若い漁師たちの
力強さを感じる漁師の島

SHIMA INFORMATION

近畿エリア/ 兵庫県

坊勢島 ぼうぜじま

面積
約1.29㎢
人口
約2,200人
観光スポット
かしわの山展望台、坊勢寺跡
特産
ボウセ鯖、ボウゼガニ
アクセス
姫路駅からバスで約25分、姫路港へ。姫路港から坊勢島行きの船で約30分
URL
http://h-ieshima.jp/mhi/

坊勢島 bozejima

県内屈指の水揚げ量を誇り
若い活気にあふれる漁師町

坊勢島(ぼうぜじま)は姫路市に属し、家島諸島の中部に位置しています。家島諸島の中では家島本島の次に人口が多く、主要産業は漁業です。兵庫県屈指の漁師町で、港では若い漁師達の力強さを感じられます。また、約千隻ともいわれる漁船がひしめく様は圧巻の景観です。姫路港からは坊勢島行きの船で約30分。島名は、883年に比叡山の高僧・覚円がこの島に流された時、彼を慕った大勢の弟子がこの島に渡ってきたという伝承が由来です。「坊勢寺跡」は坊勢島のビューポイントの1つ。その美しい景観から家島十景の1つに数えられ、観光客からも人気の場所です。「恵美酒神社」には恵比寿大神が祀られ、昔から地元の氏神、そして漁業の神様として崇められています。毎年11月に行われる恵美酒神社秋祭りでは、屋台や子ども神輿が練り出され島内が活気づきます。このシーズンに合わせての観光も人気があります。また、標高100mほどの山上にある「かしわの山山頂展望台」は、360度のパノラマビューを楽しめます。比較的楽に上ることができて、家島諸島の島々や淡路海峡大橋と鳴門海峡大橋を同時に見渡すことができるのでぜひ訪れたいスポットです。

父親を想う娘の美しい心が
弁天島の伝説となり今に伝わる

坊勢漁港の入り口に、海からぽっかりと突き出した小島があり、弁天島や「神権さん」と呼ばれ親しまれています。この弁天島には漁師の守護神である海神・竜神・弁財天が祀られ、伝説の島として伝わっています。その昔、掟破りの荒漁を繰り返す漁師とその娘がいました。ある日、父親が漁に出たところ、珍しく大漁だったため喜んで帰港しました。実はこの時、獲った魚の中には龍神の使いがいたのです。そうとは知らず父親が港の入り口に差し掛かったところ、天候は一転し嵐に見舞われます。船は転覆寸前ですが、嵐が静まる気配はありません。その様子を岸で見ていた娘は、無茶な漁をしたせいで龍神様が怒ったのだと悟り、父親に魚を海に返そうと説得します。しかし、父親は聞き入れません。娘は龍神様の御霊を鎮めるため、そして父親の命を救うため、魚の身代わりとなって海に飛び込みました。すると、水煙が天まで貫いて竜巻が起こり、嵐は嘘のように静まりました。その時に現れた美しい小島が弁天島です。嵐を静めた娘の心が弁天様のようだということから名付けられました。父親は心を悔い改め、そこに龍神様を祀り、島の安全と大漁を祈ったことが現在まで続く信仰の始まりです。今でも毎年1月4日には神海祭 ( 神権祭り) が行われています。

安心安全の漁業見学&体験ツアーで
水揚げ直後の魚介をいただく贅沢を

坊勢島での楽しみの1つとして、坊勢漁協による漁業見学&体験ツアーがあり、人気を集めています。島のブランド魚「ぼうぜ鯖」の餌やり体験や漁船への乗船体験も人気です。坊勢島は小型底曳網漁船の数が兵庫県下で最も多く、季節を問わず操業しています。そんな漁船に搭載されている最新式の高性能な船舶レーダー、海底地形を映し出すソナーなどを見学できます。漁法も船が2隻1組で幅の広い帯状の網を拡げながら円を描くように魚を囲い込むはなつぎ網漁業、海の底に入れた網を漁船で曳く底びき網漁業などさまざまです。また、坊勢島は海苔の養殖で兵庫県下有数の水揚げを誇ります。海苔や牡蠣の養殖も盛んで、海苔網が海面を覆い尽くす珍しい様子も見られます。坊瀬島では、1年を通じて多種多様な魚介類が水揚げされるので、季節ごとに漁の仕方や獲れる魚も変わります。何より実際に目の前で大量に水揚げされる魚は迫力満点。見学の際には、その場で獲れたばかりの新鮮な魚介類を試食できます。見学時間は約1時間から2時間ですが、トイレやエアコンが完備しているため快適に参加できます。

旬の魚介を味わう海鮮グルメを堪能
8月には迫力の「ぼうぜペーロンフェスタ」

坊勢島には、新鮮な魚介類を求めて、季節を問わず多くの観光客や釣り客が訪れます。島で人気のグルメスポットは「乱菊すし」というお寿司屋さん。瀬戸内海で獲れた新鮮な魚介を職人の技で握ったお寿司はもちろん、冬限定メニューの絶品「鯖しゃぶしゃぶ」を目的に県外からのお客様も後を断ちません。また、「山本民宿」の「カニ鍋・ハモ鍋」も一度食べれば忘れられない美味しさ。季節によってメニューは変わりますが、その時期に一番美味しい海鮮料理を食べられるのは漁業の町ならではの楽しみです。また、山本民宿では船をチャーターできるので、沖釣りも楽しめます。山本民宿のほど近くにはスポーツセンターもあるので、合宿などでもよく利用されています。食事処や宿泊施設は限られているので、来島の際は予約をしておきましょう。毎年8月には「ぼうぜペーロンフェスタ」が開催されます。20人乗りのペーロン船に乗りこみ力を合わせて漕ぎ、タイムを競うレースで、島を挙げての賑やかなイベントです。その日、海上には太鼓の音と声援が鳴り響きます。

情報提供 / 家島観光事業組合

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