西洋との交流によって栄えた
異国情緒ただよう島
SHIMA INFORMATION

九州・沖縄エリア/ 長崎県
平戸島 ひらどしま
- 面積
- 約0.62㎢
- 人口
- 15,370人 (2024年12月1日時点)
- 観光スポット
- 平戸城、オランダ商館、松浦史料博物館
- 特産
- 海産物、平戸牛、ちゃんぽん、カスドース、牛蒡餅
- アクセス
- 博多バスターミナルからバスで約2時間30分
平戸島 hiradoshima
貴重な文化や壮大な自然など
観光スポットが目白押し
九州本土の西北端の田平地区と、平戸瀬戸を隔てて南北に細長い形をした島。その周辺には生月島、度島、的山大島など40の島々が浮かんでいます。古くからヨーロッパ諸国との交易で栄えた平戸島は、日本と異国の文化が混ざった独特の空気がただよい、北部、中部、南部とエリアによって異なった特徴を持つ魅力的な島です。島の中心地は北部にあり、城下町や貿易港として栄えた街並み、レストランやホテルなどが立ち並びます。また、中部は潜伏キリシタンの歴史がある地域で教会が点在しており、南部は多くの自然がそのまま残っている地域です。平戸島は「長崎と天草地方の潜伏キリシタン関連遺産」の構成資産を有し、また佐世保の九十九島から平戸島、五島列島を含む海の公園「西海国立公園」にも含まれているため、それらをはじめとした貴重な文化や壮大な自然を目的に多くの観光客の方が訪れています。日本100名城の1つに選ばれている平戸城、数多くの教会や平戸オランダ商館、松浦史料博物館など観光スポットも多く、車で来て島を巡ることをおすすめします。田平町と平戸島を結ぶ平戸大橋が開通しており本土への交通アクセスが良好です。名物グルメも豊富で、南部にある「志々伎港」は日本有数のひらめの水揚げ量を誇り、旬の1月〜4月上旬には身が厚くなり甘味も増します。また、ミネラル分を豊富に含んだ牧草を食べて育った平戸牛は、赤身と脂身のバランスがよく、とろけるおいしさ。ほかにもあご(飛魚)を使ったスープのラーメンやちゃんぽんも平戸島ならではの味です。
交易の歴史や文化が残る
日本初の国際港
17世紀の大航海時代、西洋の地図に「FIRANDO」と記されていた平戸は、日本で初めて西洋貿易が行われた貿易港だといわれています。1550年にポルトガルが平戸島に商館を設けたことで南蛮貿易で栄え、その後はスペイン、オランダ、イギリスとの交流により発展してきました。今もなお、史跡、教会、お菓子など多くの歴史や文化が残されています。島の北部は江戸時代に松浦氏の城下町として栄えた地域。「平戸城」は日本100名城に選ばれており、2021年のリニューアルによって平戸の歴史をデジタルアートで体感できるアミューズメントを備え、楽しく学べるようになりました。市街地のメインストリートから1歩入り、石段の階段を歩いていくと「平戸ザビエル記念教会」と「正宗寺」「瑞雲寺」が交差して見える、平戸島を代表する風景です。カトリック教会の尖鋭な屋根と十字架、寺院の屋根瓦が1つの風景となり、異文化と日本文化が混ざり合った独特の雰囲気を楽しむことができます。ほかにも弘法大師が唐から帰国の際に立ち寄った「最教寺」や日本初の西洋式石造建築物の倉庫を忠実に復元した「平戸オランダ商館」など、貿易港として栄えていたころの面影を残しており、異国情緒ただよう街並みです。西洋文化や風習とともに南蛮菓子も伝わってきました。砂糖輸入のルーツであり、砂糖をたっぷり使ったお菓子が次々に生まれた平戸島。カステラをシロップにくぐらせ砂糖をまぶした「カスドース」や、色と形がごぼうに似ていることから名付けられた「牛蒡餅」など、今なお島を代表するお菓子して愛されて続けています。
かくれキリシタン独自の
