平家伝説や美しい自然が残る島

SHIMA INFORMATION

九州・沖縄エリア/ 長崎県

宇久島 うくじま

面積
約36.3㎢
人口
約1,947人(2020年時点)※佐世保市調べ
観光スポット
東光寺、船隠し、大浜海水浴場、スゲ浜海水浴場、木場放牧地、アコウの巨樹
特産
レンコダイ、かんころ餅など
アクセス
①福岡空港から博多駅まで福岡地下鉄空港線で約5分。バスまたはタクシーで博多港へ。博多港よりフェリーで約4時間
②長崎空港から佐世保駅まで高速バスで約1時間半。徒歩で佐世保港へ。佐世保港からフェリーで約2時間20分、または高速船で1時間半
URL
https://www.ukujima.com/

宇久島 ukujima

豊かな海に囲まれた漁場があり
古くより多くの大陸との交流が盛ん

長崎県五島列島の最北部に位置し、約190万年前の噴火によって誕生した自然豊かな島。平家伝説の言い伝えが残る島で、1187年の壇ノ浦の戦いに敗れた平家盛が漂着し、五島一帯を統治したといわれています。島内には平家盛が上陸したとされる火焚﨑(舟かくし)をはじめ、当時の面影を残す史跡や文化財が多く残されています。また、遣唐使の寄港地としても利用され、弘法大使(空海)の信仰が今尚語り継がれています。美しい自然に恵まれた島としても有名で、島の東部には透明度抜群の海水浴場があり、マリンスポーツを楽しめる場所としても人気。島の中央部には標高258.6mの城ヶ岳があり、その山頂を中心になだらかな傾斜地が広がっています。緑豊かな自然の中では、アコウの巨樹や大ソテツなどさまざまな植物に出会えます。また、国内で絶滅したと言われていたヒガンバナ科「ムジナノカミソリ」の一種も発見され、種の同定に研究が進められています。島を散策していると、国産和牛の中でも評価の高い長崎和牛が、のんびりと飼育されている姿を見ることも。宇久の牛は非常に質が良く、全国のブランド牛として仔牛が出荷されています。島の周りには東シナ海が広がり、釣りのスポットとしても有名。近海では新鮮な魚介類が獲れ、特にレンコダイは日本一の水揚げを誇った時代もあり、干物を中心に人気の特産品となっています。ほかにも、島の綺麗な水と空気で育てられた瑞々しい野菜を味わえる飲食店も多くあり、自然の恵みを堪能する島時間を過ごせます。

平安時代から語り継がれる名所を散策
平家盛とともに歴史をたどる旅

史跡や文化財が多く残されたロマンあふれる島では、歴史めぐりは欠かせません。島の西部には、平家盛が流れ着いたときに、船を隠したと言われる火焚﨑(舟かくし)があります。船を隠したので「船隠し」と呼ばれていますが、全国各地では「波の立たない静かな入江」を総称して「船隠し」という名称が使われています。続いて訪れたいのが、平家盛が眠る東光寺。宇久家(後の五島家)の菩提寺として、1187年に建立されました。本堂の横を歩いて行くと、家盛の子孫七代に渡る歴代領主の霊廟を見ることができます。平家盛は、宇久島近隣でアワビ漁をしていた漁師らに助けられ、島の領主として迎え入れられたと言われています。その後、大陸との交易にも力を入れ、五島一帯にその勢力を拡大していきました。福江島に移って城を築き五島を統一したことから、宇久島は五島藩発祥の地であると言われています。ちなみに、漂流時に平家盛を助けたと言われる漁師には、海の侍「海士(あまんし)」の称号と五島全域で鮑が採取できる「永久採鮑権(さいほうけん)」が与えられました。

透明度抜群の海や広大な草原
島を爽快に走り抜け大自然を味わう

観光のベストシーズンは夏。五島列島一の透明度を誇る海を堪能できる大浜海水浴場や、フェニックスが立ち並び南国のような雰囲気を味わえるスゲ浜海水浴場では、マリンスポーツを楽しめます。透明なカヤックで海を周遊するクリアカヤックやスキューバダイビングが人気で、海の生き物たちと身近に触れ合えます。レンタサイクルの貸し出しも行っており、心地いい島風を感じながら観光地を巡るのもおすすめ。全車に電動アシスト機能が付いているので、島内の観光地を3~4時間で周ることができます。サイクリングで訪れたいのが、木場放牧地。一面グリーンの牧場とブルーに映える海と空のコントラストの中に牛が自由に暮らしています。一面に広がる草原では、日本でないかのような雰囲気でのどかな風景が広がります。島の周囲は磯場断崖や砂浜など地形に富んでいるので、釣り人に人気のスポット。島にある居酒屋やカフェには、その日の朝に水揚げされた新鮮な魚や長崎和牛など、島ならではのグルメが並びます。また、さまざまなメディアでも取り上げられている宇久島名物「くじらカツカレー」も味わえます。ほかにも、島の魅力を島民に教わりながら楽しむ体験メニューも充実。釣りや魚さばきなどの海の体験メニューに加え、島に自生する天然の竹を使用して竹とんぼやお箸づくりを行う竹細工づくりや五島の名産かんころ餅づくりなど、物づくりを通して島を体感できるメニューが用意されています。ガイドさんと島を巡るまち歩きもあり、島民だからこそ分かる島の生活や歴史を知ることができます。

1年を通して活気溢れるイベントを開催
島在住の若者が企画した野外音楽フェスも

島では若者が中心となって盛り上げるお祭りも多く開催されています。7月に行われる「祇園祭」では、若者が約400kgの神輿を担いで島中を駆けめぐり、その姿は迫力満点。旧暦の6月17日の夜には、船に神輿をのせ大声で叫ぶ「ひよひよ祭り」が行われます。漁民の大漁と安全を祈願する伝統行事で、幟や御神灯で彩った漁船に子どもたちと神輿・笛・太鼓を乗せ、港を周ります。港に集まった子どもたちと「ヒヨーヒヨーヒヨー」と声を掛け合い、夜の港内に漁船の明かりが浮かぶ幻想的なお祭りです。この掛け声は、かつて村1番の笛の名手といわれた平左衛門の笛の音を真似たものだといわれています。そのほかにも、御輿を乗せた漁船団のパレードや花火大会なども行われます。また「宇久島にもっと音楽を!」という想いを掲げる宇久島在住の若者たちが計画した音楽イベント「UKUJAM~宇久島音楽祭~」も2016年度から定期的に開催されています。JAZZやバンド、吹奏楽ジャズやロック、J-POPに吹奏楽と幅広いジャンルの出演者による野外音楽フェス。特別ゲストやプロアーティストの参加もあり、島を盛り上げるイベントの1つとなっています。宇久島には年間を通して季節の訪れを感じられるイベントがたくさん開催され、島民の交流の場となっています。

情報提供 / 宇久町観光協会

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