気候と土地に恵まれた
文豪も愛する移住者に人気の島

SHIMA INFORMATION

中国エリア/ 島根県

中ノ島 なかのしま

面積
約33.44㎢
人口
約2,303人(2021年7月時点)
観光スポット
特産
岩牡蠣、白イカ、シマメ(スルメイカ)、サザエ、めかぶ、鮑
アクセス
①米子空港から七類港までバスで約30分、七類港からフェリーで約3時間10分 (高速船で約1時間40分)
②隠岐空港から西郷港までバスで約10分、西郷港からフェリーで約1時間10分 (高速船で約30分)
③JR米子駅から境港までバスで約40分、境港から西ノ島町別府港まで約2時間40分、西 ノ島町別府港から内航船で約7分
URL
http://www.town.ama.shimane.jp/index.html

中ノ島 nakanoshima

「隠岐ユネスコ世界ジオパーク」の豊かな自然
Iターン移住者が多い人気の離島

島根半島沖合に60kmほど進んだ場所に浮かぶ中ノ島(なかのしま)。対馬暖流の影響を強く受けており、夏涼冬暖の穏やかな気候が特徴です。地形がなだらかで海産物が豊富、かつ湧き水に恵まれているので、自給自足も可能。農業では特に米が盛んに栽培されており、海士町、西ノ島町、知夫里島の島前地域を賄えるほどと毎年多くの米が収穫されます。特に、島根半島を代表する湧き水である「天川の水(てんがわのみず)」は、1985年に日本の名水100選にも選ばれています。毎日400tの湧き水が湧き出しているので、ダムに頼らずとも島民全体の生活用水を賄うことができているのです。そんな豊かな地で収穫された特産品は、本土にも多く出荷されています。食品中の水分を急速冷凍して品質を落とさないようにする「CAS凍結(Cells Alive System)」の技術を利用し、多くの特産品を本土に出荷しています。そのため、中ノ島の豊かな自然が作り出す良質な特産品は本土でも広く知られており、寒シマメなどは食べたことがある人もいるかもしれません。また、中ノ島が位置する島根半島は地域全体が国立公園に指定されており、日本ではまだ49か所しか認定されていない「日本ジオパーク」に、2013年には世界ジオパークにも認定されています。その自然に魅せられて本土から移住してくる人は多く、移住希望者に比較的若者が多いのも特徴です。現在もなお地域活性化に力を入れています。江戸時代より外部との交流が多く、また古くから移民が多かったため、島民の本土の人に対する受け入れ態勢も非常に柔軟です。

「日本で住むなら、ここが良い」
かつての文豪も愛した美しい地

かつて、奈良時代から流刑地として知られていた中ノ島は、遣唐副使の小野篁(おののたかむら)、1221年の承久の乱で敗退した後鳥羽上皇も流され、中ノ島で生を終えています。そのため、島民は後鳥羽上皇に深い畏敬の念を抱いており、その思いは今もなお変わりません。島民からは「ごとばんさん」と呼ばれ非常に親しまれており、海士町内で後鳥羽上皇に関することを見聞きすることは多いでしょう。1980年には島内に海士町歴史民俗資料館(現:海士町後鳥羽院資料館)が開館され、かつての活躍を資料として見ることができます。また、毎年大祭を開催する隠岐神社も後鳥羽上皇を神として祀っています。ほかにも、中ノ島と著名人の話でこのようなものがあります。かつて、明治の文豪である小泉八雲(ラフカディオ・ハーン)が旅行で中ノ島を訪れた際、離島であるが故に「相当文明が遅れているだろう」と思っていたそうです。しかし、中ノ島の菱浦港の素晴らしさに魅了され、8日間も滞在したのだといいます。「日本の中で家を建てるとしたらどこが良いか」との質問には、「隠岐(旧国名の一種で島根県隠岐諸島を指す)の菱浦」と答えたそうです。たくさんの場所を訪れた経験がある文豪がこのように答える中ノ島。今も移住者が多く人気なのもうなずけます。

遊びに、食に、全力で楽しもう
自転車で周れる手軽さが魅力

中ノ島内ではレンタサイクル(シティサイクル、電動アシスト付き自転車、Ebike)が貸し出されており、ほかにも路線バスやタクシーを使って移動することができます。島内の地形は比較的なだらかなので、主な観光地であれば自転車移動でも問題なく巡ることが可能。サイクリングをしながら島内を周る観光客が多いです。また、2021年8月より、レンタカーの貸し出しも開始。より一層移動がしやすくなり、レジャーの幅が広がりました。体力に自信がない人も安心です。ほかにも「海中展望船あまんぼう」と呼ばれる半潜水型の観光船があり、豊かな海で暮らす魚たちや気ままに揺れる海藻を見ることもできます。気が済むまで中ノ島の自然を堪能したら、中ノ島グルメに舌鼓。隠岐牛やシマメ、岩牡蠣など、採れたてのおいしさを味わってみてはいかがでしょうか。特に、11月〜3月にかけて水揚げされる「寒シマメ」は1度味わっていただきたいもの。1番おいしい時期に採れたシマメを肝醤油に漬けて食べる「寒シマメ丼」も絶品です。中ノ島の飲食店はフェリーの着く港周辺に密集しており、かつ店舗が限られます。昼食時などは営業時間が短いお店も多いので、事前に昼食をとる場所や時間を決めて予約しておくことをおすすめします。※海中展望船あまんぼうの運航期間は4月1日から10月31日

しゃもじを持って練り踊る
ユニークな伝統行事が魅力

中ノ島では毎年8月の第4土曜日になると「キンニャモニャ祭り」が開催されます。「キンニャモニャ」とは中ノ島の民謡のことで、島の玄関口・キンニャモニャセンター内の駐車場を、しゃもじを持って踊りながら練り歩くキンニャモニャパレードが見どころです。踊りのほか、打ち上げ花火と水中花火の共演や、豪華賞品が当選する抽選会、餅投げなどユニークな催しが魅力。お祭りの日は島内の人のみならず、島外、遠いと東京からも踊り手が来るなど非常に盛り上がるイベントです。毎年参加者は1,000人にものぼり、中ノ島内全体が沸き立つ感覚は1度参加すると忘れられなくなるはず。ほかにも、春と秋に隠岐神社で開催される大祭や、11月上旬には食の感謝祭、海士町・西ノ島町・知夫里島で合同開催されるウォーキングイベントなど、通年でイベントが開催されています。島内の宿泊施設はホテルと民宿、旅館は数軒と限りがあるので、来島する際は事前予約が必須。特に、イベントが開催される時は島外からの来客も増えるため、前もって予約しておくと良いでしょう。イベントだけでなく「釣り」がおすすめ。中ノ島は寒流と暖流がちょうど流れ込む場所に位置するため、生息する魚は実に豊富。釣り初心者でも簡単に魚を釣り上げることができるので、釣りの聖地とも呼ばれています。1M級のヒラマサや真鯛を簡単に釣り上げることができ、釣り好きからも根強い人気があるため、釣り目的で中ノ島を訪れる釣り人も多いです。夏場なら海の透明度を活かしてシーカヤックやダイビング、マリンスポーツも楽しむことも可能。中ノ島の自然をふんだんに活かした楽しみ方ができます。

情報提供 / 海士町観光協会

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