瀬戸内海に浮かぶ
神によって生まれた島

SHIMA INFORMATION

九州・沖縄エリア/ 大分県

姫島 (東国東郡) ひめしま

面積
約6.99㎢
人口
約1,913人(2021年4月末時点)
観光スポット
姫島海水浴場、観音崎
特産
姫島車えび、姫島ひじき
アクセス
大分空港から伊美港まで車で約40分、JR宇佐駅から伊美港まで車で約45分。伊美港から姫島港までフェリーで約20分
URL
https://www.himeshima.jp/

姫島 (東国東郡) himeshima

火山活動から生まれた離島
魅力的な地形で日本ジオパークにも認定

姫島は大分県国東半島の北約5kmの周防灘(すおうなだ)に位置し、フェリーでは約20分で行くことができる一島一村の離島です。東西に6.6km、南北に2.6km、周囲17kmの大きさの島には人口約1900人が住んでいます。姫島は瀬戸内海国立公園に指定され、島内の観光スポットのなかで1番の景勝地である「観音崎」では貴重な乳灰色~乳白色の黒曜石が見られ、2007年には「姫島の黒曜石産地」として国の天然記念物に指定されました。姫島は、観音崎の黒曜石を生みだした城山火山をはじめとする7つの火山が約30万年前以降に活動し、後に誕生した瀬戸内海の潮流によって4つの小島が砂州でつながり1つになりました。大地を形成する地質や地形などを教育や観光に活かす取り組みが評価され、2013年に日本ジオパークに認定されました。島内には大型ホテルはないものの、旅館や民宿が観光客を迎えてくれます。ただし、数に限りがあるので予約は必須です。交通機関は無料で利用できるバスが巡回しているほか、レンタカーやレンタサイクルもあるので自由に島内観光も可能です。コンビニはないが、商店が数件とベーカリーや飲食店があり、宿泊施設からはいずれも車を使って10分以内で行ける距離に点在しているため、不自由することはないでしょう。気候は年間平均気温が17.5℃と温暖で、積雪はほとんどありません。特産品は秋に祭りが行われる姫島車えび、師走の2日間でしか収穫されない触感と上品な味わいが特徴の「姫島ひじき」が有名です。

神によって生み出された姫島
そして神を上陸させた姫島

姫島の起源は日本列島を構成する島々を生み出した神話が記されている古事記に残っています。天地のはじまりとなった2柱の神から生まれた最後の子である伊耶那岐命(イザナギノミコト)と伊耶那美命(イザナミノミコト)の2柱の神は、海に浮かぶ大地を固める「国生み(くにうみ)」を行うよう命じられます。そのとき、大島の次に生まれたのが女島です。この女島が姫島のことで、別名「天一根(あまのひとつね)」とも呼ばれています。姫島の名前の由来は日本書紀に次のように記されています。垂仁天皇が世を治めていたころ、今の韓国南部にあたる意富加羅国(おほからのくに)の王子である「都怒我阿羅斯等(つぬがあらしと)」が白い石から生まれた姫と結婚しようと言い寄ったが姫はそれを拒否し、逃れるために海を渡り、とある島に上陸しました。その島が今の姫島です。当時、島に上陸した姫は「比売語曽(ひめこそ)の神」となったことが姫島の名の始まりとなりました。このほかにも、姫島の古歌が詠まれていたことも記されており、深い歴史をもつ離島の1つなのです。

1年に2度しか見られない華麗な蝶の舞
絶景の海で海水浴も楽しめる

春と秋には日本列島を縦断する渡り蝶「アサギマダラ」が華麗な舞を披露してくれます。5月上旬から6月上旬にかけて南からの旅の途中、休息地として「みつけ海岸」に自生するスナビキソウの蜜を求めて飛来しその後、北の地へと飛び立っていくのです。7月には島内で1番きれいな砂浜を誇る「姫島海水浴場」の海開きが行われます。弓のように弧を描く500mほどの波打ち際は、青く澄んだ海と砂のコントラストが高く息を飲むほど美しい景観です。海水浴場には管理棟、トイレ、シャワー室、休憩室などの施設が充実しているため日帰りでも海水浴を楽しめます。海水浴場が使用できる7月と8月の期間はキャンプ場も併設し、無料巡回バスのバス停も開設され、村内各所との往来もスムーズです。10月中旬には世代交代したアサギマダラが春に飛来したエリアとは別の金地区に咲くフジバカマの花の蜜を求めて北の地より飛来してきます。その後、再び暖かい地域を目指して飛び立っていきます。姫島は年間を通してサイクリングやエコカーでドライブすることができ、海岸線は海の心地よい風を感じながら美しい海を眺められる最高のスポットです。また、島の中央南端にそびえ立つ標高266mの矢筈岳は初心者でも気軽に登山ができ、海と山の両方でレジャーを楽しむことができます。

見るものを楽しませる姫島の盆踊り
「離島×IT」の取り組みにも注目

島内では1年を通してさまざまなイベントが開催されています。もっとも有名なのが国選択無形民俗文化財に指定されている「姫島の盆踊」です。毎年8月14日〜16日の3日間開催されます。盆踊りには「伝統踊り」と「創作踊り」があり、伝統踊りにはキツネに扮装して踊る「キツネ踊り」や「アヤ踊り」、「銭太鼓」、「猿丸太夫」があります。創作踊りは趣向をこらしたメイクや衣装で観客を楽しませてくれます。3日間で約50種類もの踊りが披露され、14日、15日の2日間には夜間臨時便も運航されるほどの人気のイベントです。5月には島で獲れた海産物を刺身や煮つけ、お吸い物にしたものを楽しめる賞味会「姫島おさかな祭」が行われ、前夜祭には花火が打ち上げられます。10月下旬には姫島の特産品の1つ姫島車えびを味わえる「姫島車えび祭」が開催され、素材を贅沢に使った刺身やフライ、味噌汁などの賞味会があり、島外からも足を運ぶ人も多く、大変人気です。また、姫島は新たな雇用の場を創出し、地元の活力を高めたいという思いから「姫島ITアイランド構想」を掲げて「離島×IT」の未来に向けた可能性を広げることに取り組んでいます。2021年5月にはオンラインジオツアーを開催し、今後も同様のイベントを開催予定のほか、コワーキングスペースやオフィスの整備などこれからの未来につながる取り組みを進んで行っているのも、姫島の魅力の1つです。

情報提供 / 姫島村役場

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