1人の漁師が61円で買い取った島
SHIMA INFORMATION
九州・沖縄エリア/ 宮崎県
築島 つきしま
- 面積
- 0.24㎢
- 人口
- 9人
- 観光スポット
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ビロウ群落
- 特産
- -
- アクセス
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宮崎空港からJR串間駅まで3時間30分。串間駅から築島バス停(舳港)まで40分(週2便)。舳港から瀬渡しで5分(定期航路なし)

築島 tsukishima
日向灘に面した
別名ビロウの島
築島は宮崎県の最南端串間市にあり、日向灘に面した市木浦の湾口にある島です。串間市役所から東へ約30㎞、日南都井線に沿ってバナナの自生地で有名な舳地区の対岸約400mの海上に位置します。別名ビロウの島といわれるほどビロウというヤシ科の植物が多く、島に繁茂するビロウは、「築島のビロウ群落」として特定植物群落に選定。昭和時代には島の人がビロウの葉を使って、うちわを作り、観光客のお土産として売られていました。築島は日南海岸国定公園内にあり、ビロウやハマユウをはじめとする亜熱帯性植物林が形成されています。また、周辺の海底にはテーブルサンゴや熱帯魚などの海中資源に恵まれ、四季を通じて礎釣り舟釣りの場となっている釣りスポットです。
兄弟3人で住みはじめた
島民全員が親族の島
1869年に愛媛県宇和島出身の漁師であった山下藤吉(後に姓を築島)さんが弟と姉と入植し、築島全島を61円で買い取ったことから島の歴史がはじまりました。藤吉さんの姉に築島姓、弟に近藤姓を与え分家とし、島内はほぼ築島姓と近藤姓で島民は全員血縁関係があります。3人が移住後、島は漁業でにぎわい、時代が進むにつれて島民は増え続け、1973年には25世帯114人にまで増加。しかし平成に入ると島の人口は減少し、1934年にできた串間市立市木小学校築島分校は2010年に休校し2016年には閉校してしまいました。かつては異学年の児童が同じ教室で勉強をする複式学級で、島民が大勢分校に集まり、子どもたちと島民の交流ができる学習発表会などの行事もありました。現在でも石積みの案内や校舎など、当時の分校の面影を見ることができます。またかつては漁に出た人たちの安全と大漁を祈願した「恵比寿祭り」が行われていましたが、現在は行われなくなってしまいました。
情報提供 / 串間市総合政策課