のどかな自然と
大天狗神社のある島

SHIMA INFORMATION

四国エリア/ 香川県

佐柳島 さなぎじま

面積
約1.83㎢
人口
約62人
観光スポット
大天狗神社、八幡神社
特産
たこ、その他魚介類
アクセス
多度津駅からタクシーか徒歩で多度津港へ。多度津港から定期便で約50分
URL

佐柳島 sanagijima

新鮮なマダコは身もプリプリで絶品
自然の風景や海の幸を堪能しよう 

佐柳島は多度津町の西北14.8kmの沖合に位置し、本浦と長崎の2つの集落からなる有人離島です。標高248.5mの高登山を中心とした南北に細長い島は、なだらかな斜面が美しいシルエットを作っています。伝承では、本浦の集落は豊臣秀吉時代に制定された人名制において高見島から7人の人名が移り住んだといわれており、もう1つの集落である長崎には、広島県の福山や佐々岡諸島の真鍋島から移住してきたのが島の始まりだと伝えられています。1860年に渡米を果たした勝海舟艦長率いる咸臨丸の乗組員の中に佐柳島出身者も2人含まれていました。2つの集落を結ぶ海岸線の一本道はゆっくり歩いて約30分程度。潮風を肌に感じながら瀬戸内ならではの海の風景を楽しむことができます。島の特産品は近海で獲れるたこやそのほかの魚介類です。佐柳島の名物といわれる「マダコとり」があり、タコが多く獲れる時は磯を歩きながら手で取れることもあります。タコ漁はタコつぼを用いておこなわれており、そうして獲れた天然のマダコは身がプリプリで旨みが凝縮されています。

長崎集落の埋め墓が香川県の有形民俗文化財に指定
日本の埋葬の歴史が残る島

島内には遺体を埋葬する「埋め墓」と霊魂を祀る「参り墓」、1人に2つのお墓を作る「両墓制」というお墓の風習があり、本浦・長崎集落のどちらにも残っています。埋葬した上に浜辺の丸い石をごろごろと盛り上げて作られた長崎集落の「埋め墓」は、香川県の有形民俗文化財に指定。さらに、葬式の際に「埋め墓」の上にデコと呼ばれる人形を棒の先に取り付けて立てる長崎集落の風習は全国的にも大変珍しく、日本の埋葬の歴史を知る上で貴重です。また、島の風景の1つとして、東の海にポツンと浮かぶ無人島の「小島(おしま)」がきれいな三角形のシルエットを作っています。1684年、本浦地区に建てられた島の産土神である八幡神社の鳥居越しから見る小島も趣があります。現在の八幡神社の社殿は1935年に再建され、1824年に奉納された北前船模型は、町の指定文化財に認定。かつては八幡神社にて、お神輿を乗せた漁船が大漁旗を掲げた漁船を連ねて、鐘の音を響き渡らせながら本浦港から御旅所に向かう「船渡御」の秋まつりがおこなわれていました。お神輿の前でお神酒が振舞われ、獅子舞や奉納、歌、踊りでとてもにぎわうおまつりでした。この1年も大漁となるよう祈願する風習は、漁を営む島ならではです。

元小学校をリノベーションして
造られた宿泊施設「ネコノシマホステル」

佐柳島にはたくさんのネコが暮らしており、フェリーを降りて歩いているとネコがのんびり歩いている光景を目にします。島内には自動販売機はなく、本浦地区に商店が1軒のみ。宿泊施設は、廃校になった旧佐柳小中学校をリノベーションした「ネコノシマホステル」という島唯一の宿泊施設があります。本浦港と長崎港の真ん中あたりに位置し、どちらからも徒歩で15分ほど。中には「喫茶ネコノシマ」があり、ゲストハウスとカフェを併設したおしゃれな佇まいで、くつろぎの空間を提供しています。昔ながらのレトロな雰囲気を残した木造校舎の風景はどこか懐かしくほっこりした気分に浸れます。木造校舎の中の廊下からは海が見え、まるで海へ続く道のように見えます。目の前に広がる一面の瀬戸内海を眺めながらゆっくりと流れる時間を過ごせる場所です。(現在、ネコノシマホステルは新型コロナウイルス感染症の影響で休業中です。ご利用を希望の方はあらかじめ営業状況をご確認ください。)

つづら折りの300段以上の石段の上には
天狗様が恐々と待ち受ける大天狗神社

本浦地区にあるつづら折りの300段以上ある石段を登ると、大天狗神社へたどり着きます。その名のとおり、山頂には天狗様が待ち受けています。上から見下ろされている様子は迫力があり、思わず背筋がピシッとしてしまいます。実は、この大天狗神社を参拝すると失せ物が見つかり、泥棒除けにもなるという言い伝えがあります。参道は急な勾配があるところもあるので、休憩を挟みながら登るのがおすすめ。本殿までは10分〜15分程度、ゆっくりだと30分弱かけて登らなければいけないので、参道入り口に置いてある竹の杖を利用するのも手。疲れたら後ろを振り返ると瀬戸内海の景色が見渡せます。見晴らしがいいので、大天狗神社が目的とはいえちょっとしたお散歩にもなります。本殿の西側の小道を進むと、すぐそばの石垣に葉うちわを持った天狗様の姿を発見。失くし物をどうしても探したい!という人は、再度お願いしてみるのもいいかもしれません。長崎集落の埋め墓付近にある薬師堂内の石地蔵も見どころ。穏やかな表情で鎮座する石地蔵はその昔漁師によって引き上げられたそうで、室町時代に作られたものと推定されています。集落は2つながらも島に残る歴史や風景、建物などを目一杯感じられる島です。

情報提供 / 多度津町観光協会

【 新型コロナウイルス感染症による影響について 】
新型コロナウイルス感染症の影響により、開催ができない行事などが多数ございます。
各施設の営業なども予定なく変更される場合があります。詳細については各施設・店舗までお問い合わせください。
また、各離島への渡航時にはコロナウイルス感染防止に充分配慮をお願いいたします。

shima-

島で暮らす人たちから届いた、日々の情報を紹介していくニュースページです。
イベント情報はもちろん、季節ごとに移り変わる島のリアルな情景をお届けできたらと思います。
様々な表情を見せる島の日々をお楽しみください。