は今から約20万年前、噴火によってできた大根島と同一の火山島です。溶岩の厚みは約80mありますが、この厚みは度重なる噴火によって薄い溶岩層が幾重にも重なってできたものとなっています。江島が誕生するきっかけになった火山噴火が起きたのは氷期ごろとなり、その当時の海面は現在と比べて少なくとも60m以上も低く、溶岩は陸上に流れたもの。その後、海面の上昇と降下が繰り返されて、1万年前以降には著しい海面の上昇によって、現在のようなゆるやかな丘の形状の島となりました。そんな江島は「出雲風土記」によると、かつて「むかで島」と呼ばれていたことが分かります。名前の由来は、現在の大根島である「蜛蝫(たこ)島」にいた「たこ」が、むかでをくわえてきて島に留まっていたためといわれています。当時は島の東に神社があり、それ以外はみな民家だったといい、土地が肥沃で桑や麻を豊富に生産していたことから、「島の里」と呼ばれていました。1830年~1844年の天保には、松江藩の事業として藩の直轄畑が作られ、島民が労働にかり出されたのが現在の特産品である「雲州人参」栽培の始まりといわれています。その後、藩の許しを得て自らの畑で栽培が可能となり、作付面積は増加。現在、八束町が生産する雲州人参は、国内の朝鮮人参の三大産地の1つとなっています。

江島牡丹園では希少な牡丹を観賞
歴史ある鰻専門店で絶品料理を堪能

江島で訪れるべき人気の観光スポットといえば「江島牡丹園」。園内には500品種の早咲、中咲、遅咲きの牡丹が植栽してあり、ここでしか見られない珍しいオリジナル品種も数多くあります。4月下旬~5月上旬まではいつでも咲き誇る牡丹を楽しめるほか、冬に咲く寒牡丹は10月下旬~翌年1月末ごろまで楽しめます。園内には巧みに配された樹木と牡丹、自然の岩盤という美しい景観が楽しめる庭園もあり、庭園の石には約20万年前に噴出した大根島の溶岩を使用。自然の岩盤をそのまま利用した池滝もあるほか、橋の下にある溶岩は学術的にも大変珍しい縄状溶岩とされており、一見の価値があります。江島牡丹園にはお食事処「深見草」が併設されており、関西風に焼き上げたうなぎの蒲焼などのうなぎ料理が味わえます。うなぎ料理以外の食事を希望する場合は予約が必要です。1914年創業のうなぎ料理専門店「うなぎ処 山美世」も江島内にあり、地元の人や観光客に大人気。大根島の地下水に放った国産活鰻を秘伝のタレで関西風に焼き上げたうなぎは、一度食べたら忘れられない味となっています。また出雲風土記にも記載されているといわれる「蜛蝫(たこ)神社」もぜひ訪れたい場所の1つ。境内には島石で作られた灯籠があり、見どころとなっています。

テレビCMに登場して脚光を浴びた
通称ベタ踏み坂「江島大橋」は必見

江島で有名な観光スポットとして、松江市八束町・江島と鳥取県境港市を結ぶ全長1446mの橋「江島大橋」も挙げられます。2004年10月16日に開通した、通称「ベタ踏み坂」と呼ばれる急勾配が特徴的な橋です。自動車メーカーのテレビCMの舞台となって一躍脚光を浴び、今でも観光客に人気のスポット。橋のデザインは風がテーマとなっており、巨大なアーチ橋でありながら軽快で美しい形状となっています。水面からの高さは中央部が44m70cmで、直下の水深は7m程度。構造上、5000トン級の船舶も通ることが可能です。自動車が空に向かって駆け上がっていくような急勾配の写真を撮影するには、大根島北西岸沿いにある「寿物産」あたりから望遠レンズで撮影します。また「園芸センターことぶき」では、盆栽や鉢植えを販売しているほか、自然保護植物である「天梅(磯山椒)」を生産しており、こちらも足を運びたいスポットとなっています。お土産におすすめなのは、江島大橋のたもとにある「北國醤油」。一風変わった醤油やポン酢、タレなどの製造・販売を行っています。ファミリーマート江島大橋店では、「合同会社 大根島研究所(大根島醸造所)」で製造している、大根島産のお米を使用して作った日本酒や焼き蜜芋焼酎、クラフトビールなどの販売を行っており、こちらもお土産としておすすめです。

情報提供 / 松江観光協会八束町支部

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