信仰の歴史を語り継ぐ
1550年に宣教師フランシスコ・ザビエルが平戸で布教し、多くの住民に広まり、特に島の中部に位置する根獅子(ねしこ)地区では住民全員が信者になったといわれています。しかし信仰を禁じられ迫害されるという受難の時代を迎えました。禁教を解かれるまで約250年もの間、密かに信仰を続けた潜伏キリシタン(※1)。明治政府により信教の自由が認められると、堂々と祈りを捧げられる教会が建つ一方で、禁教時代の進行スタイルを継承する「かくれキリシタン(※2)」も存在しました。世界でも特異な歴史を歩んだかくれキリシタンのストーリーを表す12の資産が世界遺産に登録され、平戸島では「平戸の聖地と集落(春日集落と安満岳)」が構成資産になっています。「春日集落」には美しい棚田が広がり、潜伏キリシタンはキリスト教が伝わる以前から山岳信仰の対象であった「安満岳」なども併せて、自らの信仰を密かに守りながら生活を営んできました。キリスト教の解禁後もカトリックには復帰せず、かくれキリシタン信仰を継続したため、集落に教会堂は存在しません。現在、信仰は途絶えているものの、春日集落案内所「かたりな」では集落で継承してきたさまざまな資料を見ることができます。また根獅子地域は、大量の殉教者を出した根獅子ヶ浜を聖地として語り継がれてきた、かくれキリシタンの里です。根獅子の人々は弾圧の目を逃れるため、衣類や調度品をしまう暗い納戸(物置)で密かに礼拝を行いました。宣教師が長年居ないままキリスト教信仰から孤立し、独自に創り上げられたのが「納戸信仰」。「平戸市切支丹資料館」ではこの納戸神を中心に配置した納戸神さまが展示されています。
※1「潜伏キリシタン」…約250年に渡る禁教期間も密かに信仰を続けていた人々。 独自の文化を育んだが、多くは解禁後、カトリックへ復帰。
※2「かくれキリシタン」…キリスト教解禁後もカトリックに戻らず独自の信仰を続けた人々。
四季折々の美しい自然と
旬のグルメイベントが豊富
歴史と美しい自然に恵まれ、春は桜や新緑、夏は海水浴、秋はおくんち(秋祭り)や島の旬を味わえる食のイベント、冬は野焼きと、季節ごとに平戸島を楽しむことができます。西海国立公園に指定されている「川内峠」と呼ばれる草原があり、頂上から望む360度パノラマは絶景。遠くを見渡すと対馬・壱岐島を望むこともできます。夏は青々とした姿、秋はススキの黄金色、また2月に行われる野焼きでは、広大な草原に炎が広がって真っ黒になり、色が変わるたび息をのむ美しさを見せてくれる草原です。また、「根獅子の浜海水浴場」は日本の快水浴場百選にも選ばれており、遠浅の海は透明度が高く、平戸のウユニ塩湖と呼ぶ人もいるほど。平戸島では、島民だけではなく観光客も楽しめる恒例行事が多めです。5月は「渡海人(とかじん)祭り」、「志々伎おさかな祭り」といった海産物の祭りが行われ、魚介類の掴み取りや物産展、まぐろの解体ショーなど海産物に関するイベントが行われます。台湾の英雄・鄭成功生誕の日、7月14日には「鄭成功まつり」があり、平戸市の国指定重要無形民俗文化財である「平戸のジャンガラ」が奉納される盛大なイベントです。8月に行われるイベントは、平戸城をバックに夜空に打ち上がる「平戸港花火大会」。10月には、亀岡神社で「平戸おくんち」が行われ、御神幸祭(武者行列)、国指定重要無形文化財「平戸大々神楽」奉納など、秋の収穫を感謝して氏神の祭りが営まれます。平戸おくんちと同時に城下町で開催される「つんのーで祭り」ではシイラを中心にさまざまな旬の料理が提供され、11月〜1月は高級魚のあら(クエ)を飲食店で提供する「あら鍋祭り」、1月〜3月は「ひらめ祭り」が開催されるなど、食に関する行事も豊富です。
情報提供/平戸観光協会