馬を飼育する牧場の島だった牧島
伝統柑橘を餌にした魚の養殖が盛ん

SHIMA INFORMATION

九州・沖縄エリア/ 長崎県

牧島 まきしま

面積
約1.6㎢
人口
694人
観光スポット
曲崎古墳群、ペーロン体験施設
特産
牧島ちくわ、牧島いちご、戸石ゆうこうシマアジ・真鯛
アクセス
長崎空港から長崎駅前までリムジンバスで約55分。長崎駅前から①路線バスで約60分②車で約30分
URL
https://www.city.nagasaki.lg.jp/shimin/121000/121200/p036960.html

牧島 makishima

馬を飼育する牧場の島だった牧島
伝統柑橘を餌にした魚の養殖が盛ん

牧島は長崎市の東部に位置し、長崎本土から200mほど離れている橘湾に面した有人離島です。島名は、1682年頃から1868年まで、諫早領の牧場(馬の飼育)だったことに由来します。牧場のために十数戸の馬番が住み始め、明治になってからは対岸の戸石村から50戸が移住するなどして住人が増えていきました。1960年には吊り橋の牧島橋が完成。従来の吊り橋は人が通れば下がっていましたが、この橋は決して下がらないという県下はじめての吊り橋であったといわれています。1969年には、牧島橋に代わって車も通れる牧戸橋が完成しました。今も牧島橋の主塔は両岸ともに残っています。海岸線の地形は曲屈に富み、複雑な地形です。牧島の南には津島という離れ島があり、橘湾に突き出しています。干潮時には牧島とつながり、歩いて渡ることができるトンボロの島です。その見た目から「三味線島」と呼ばれています。島の特産品として人気なものは「牧島ちくわ」です。牧島のかまぼこ屋さんが作るちくわは、ずっしり重く、ぷりぷりした噛み応えが自慢。片手に乗せきれない特大サイズの「牧島大ちくわ」も人気です。また、ブランド品の「牧島いちご」は、旬を迎える2、3月頃に糖度14度になることもあり、とても甘くてジューシーと評判。牧島では、フグ、マダイ、シマアジ、カキ等の養殖が盛んです。最近では、長崎市の伝統柑橘「ゆうこう」を餌に混ぜて育てた長崎市初のフルーツ魚「戸石ゆうこうシマアジ」「戸石ゆうこう真鯛」が、農業と水産業を掛け合わせた新たな長崎市のブランドとして誕生しました。魚の臭みが少なく、まろやかな味を楽しめます。

古代の海上交通を行う人々の墓や
太平洋戦争の特攻艇基地が残る島

5世紀末から7世紀初めにかけて作られた国指定史跡の「曲崎古墳群」が島の最東部にあります。101基の積石塚(つみいしづか)と性格不明の遺構約500か所が確認されました。古墳は一般的に遺体を入れる室を石で築き、その上に土を盛り上げていますが、曲崎古墳は土ではなく丸い石ころを積み上げているところが特徴です。またガラス製の玉類や、当時の人々が使用した壺や甕(かめ)が発見されています。長崎県では群集墳が作られることが珍しく、また遺跡の立地からみて、橘湾地域一帯で海上交通を担う同族集団の墓地群だと考えられます。第二次世界大戦末期に、牧島は人間魚雷艇「震洋」基地として配備されていました。船首に爆薬を積み、敵艦に体当たりする水上特攻艇「震洋」。ベニヤ板で作られたボートにトラック用のエンジンを積みこんで作られた特攻艇で、敵艦に体当たり攻撃を行います。搭乗員は敵艦に体当たりする寸前に海に飛び込むとされていましたが、実際はほとんどの搭乗員が敵艦に体当たりして命を落としたといわれています。震洋を格納するための壕が島北部の海岸線に現存しており、一部は崩落しているものの戦争の悲惨さを現在に伝える戦争遺構となっています。※徒歩では行けず、一般見学は不可。

多くの神様が祀られる島内で
絶滅危惧種のハマナツメが咲く

牧島では信仰の対象となる神様などを祀った場所が多くあり、今も祭事が行われています。牧島の西端にある海蝕洞内には、穴弁天と呼ばれる弁財天が鎮座しており、その洞窟は幅約1m、高さ2mの狭さ。洞窟奥の石段を上ったところに多数の石像と共に祀られています。また、岬のすぐ上に「池の神神社」があり、この池の底にある穴は龍宮にまで通じているそうです。そのため、この池はどんな日照りでも水が枯れることがないという言い伝えがあります。ほかにも、牧島神社や山の神神社など多くの神様が祀られている島です。豊かな自然に囲まれている牧島を代表する植物は「ハマナツメ」。曲崎古墳群の付近に群生しており、その群落は市の天然記念物に指定されています。葉の形がナツメに似ており、樹木では珍しく海浜部近くに生息するところからその名前がつけられました。環境の変化に敏感で、海が汚れたりすると生育できなくなり、限られた場所でしかその存在は確認されていないため、環境省のレッドデータブックで絶滅危惧Ⅱ類とされている希少な植物。7月から8月にかけて多くの枝分かれした先端部に小さな淡い黄緑色の花をつけます。

江戸時代から伝わる白熱のレース
ペーロン体験でチームの心を1つに

長崎ぺーロンは中国との長い交流の歴史から伝来し、長崎で独自に発展した船競漕です。約14mの細長い船に約26人の漕ぎ手が乗り込み、往復1,150mを太鼓とドラの拍子に合わせて櫂(かい)を漕ぐ姿は迫力満点。長崎港でペーロン競漕が行われたのは江戸時代の1655年のこと。長崎港に停泊中の唐船が暴風雨に襲われて難破し、多くの溺死者を出しました。在留の唐人(当時の中国人)たちが海神の怒りを鎮めようと艀(はしけ)を借り集めて、長崎港で競漕したのがルーツで、今では長崎の夏の風物詩。牧島でのペーロンは竜宮祭で竜神に感謝するために始まったとされており、竜宮祭は現在でも毎年7月に行われる祭です。ペーロンを愛する島民たちが「牧島ペーロン保存愛好会」を発足し、県大会出場の選手をまとめたり、ペーロン体験の施設を運営しています。「ペーロン体験」は、全国各地から修学旅行生が体験に訪れている人気のアクティビティです。1往復15分程度、約300mの距離を漕ぎ、最後には対抗レースも行います。各チームの連帯感を深め、チームビルディングを学ぶことができる体験です。(40名以上から受け付けており、事前予約が必要です。)

情報提供/長崎市東総合事務所地域福祉課

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