世界文化遺産に指定された
近代的炭坑で栄えた島

SHIMA INFORMATION

九州・沖縄エリア/ 長崎県

高島 (長崎市) たかしま

面積
約1.34㎢
人口
約329人
観光スポット
北渓井坑跡、権現山展望台、高島海水浴場
特産
トマト
アクセス
長崎空港からバスで約45分、長崎駅へ。電車またはバスで約5分、長崎港大波止ターミナルへ。長崎港大波止ターミナルから定期船(1日8便)で約35分
URL
http://www.kanko-takashima.com/

高島 (長崎市) takashima

日本で初の近代的炭坑で評価獲得
高島炭坑・端島炭坑が世界文化遺産に指定

九州北西部にある長崎半島の西沖合にある有人離島です。2005年1月3日までは、長崎市の南西約14.5㎞の海上に浮かぶ高島・中ノ島・端島(通称:軍艦島)の3島からなる面積1.34㎢の日本一小さな町でした。江戸時代に石炭が発見されて以降、江戸末期には近代的炭坑へ発展し、やがて三菱所有となり、100年以上にも及ぶ炭鉱の歴史があります。1986年11月27日には炭坑の町として海に囲まれた環境を生かし、「石炭を魚に変えて町おこし」のキャッチフレーズのもと釣り公園・海水浴場などを整備しました。それをきっかけに観光地として人口の増大を目指して取り組みを進めました。2005年1月4日には長崎市と合併し、長崎市の一地区となりました。日本初の蒸気機関車を導入したといわれる「北渓井坑跡」などの遺構が島の所々に点在し、南には世界遺産である端島(通称:軍艦島)を眺めることができます。点在する遺構には「仲山新坑坑口跡」や「南洋井坑排気坑跡」「百間崎防波堤」などがあり、炭坑の歴史を物語っています。2015年7月5日には、「北渓井坑跡」と「軍艦島」の2つの遺構はわが国最初の近代的炭坑が評価され、高島炭坑・端島炭坑が世界文化遺産に指定されました。これらの炭坑の歴史については、高島港ターミナル付近にある「高島石炭資料館」で知ることができます。高島炭坑と端島炭坑によって島は栄え、日本の近代化を支える役割を果たしました。最盛期には約22,000人が島に住んでいたといわれ、高層アパートが建つ光景も目立ちましたが、1974年には端島が炭坑を閉山し、1986年には高島炭坑も閉山しています。現在は、その歴史や史跡を大切に守りながら島おこしに取り組み、人工海水浴場や海水温浴施設などの整備を行っています。

糖度抜群のハート型のトマトが特産品
「高島フルーティートマト」は絶品

島の中央にある標高115mの権現山展望台からの眺望は、東に長崎半島、北に西彼杵半島、西には遠く五島列島を望むことができ、トレッキングにはぴったりです。また、夕暮れ時も絶景のサンセットを眺めることができ、夜には満天の星空が堪能できます。展望台の近くには「蛇谷」と呼ばれる大蛇が住んでいた伝説が残されているスポットがあります。年平均15~6度の平均気温で温暖な気候であり、冬ではほとんど雪が積もることはありません。炭鉱閉山後からトマト栽培が始まり、温室栽培により最小限の水と肥料で育てた「高島フルーティトマト」を出荷しています。糖度がギュッと詰まったハート形の実で、トマト本来の甘さを引き出した完熟のトマトは、首都圏でも高値で販売されているほどブランド力が高い特産品です。時期は2~5月までで、そのトマトを使ったトマトジュースやトマトカレー、トマトパスタ、トマトドレッシングを開発し特産品として販売しています。交通手段はレンタサイクルやレンタカーがあり、島内を循環しているバスが運行しています(定期船に合わせて運行中)。

日本の海水浴場88選の高島海水浴場で
海水浴やシュノーケリングを堪能

観光のベストシーズンは、やっぱり夏。「日本の海水浴場88選」にも選ばれた高島海水浴場があり、海水浴場には多くのサンゴ礁が群生し、イソギンチャクの中で泳ぐクマノミと出会えるシュノーケリング(5~11月)を楽しむことができます。海水浴場に併設しているキャンプ場では、宿泊のみでなく手ぶらで日帰りバーベキューを堪能でき、毎年たくさんの来島者でにぎわっています。島全体が好漁場であり、多くの釣り客が年中訪れ、誰でも手ぶらで安全に釣りを楽しむことができるのも魅力的。釣り公園も整備されているので、釣り旅行にもぴったりです。宿泊は、市営の「しまの宿 五平太」があり、全8室で最大宿泊者数は35名。高島港から歩いて7分の場所にあり、海水浴場にも近いので、夏の旅行シーズンにおすすめです。そのほかには、ウィクリー・マンスリーに対応した「うりずん」もあります。食事ができる店舗は高島港ターミナル内に「ナナイロキッチン」、しまの宿 五平太内にある「寿司なかよし」、「TAKASHIMA BASE CAFE」があります(現在は事前予約制&テイクアウトのみの営業となっています)。

年中通して開催されるイベントが豊富
島の魅力溢れる歴史や文化に触れてみよう

海水浴場開設期間内(7月中旬~8月末)には海水浴場において、毎週土曜日に「UMIBOUZ IN 高島」と題して、来場者参加型のイベントが開催されています。また、お盆にはまちづくり推進協議会主催で「夏祭り」が開催され、ビンゴゲームや盆踊りがあり、島民の楽しみのひとつとなっています。春には「しまめぐり双六IN高島」が開催され、島外からの参加者が島中を歩き回り、島の歴史を学ぶウォークラリーが行われます。秋には、釣り公園を利用した釣り教室及び釣り大会が開かれ、1日楽しんでもらう行事を計画しています。年間通してイベントが目白押しな島には、地元民だけでなく来島者も楽しめるイベントが豊富です。地域おこし協力隊は地域の情報発信をはじめ、地場産業であるトマトの収穫などを手伝ったり、トマトを使った特産品の開発などに取り組んでいます。世界文化遺産である高島炭坑「北溪井坑跡」の見た目は普通の井戸ですが、日本で初めて炭坑開発に西洋式の蒸気機関を使用した坑口であり、ここから日本全国の炭鉱へ西洋化が進展していったといわれる場所です。

情報提供 / (一社)長崎県観光連盟
画像提供 / (一社)長崎県観光連盟

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