不知火海に浮かぶ
化石が多く発見される恐竜の島

SHIMA INFORMATION

九州・沖縄エリア/ 熊本県

御所浦島 ごしょうらじま

面積
約12.54㎢
人口
約1,707人(2021年4月1日時点)
観光スポット
烏峠(からすとうげ)、海水浴場
特産
タイ、カンパチ、デコポンなど
アクセス
①熊本駅から車で約2時間、棚底港へ。棚底港から定期船で約30分、海上タクシーで約15分
②熊本駅から新幹線で約30分、新水俣駅下車。タクシーで水俣港へ。水俣港から海上タクシーで約30分。水俣港から予約制乗合海上タクシー有り
③熊本駅からJRで約60分、三角駅下車。徒歩で三角港へ。三角港から与一ヶ浦港行き定期船で小屋河内港経由嵐口港へ約1時間半、さらに御所浦港へ10分
URL
https://www.t-island.jp/

御所浦島 goshorajima

雲仙天草国立公園に指定され
烏峠は全国のしま山100選にも選定

御所浦島は天草市に属し、天草上島の南東5kmの穏やかな内海、不知火(しらぬい)海上に位置する有人離島です。天草市の棚底港と水俣港からアクセス可能で、海上タクシーでそれぞれ15分、30分と比較的本土からの距離が近い島となっています。島は雲仙天草国立公園に指定されており、島の最高峰である「烏峠」は全国のしま山100選にも選定されました。「恐竜の島」「化石の島」とも呼ばれ、さまざまな化石を産出する特異な地質を持つ島でもあり、赤や青、白といった異なる色味の地層が幾重にも積み重なった縦模様が特徴の、高さ200mにもある「白亜紀の壁」は見ごたえ十分。約1億年前の地層である白亜紀の壁からは、たくさんの貝や恐竜の骨の化石などが産出しており、1997年には国内最大級の肉食恐竜の歯の化石も発見されました。島内には6つの集落が点在しており、人口は約1700人。古くから漁業が盛んで、現在でも多くの島民が漁業を営んでいます。行われている漁は、ちりめん漁や地元でとんとこ漁と呼ばれる追い込み漁、定置網漁など。養殖漁業も盛んで、島の周りには養殖イケスが複数浮かび、タイやカンパチ、シマアジ、トラフグなどが養殖されています。気候は温暖で、山間部や沿岸の斜面ではデコポンや甘夏みかんなど柑橘類の栽培も行われており、特産品となっています。島内での宿泊は旅館や民宿が主となるため、事前に予約が必要です。レンタサイクル、レンタカー、タクシー、乗合バスがあり、交通手段は充実しているので、島内の移動には困りません。

嵐口地区では複雑な路地背戸輪(せどわ)を散策
御所浦地区では民家でも化石を発見

御所浦は、景行天皇の西国巡幸時に行宮が置かれたという伝説にちなんだ地名。御所浦島内にある「御所浦菅原神社」には、景行天皇が九州を回った際、船をつなぎとめたとされる「ともづな石」や、市指定の天然記念物となっている楠(御神木)があるほか、境内には力くらべに使われたとされる2つの「力石」があります。島の北に位置する嵐口(あらくち)地区には、「背戸輪」と呼ばれる昔ながらの複雑で細い路地が広がっています。地元の島民ですら迷ってしまうこともある複雑さですが、家々が密集する背戸輪を山手に抜けると、集落を見渡せる小学校跡地にたどり着きます。困ったときは地元の島民に道を尋ねて交流を楽しみながら、迷路感覚で背戸輪散策に挑戦してみるのもおすすめです。また2007年に「日本地質百選」に選ばれた御所浦の島々には、恐竜がいた白亜紀の痕跡をたどることができる施設・スポットも数多くあります。島内で情報収集を行い、野外の化石採集場などへ向かいましょう。2023年には新しい博物館として「御所浦恐竜の島博物館」がオープンする予定です。島の中心地である御所浦地区では、民家の庭先や路地にある石垣などからも化石を見つけることが可能。「まちなか化石」を探しながら集落を散策してみるのもおすすめです。

夏は海水浴や島一周クルージング
烏峠の山頂は絶好の眺望スポット

御所浦島の観光は、海水浴や島1周クルージングを楽しめる夏がおすすめです。御所浦港から海上タクシーで10分の場所に浮かぶ無人島「黒島」は、キャンプ場・海水浴場として人気のレジャースポット。自然豊かな島では四季を通じて多くの生き物を観察することができ、磯遊びや散策が楽しめます。海水浴場には砂浜の美しい入り江があり、海も透き通っています。7月下旬~8月末にかけて開放されるキャンプ場は島のひらけた場所にあり、高床の東屋や簡易トイレ、井戸水があるだけで、サバイバル体験が楽しめます。また標高442mで島の最高峰となる「烏峠」にはトレッキングコースが整備されており、トレッキングが楽しめるほか、車やバイクで山頂まで行くことも可能。山頂は360度の視界が開ける絶好の眺望スポットとなっており、天気が良ければ熊本県内や長崎県、鹿児島県、大小の島々が浮かぶ不知火海の眺めを一望できます。夏にはガイド付きで島内を周る「恐竜の島 化石クルージング」も開催されており、恐竜化石の発見地めぐりと化石採集を楽しめます。島の東海岸には外平(ほかひら)の貝化石と呼ばれる、化石が入った石がゴロゴロ転がっている礫浜が続いており、浜では化石と浜辺の生き物を観察できます。

島観光と合わせて参加したい
ウォーキングイベントや花火大会

御所浦島では、秋に烏峠までのパノラマウォークやトレッキングイベントが開催されています。パノラマウォークは御所浦港から美しい離島の景観を楽しみながら、標高442mの烏峠山頂を目指して歩くウォーキングイベントです。イベント当日はスタート時間に合わせた臨時便が出るほか、参加者にはお土産や食事などの特典もあります。また、2月には大人気の宿泊型のマラソン大会「島あじマラソン大会」を開催。定員は120名程度、種目はハーフマラソンで、大浦、嵐口、牧島を通るコースとなっています。マラソン大会のほか、地域住民とランナーの交流パーティーや特産品等が当たる抽選会も行われます。参加条件は20歳以上であることに加え、御所浦島内に宿泊できることとなっているため、マラソンだけでなく島観光もしっかり楽しめるのが魅力です。8月には御所浦支所前駐車場にて、御所浦地区振興会主催で「御所浦地区夏祭り花火大会」を開催。島民が心待ちにしている行事の1つとなっており、ステージではさまざまなイベントが開催されるほか、露店の出店や灯籠流しも行われます。灯籠流しの後には、多くの島民や帰省者、観光客が集まって夜空に咲く大輪の花火を楽しみます。ほかにも御所浦島では、地区ごとに夏祭りや漁業の奉納を行うお祭りも開催されており、にぎわいを見せます。

情報提供 / 天草市御所浦支所

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