伊予灘に浮かぶ
釣りのメッカとしても人気の島

SHIMA INFORMATION

中国エリア/ 山口県

平郡島 へいぐんとう

面積
約16.56㎢
人口
約263人(2021年4月末時点)
観光スポット
五十谷三島、蛇の池
特産
ひじき、みかん、芋焼酎など
アクセス
JR柳井港駅から柳井港フェリー乗り場まで徒歩約5分、柳井港フェリー乗り場から定期船へぐりで平郡島西まで約1時間、平郡島東まで約1時間40分(定期船は1日2往復)
URL
http://kanko-yanai.com/y_wp_root/heigun_island/

平郡島 heigunto

エメラルドグリーンの海に囲まれ
釣り人が多く訪れるのどかな島

平郡島は山口県柳井市の南約20km、伊予灘の北側に位置する東西に細長い有人離島です。本土との間には車両を積載できる定期船が1日2往復、運航されています。平郡島は瀬戸内海国立公園に属しており、橋が架けられていない島としては山口県内では最大の面積を誇っています。島の中央部に位置する標高468mの深山を最高地点として、深い山が背骨のように走っており、平坦地は少ない地形です。集落は島の東西に2つあり、島内には蛇の池、五十谷(いや)、白鷺の鼻など島に残る伝説にちなんだ地名が多く残っています。島の周りにエメラルドグリーンの透き通った海が広がり、島内には昔ながらの懐かしい町並みと山道に咲くさまざまな花や植物が見られるほか、東地区では放牧された人懐っこい牛と出会えるなど、のどかな景観の中でゆったりと流れる時間を楽しめます。絶好の釣りポイントが多くあり、釣りに訪れる人が多いのも特徴です。瀬戸内の穏やかな海に恵まれた平郡島は温暖な気候で、漁業が盛ん。潮風を受けて育った甘味の強いみかんをはじめ、メバルやアジ、ひじきなどの海の幸、平郡島でしか生産されていないサツマイモを使った焼酎などが特産です。島内には病院や診療所、郵便局があるほか、宿泊施設は民宿が東集落に2軒、西集落に1軒あります。コンビニなどはないため、食事は定期船に乗る前に購入しておくか、宿泊施設へ事前に確認が必要です。島内に交通サービスはなく、東集落と西集落は距離が離れているため、集落間の移動が必要な際には定期船に車などを乗せて行くか、島民に頼んで送迎してもらう必要があります。

島の歴史の古さを物語る伝承が存在
島内には伝説にちなんだ地名が多数

平郡島という名前には諸説あるものの、鎌倉時代に木曾義仲の子どもである「平栗丸(へぐりまる)」が島内に住み着いたのが由来と伝えられています。島の東西にある2つの集落では、それぞれ祖先が違うという言い伝えもあり、3つの伝承が残されています。1つ目は、島の西端にある池にちなんだ「蛇の池伝説」。源平の合戦の際、美しい姫に化身した大蛇が本土からこの池に移り住んだという伝説です。島の人はこの伝説からその池を蛇の池と呼び、池の水を神水として大切にしています。2つ目は、「五十谷(いや)」地域にちなんだ伝承。当初、厳島の宮島様が、この地へ安住したいということで島の周囲を計ったところ、わずかに長さが不足したため、「ここはいやいや」と言って、現在の宮島へ移られたという伝説です。3つ目は、「幽霊船」の伝承。明治時代である1875年ごろ、大坂丸という御用船が島の東南端の3海里ほど行った沖合に沈没したことから、その船乗りの霊が浮かばれずに幽霊船となって出没すると言われています。島内にはこれらの伝説にちなんだ地名が現在でも多く残っており、島の歴史の古さを物語っています。島内の集落を巡る際には、それぞれの伝説を思い浮かべながら散策するのも楽しいでしょう。

通年楽しめる釣りスポットが多数
五十谷三島では海水浴やキャンプを

平郡島は東西それぞれの港に釣りポイントが複数あることから、1年を通して釣り客が遠方からも訪れます。釣れるのは、アジやメバル、タチウオ、チヌ、アオリイカなど。季節や釣りポイントごとにさまざまな魚種が釣れるのが特徴です。また7月下旬~9月にかけての夏は、遠浅で白砂の浜が続き、美しい海が自慢の海水浴場「五十谷の浜」での海水浴やキャンプも人気。砂浜の東側には3つの小島が連なっており、海水浴場すぐの五十谷三島にかけては平郡三景の1つに数えられるほどの絶景が望めます。干潮時には島の先端まで徒歩で渡ることができるのも楽しみの1つ。近くには牧場もあり、放牧されている牛がのんびりと草を食べて過ごす様子を見ることもできます。島の西端にある「蛇の池」は、海から近い距離にあるにもかかわらず、淡水を満々と湛えており、美しい景観が楽しめます。「赤石神社」は境内が海に突き出ているのが特徴で、朱塗りの鳥居と社が海の青と鮮やかなコントラストを描き出しています。平郡東地区にある曹洞宗の寺院「海蔵院」の境内には、根回りが2mにもなる大ソテツがあり、こちらも必見です。集落を歩いたり、山に登ったりしてのんびり過ごすのも心地いいもの。南西に向いている平郡西の集落では、海に沈む美しいサンセット風景も楽しめます。

運動会や盆踊りは観光客も参加可能
イベントの際は島内がにぎやかに

平郡島は普段、のどかでゆったりした時間が流れる静かな雰囲気の島ですが、イベントやお祭りの際には島民だけでなく観光客も交えて盛り上がります。5月のゴールデンウィークには、平郡東地区にて運動会を開催。子どもから大人までみんなで作り上げる運動会となっており、帰省客や島外の方も参加可能で、大いににぎわいます。7月には、腰から下の病にご利益があるといわれている赤石神社にて、「赤石まつり」を開催。8月には2日間にわたって盆踊りが開催され、東西で踊りが違うのが特徴です。お盆時期の平郡島は多くの帰省客や観光客が来島し、いつもと違ったにぎやかな雰囲気のなかで島民と帰省客、観光客が一緒になって盆踊りを楽しみます。11月には菊の花や工芸品の展示を行う文化祭を開催。ほかにも島を巡るウォーキングイベントなどを随時開催しており、のどかな農村風景や漁港風景を楽しみながら気持ちのいい汗を流せます。また、地域おこし協力隊が島を盛り上げるさまざまなイベントなどを企画・開催しており、Facebookにて情報発信を行っているので、随時確認してみるといいでしょう。島の人たちはとてもやさしく、親切な方ばかりなので、イベントなどを通してふれあいを楽しむのもおすすめです。

情報提供 / 柳井市観光協会

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