気仙沼の穏やかな波を守る
東北地方最大の島

SHIMA INFORMATION

北海道・東北エリア/ 宮城県

気仙沼大島 けせんぬまおおしま

面積
約9.0㎢
人口
約2,300人
観光スポット
十八鳴浜、小田の浜海水浴場
特産
柚子、魚介類など
アクセス
仙台駅からJR東北新幹線で約30分、一ノ関駅で下車。JR大船戸線で気仙沼駅へ。気仙沼駅からバスで約30分
URL
http://oshima-kanko.jp/index.html

気仙沼大島 kesennumaoshima

気仙沼湾を守る東北最大の離島
「緑の真珠」と呼ばれる自然の宝庫

気仙沼大島は、宮城県北東部・気仙沼湾に浮かぶ有人離島です。規模は東北地方最大の9.05K㎡。2019年に本土と島をつなぐ「気仙沼大島大橋(鶴亀大橋)」が開通し、車や自転車・徒歩で行き来ができるようになりました。気仙沼湾に大島があることで、防波堤のように強い波を防ぎ、湾の中はとても穏やか。この恵みを利用して、牡蠣の養殖が行われています。海と共存して生きる島民にとって、魚や貝は宝物のように大切なもの。ときには島を訪れた観光客にもふるまい、東北の海が育んだ幸の味を伝えています。深い紺色の海に囲まれた気仙沼大島は、豊かな緑がこの上なく美しく、訪れた人を優しく癒します。北部には海抜235mの亀山がそびえ、そこからの絶景は詩人の水上不二が「緑の真珠」と例えたほど。島の北東部・大初平には、砂浜をキュッキュッと音がする「十八鳴浜」があり、自然の不思議を体験できます。長さ約230m、幅約30mのこの砂浜は、天然記念物に指定されました。東北でありながら、三陸沖に広がる黒潮の守りを受け、雪があまり降らない温暖な気候。東北に吹く「やませ」という風の影響から、夏はとても涼しく過ごせる島です。島内の移動手段は、自家用車以外に路線バス・レンタサイクル・タクシー。大型ホテルはなく、宿泊は民宿やゲストハウスへの予約が必須。2021年には、NHK連続テレビ小説『おかえりモネ』の舞台に選ばれ、島を挙げての盛り上がりを見せました。2011年の東日本大震災で、大きな被害を受けた気仙沼大島。その日からもずっと、島民は島とともに歩んでいます。

海の恵みに溢れ古くから漁業が盛ん
東日本大震災で被災も復興へ前進

気仙沼大島は、古くから漁業が盛んに行われていた地域です。カツオの水揚げ量が多いことで知られ、6~11月の漁港は銀色に輝くカツオを乗せた漁船が港に溢れます。5~8月は、「海のパイナップル」と呼ばれるホヤがおいしい時期。ホヤは東北の三陸地方を代表する食べ物で、人々が大切に守ってきた恵みでもあります。島の北部にある外浜地区には、牡蠣やホヤの養殖筏が浮かび、漁業の町であることを伝えています。その気仙沼大島を、2011年に東日本大震災が襲いました。人の予想を超える大津波により、漁船や養殖施設を含めた人々の宝が失われました。あまりの被害の大きさに、廃業を余儀なくされた漁師や、再び漁業ができるまでに数年を要した漁師もいます。それでも漁師の懸命な活動により、漁業は存続。カキやホタテで「大島ブランド」の確立を目指し、大島の復興に励んでいます。震災当時、多くの住人が島で孤立したことを鑑み、2019年には「気仙沼大島大橋」が開通。車でも歩いても渡れるこの橋は、宮城の復興の象徴となっています。本土から大島までは、車で5分ほど。天気のいい日には、気仙沼湾の穏やかな波と深いブルーの海面、そこに浮かぶ養殖筏の光景が出迎えます。人々が守り抜こうとしている、気仙沼大島の日常です。

快水浴場百選の海で海水浴が可能
湾岸線には美しい自然の造形美も

2013年、気仙沼大島の湾岸線は、「三陸復興国立公園」に指定されました。災害からの復興を目的にしており、観光とともに防災を学べます。ベストシーズンは夏。大島東部には、「快水浴場百選」に選ばれた「小田の浜海水浴場」があります。震災後は瓦礫で埋め尽くされた浜辺も、島民やボランティアの尽力で美しさを取り戻しました。南国の海のように透明度が高く、打ち寄せる波の上から底が見えるほど。シーズン中には観光客も訪れ、夏のひとときを楽しむ姿が見られます。自然が長い年月の中で作り上げた、湾岸線の造形美は必見。特に最南端にある「龍舞崎」は、島を代表する景観です。岩に荒波が白い波が砕ける様は、平穏な海に潜む雄々しさを教えてくれます。荒々しい波を、「龍が舞い上がるようだ」と表現し、「龍舞崎」と名付けた先人の心を今に伝えます。抜群に美しい海をより楽しめるよう、アウトドア体験も豊富。SUPやシーカヤックは、子どもから大人まで楽しめる人気のマリンアクティビティです。船釣りも可能で、船頭さんが釣れるポイントまで案内するサービスぶり。古くから人々に愛され、豊かな海の恵みを育んできた気仙沼湾は、遊覧船に乗ることでより身近になります。

亀山から見る満天の星空に感動
雄大な自然と過ごせる体験が人気

太陽の下、まぶしいほど美しい海をみせてくれる大島は、日没を過ぎると満天の星空に包まれます。島の北側に位置する亀山では、標高235mから星空を見るイベントを開催。眼下には気仙沼の夜景が広がり、海には漁火が浮かび上がる、幻想的な光景に心奪われます。亀山の中腹には、創建1000年以上の歴史を持つ大島神社が。海上安全や大漁を祈願する神社で知られ、長く島の人々を見守ってきました。2021年には、NHK連続テレビ小説『おかえりモネ』にも大島神社が登場。ロケ地めぐりでファンが訪れるようになり、島民以外からも愛される神社となりました。外畑にあるホテル「休暇村」では、敷地内でキャンプ体験が可能です。セット一式を借りられるプランもあり、初心者でも大自然のキャンプにチャレンジできます。薪を使っての火おこしや、飯ごうでのごはんづくりは大人気。大自然の中で、試行錯誤しながら作ったごはんの味は、島での忘れられない思い出になります。8月下旬には、気仙沼伝統の「出港送り」が見られることも。この季節には秋刀魚漁に出る船が多く、色とりどりの旗や紙テープで飾った船が港を横切ります。漁のためのライトをつけ、堂々と海上を進む漁船の姿は迫力十分。気仙沼に根付く力強い伝統を感じられます。

情報提供/ 気仙沼大島観光協会

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