アート作品が溶け込む
ユーモラスな瀬戸内海の島

SHIMA INFORMATION

四国エリア/ 香川県

男木島 おぎじま

面積
約1.34㎢
人口
約154人
観光スポット
男木交流館、男木島灯台、水仙郷
特産
たこなど
アクセス
高松駅から徒歩で高松港へ。高松港から定期便で約40分
URL

男木島 ogijima

ノスタルジックな雰囲気が溢れる
アート作品が点在する自然の美術館

高松港から北10.1kmの沖合に位置し、女木島を経由しフェリーで約40分揺られながら到着する有人離島です。1956年の合併により、雌雄島村から高松市へ移り、隣の女木島とは「雌雄島」の関係にあります。平坦地が少なく階段状に形成された集落を海上から見ると、建物がうろこのように重なり合って見えるのが特徴的です。島の最北端には、国の登録有形文化財にもなった男木島灯台があり、その周囲の遊歩道には、毎年1月下旬〜3月上旬にかけて見頃を迎える約1,100万株の水仙の花畑が広がります。島内には、瀬戸内国際芸術祭のアート作品も点在し、男木港を降りると「男木島の魂」と題した「男木交流館」が島のシンボルとして佇んでいます。貝殻をイメージした屋根には8つの言語の文字がデザインされており、建物自体がアートそのものとなっています。現在は、乗船券販売や島の観光案内、手荷物預かりなどを行っています。そのほかにものどかでノスタルジックな島の雰囲気にアートが溶け込む景色は、男木島でしか味わえない世界観。ゆったりと島のアート作品を鑑賞しながらの散策は、まさに自然の美術館です。特産品は、島独特の麦味噌や新鮮な魚介類を使ったたこ飯、さざえ飯のほか、猪ジビエや自家製酵母パン、ハーブティーなど地産の食材を使用したものが増えています。特に、タコ壷漁師が運営する民宿では、タコの旨みが染み込むたこ飯やたこの天ぷらなどたこ料理が味わえます。

島をイメージした多種多様なアート作品
2022年には瀬戸内国際芸術祭が開催予定

男木交流館以外にも、島のいたるところにアート作品が溢れています。男木漁港周辺の港の堤防には、「歩く方舟」といわれる旧約聖書に出てくるノアの方舟がモチーフとなった立体モニュメントが設置されています。白と青の模様をした方舟が、海を渡ろうと歩く様子を表しています。同じく漁港周辺にある学校の体育館の正面を真っ青にペイントした「青空を夢見て」という作品は、刺繍のような空と雲が特徴的。マルチメディア作家の世界的先駆者であるブラジルのレジーナ・シルベイラの作品で、自身が島を訪れた際に強烈に感激した瀬戸内の青空と光がイメージとなっています。本物の空と雲に負けないようなインパクトを与えています。男木島の中心部に行くと、「男木島の魂」をはじめ、タコ壷をモチーフとした大きなタコ壷の遊具「タコツボル」やカラフルにペインティングされた壁画「男木島 路地壁画プロジェクトwallalley」、自動演奏するサウンドオブジェの「アキノリウム」、家屋を伝統的な漆の技法でリノベーションした「漆の家」など多彩なアートスポットが存在します。特に、壁画プロジェクトは、島で集めた廃材や廃船などに風景のシルエットをカラフルに描いたもので、島の石段や曲がりくねった道沿いに連なった光景を表した作品は、島と一体化しています。瀬戸内国際芸術祭は、瀬戸内の島々を舞台とし、3年に1度開催される現代アートの祭典で、男木島も作品展示会場の1つとなっています。次回開催は2022年なので、新しいアート作品にも期待が高まります。

日本の灯台50選に選定された
男木島灯台の周辺で水仙郷やキャンプを堪能

島には、現代的なアートとともに歴史あるスポットも数多く点在しています。1895年に建てられた「男木島灯台」は、日本で存在するのは2基のみの全国的にも珍しい総御影石造り(庵治石)の灯台です。無塗装の洋式灯台は風情がある佇まいで、「日本の灯台50選」に選ばれました。映画「喜びも悲しみも幾年月」の舞台にもなりました。隣接する男木島灯台資料館も西洋風な造りで、全国の灯台や男木島灯台の歴史などが展示されています。灯台裏には砂浜があり、「男木島灯台キャンプ場」もあります。キャンプファイヤー設備や炊事場やシャワー、トイレなども完備しています。灯台近くの遊歩道周辺にある約1,100万株の水仙が咲き誇る「男木島水仙郷」は、毎年1月下旬~3月上旬にかけて見頃を迎えます。黄色と白のコントラストが美しく、灯台の周りが一面に水仙の甘い香りに包まれ、遊歩道を歩きながら風光明媚な景色を堪能できます。参道が港の大鳥居から通じる「豊玉姫神社」は、豊玉姫命(とよたまひめのみこと)を祀っており、島の人たちから「玉姫さん」の愛称で親しまれています。島の風景と瀬戸内海が一望できる参道の石段は、島一番のビュースポット。ウバメガシの巨木があり、昔から安産の神様として知られています。

伝統的なイベントや行事を開催
ウォーキングや祭りでにぎわう島

アートや見どころスポットが豊富な島ではイベントも多彩。男木水仙ウォークでは、見頃を迎えた水仙郷と男木港を中心としたウォーキングイベントが毎年2月ごろに開催されます。咲き誇る水仙を眺めながらのウォーキングに加え、島の食材も堪能できるイベントです。島の食材が使われたイベント特製のお弁当や海鮮市場では海の幸を味わえます。また、島のイベントの1つに男木島大祭があります。女木島の住吉神社大祭と1年ごとに交互で行っている伝統ある祭で、次回男木島開催は2022年を予定しています。巫女舞や獅子舞、屋台、神輿がメインとなり、島全体がにぎわいます。宵宮はライトアップされた賀茂神社で行われ、獅子舞や屋台があり、祭り本番は豊玉姫神社で獅子舞や屋台に加えて神輿が出ます。ここでいう「屋台」とはお店のことではなく、カラフルに装飾された「祭り屋台」のこと。太鼓や鐘、三味線、人が入り、お祭り本番には豊玉姫神社の坂を一気に駆け上がる光景は見ものです。

情報提供 / 高松市役所
画像提供 /
男木交流館:ジャウメ・プレンサ「男木島の魂」 Photo:NAKAMURA Osamu(2枚目)
作品:山口啓介「歩く方舟」 Photo:TAKAHASHI Kimito(3枚目)

【 新型コロナウイルス感染症による影響について 】
新型コロナウイルス感染症の影響により、開催ができない行事などが多数ございます。
各施設の営業なども予定なく変更される場合があります。詳細については各施設・店舗までお問い合わせください。
また、各離島への渡航時にはコロナウイルス感染防止に充分配慮をお願いいたします。

shima-

島で暮らす人たちから届いた、日々の情報を紹介していくニュースページです。
イベント情報はもちろん、季節ごとに移り変わる島のリアルな情景をお届けできたらと思います。
様々な表情を見せる島の日々をお楽しみください。