標高の高い山々に守られた
大自然豊かな島

SHIMA INFORMATION

九州・沖縄エリア/ 鹿児島県

黒島 (三島村) くろしま

面積
約15.37㎢
人口
約194人
観光スポット
塩手鼻、櫓岳、カブリ岳
特産
芋焼酎、黒島ミカン、伊勢海老など
アクセス
鹿児島港から高速バスで約40分、鹿児島中央駅で下車。バスまたはタクシーで鹿児島本港南埠頭へ。鹿児島本港南埠頭から定期便で約6時間
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黒島 (三島村) kuroshima

豊富な水と山々に恵まれた大自然豊かな島
最高峰の櫓岳で景色を眺めながら登山

鹿児島県の薩摩半島枕崎市から南南西に位置する、島民200人弱の有人離島です。硫黄島・竹島、周辺の小島や岩礁を含めて三島村を構成。3つの島の中でも黒島の面積と人口は最大で、島は東側にある大里と西側にある片泊の2つの集落で形成しています。鹿児島本港南埠頭から約6時間、同じ三島村の硫黄島から約1時間から1時間半で大里と片泊の各港へ、週に4便運航する「フェリーみしま」に揺られて到着します。全国には「黒島」と呼ばれる島がいくつかあり、区別するために「薩摩黒島」と呼ばれることもあります。周囲は20.1km、面積は15.3㎢で、標高622mもの高さを誇る最高峰の櫓岳が島の真ん中に腰を据え、裾野は海岸線にまで迫ります。そのほかにも標高が高い山々がそびえ立ち、川も多いので豊富な水に恵まれた大自然豊かな島。この櫓岳の登山を目的に訪れる人も多く、頂上までの1時間半の間に海に浮かぶ硫黄島や竹島を眺めながら登山を楽しむことができます。古くは遣唐使船など中国との交易の中継となっていた形跡が残されているほか平家伝説も伝わり、流れ着いた平家の武士が最初に築いた平家の城跡があります。また、平家の美少女を娶り、島に残ったといわれている源氏方の大庭三郎家政の墓である通称「イバドンの墓」などもあり、歴史深いスポットにも出会えます。島には文化財が多く残り、黒島片泊にある「イドバンの墓」も三島村指定文化財に認定。島の外周は起伏が多く、海岸線は断崖絶壁になっているため、無数の滝が見られます。※イバドンの墓の中は男子禁制です。

島の生活の支えとなったさつまいもで作る
芋焼酎「みしま村」など特産尽くし

森林と大名竹に覆われた黒島は自然が豊かであり、2011年7月「薩摩黒島の森林植物群落」として国の天然記念物指定を受けました。600mもの標高差のため海岸線から山頂まで、特異な植物相が生い茂り、全国的にも稀な光景です。島の特産品はしいたけやたけのこ、みしま牛などですが、さつまいもや焼酎も特産品です。黒島は台風の通り道でもあり、400人の死者を出したといわれる海難事故「黒島流れ」など厳しい自然条件の中で、貴重な食糧として甘藷(さつまいも)栽培がおこなわれていました。現在は、黒島産のさつまいもである「ベニオトメ」は希少な芋焼酎「みしま村」の原料に用いられており、島内製造の焼酎の生産にさつまいもが栽培されています。黒島の大名筍は、竹島や硫黄島のものより小ぶりですが、味がしっかりしていて食べ応えがあります。小ぶりで香りの強い黒島ミカンは、魚や焼酎にかけて親しまれています。「みしま村焼酎プロジェクト」では、焼酎で地域おこしを目的とした「みしま焼酎無垢の蔵」が、全国的にも珍しい公設公営の焼酎蔵として設営されています。2018年から操業を開始した焼酎蔵は、かつて島の生活に欠かせなかった芋栽培の今を支えています。島民が全員参加で作り上げる焼酎で、来島者向けの芋畑の苗植えや収穫体験などの開催も予定です。

断崖や山のアウトドアも魅力的
ハイキングや釣り、星空観察で自然を堪能

島の全周が断崖絶壁で黒潮の中に浮かぶ黒島は、大物狙いの釣り客に人気です。特に、島の見どころのひとつとして、切ったような岩が柱状にひしめき合って乱立している景観が圧巻の「塩手鼻」は、好漁場としても人気のスポット。イシダイの釣りポイントとなっています。塩手鼻の上には「黒島流れの慰霊の白衣観音像」、黒島平和公園には「特攻撃平和観音像」があり、悼みや慈しみで建てられた象徴として残っています。また隔絶された離島である黒島は明かりが少なく星空観察にはもってこいです。片泊地区にある「きよはる公園」は夕日の絶景スポットになっています。植生の豊かな森林を歩くハイキングコースでは道が整備されているので、登山初心者にも最適。島内には飲食店やコンビニ、商店がないので、食事は宿のみ。自分で釣った魚を食べる釣り客にはゲストハウスもあります。

面踊りや盆踊りが根強く残る
伝統的なイベントや祭事も豊富

島では八朔踊り、盆踊りなど独特な地区行事が多彩。特に、「黒島の盆踊り」は、大里と片泊の2つの集落で開催され、鹿児島県無形文化財及び無形民俗文化財に認定されています。開催時期はお盆で、同じ時間帯にそれぞれの集落で独自の盆踊りを披露します。大里では、踊り手が頭に手ぬぐいを被って踊る「弓踊り」や初盆を迎える家などで踊る「弔い踊り」があり、片泊では「太鼓踊り」「笠踊り」、供養の意を表す「供養踊り」があります。また、大里地区では、同様に三島村指定文化財及び無形民俗文化財の「黒島大里八朔まつり」があり、400年前から伝わる伝統芸能として語り継がれています。見どころは、仮面神の登場です。迫力満点の奇妙な面を付けた踊り手たちが腰にひょうたんをぶら下げ、しゃもじなどを持って奇声を上げながら登場する様は圧倒的。黒島だけでなく三島村の竹島や硫黄島でも異なる面を付けた踊りがあり、3島3様の伝統ある踊りが魅力の祭事です。三島村はその全域が三島村・鬼界カルデラジオパークとして認定されており、ダイナミックな地質景観と独自の植生、そこで営まれてきた独自の文化が保全されています。本土から隔絶された離島である黒島は台風の通り道でもあり、厳しい自然条件の中、独特の文化・信仰が大切に残されており、神社巡りもおススメです。それぞれ違う表情を持つ三島村の硫黄島、竹島も合わせて訪れてみると、また違った魅力が味わえます。

情報提供 / 鹿児島県三島村

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