蒲江湾に浮かぶサンゴ礁と
虹色の貝に出会える島

SHIMA INFORMATION

九州・沖縄エリア/ 大分県

屋形島 やかたじま

面積
約1.06㎢
人口
約14人
観光スポット
厳島神社、シュノーケリング、SUP
特産
緋扇貝、岩牡蠣など
アクセス
大分駅からJR特急にちりんで約1時間、佐伯駅下車。路線バスで蒲江港へ。蒲江港から定期船で約10分
URL
https://www.yakatajimaguesthouse.com/inside.html

屋形島 yakatajima

工芸品や装飾品にも重宝する
カラフルな緋扇貝の養殖が盛ん

屋形島は、大分県南部にある佐伯市蒲江港の沖、約2kmの位置に浮かぶ小さな有人離島です。蒲江港から1日4便出ている定期船で約10分揺られた先にあり、本土からの距離が近い離島となっています。島の中央にある標高198.7mの龍王山の麓には、西側と北側の海岸沿いに小さな集落があります。集落の家々には、防風のために海岸の石を積み上げて作られた防風石垣があり、本土にはない独特の景観を楽しめます。また屋形島は島の全域が日豊海岸国定公園に指定されているほか、島の東岸は海中公園地区にも指定されており、ダイビングスポットとしても人気。海岸線は深い入り江のリアス式海岸を形成しており、海岸にはヒガンバナ科の多年草であるハマユウの群落が見られます。島民は漁業を生業として生活を営んでおり、特産品は「緋扇貝」。一見、ホタテ貝のような見た目をしている緋扇貝は、オレンジや黄色、紫といった色鮮やかな殻が特徴で、南日本にしか生息していません。中でも紫色の貝は珍しく、全体の10%ほどしかないといいます。ホタテと比較すると小ぶりな身となっていますが、貝柱は甘味があり、ホタテに勝るともいわれているおいしさ。食べた後は、そのカラフルな貝殻の特徴を活かし、工芸品や装飾品にも使われています。そんな緋扇貝の養殖のほか、岩牡蠣の養殖も盛んです。集落の裏手には畑が広がっており、野菜の栽培も行われています。離島としては珍しく、屋形島は地下水が豊富でおいしい水に恵まれているのも特徴です。

弁財天が祭られている厳島神社や
八大竜王が祭られた龍王山が存在

屋形島という名前の由来は、かつて唐船が島に来航した際に来泊者の仮屋が建てられたからという説や、殿様が屋形船でやってきて遊んでいたから、屋形船の形をしているから、など諸説があります。島の開拓が始まったのは1692年で、のちに佐伯藩の藩牧が開かれました。島の集落の奥には弁財天が祭られている「厳島神社」があり、この島を守る「龍王山」には龍神様である「八大竜王」が祭られていたとされています。祠は簡素ですが、自然への敬意と島民の幸せを祈る象徴です。なお海岸線には龍穴もあるといわれています。島の人口は2021年現在で約14人となっており、静かでゆったりとした雰囲気です。島内は徒歩移動が可能で、島唯一の宿泊施設として、ゲストと島民の交流の場としても機能しているアットホームな「屋形島ゲストハウス」があります。定員4人のドミトリールームと、貸し切りもできる個室1室の素泊まり宿となっており、宿泊には事前予約が必要です。ゲストハウス内にはコミュニティルームもあり、食事を食べる場所や休憩所としても利用可能。このゲストハウスを拠点として、島の暮らしを体験しながら屋形島観光を楽しめます。なお島内には商店や飲食店がないので、食品は必ず各自で持ち込み、ゴミも各自で持ち帰るようにしましょう。

SUPコースで虹色ビーチや沖ノ島へ
シュノーケリングでサンゴ礁を観察

屋形島観光のベストシーズンは夏。集落の前には砂浜のビーチが広がり、海水浴など海のレジャーを楽しめます。シャワー室などの設備は住民に声をかけると開けてくれるほか、ゲストハウスが開いていれば500円でシャワーを利用できます。屋形島ゲストハウスではガイド付きのSUP(パドルサーフィン)体験が可能。「SUPコース」では、カラフルな緋扇貝の殻が広がる「虹色ビーチ」または干潮のときにしか渡れない秘境の「沖ノ島」も楽しめます。ゲストハウスに宿泊したお客様には、朝日が見られる「朝日SUP」や夕日が見られる「夕日SUP」もあり、島の美しい海と景色を堪能できます。そのほか、シュノーケリングプログラムも用意。屋形島周辺の海は透明度が高く、島の西方に細長く突き出た「洲の鼻」周辺にはテーブルサンゴが群生しています。スキューバダイビングやシュノーケリングでソラスズメダイやチョウチヨウオ、サンゴ礁を見ることも可能です。追加料金がかかりますが、シュノーケリングスポットへは船で行くこともできます。SUPコースとシュノーケリングの両方を楽しめるプランもあるため、屋形島ならではの自然体験を満喫したい方におすすめです。またゲストハウスではキャンプ用品やBBQセットの貸し出しも行っているので、食材を持ち込むと気軽にBBQも楽しめます。

海や山など豊かな自然があふれる中
浜辺や集落をのんびり散策する贅沢

屋形島では、毎年10月最初の巳の日に行われる厳島神社の祭にて、島民による「屋形島伊勢神楽」が奉納されます。島内ではそのほかに祭りやイベントなどはありません。山と海という豊かな自然の中で、それぞれが思い思いにゆったりと島時間を過ごすことができます。島には何もなく、静かで穏やかな時間が流れており、日常を忘れてのんびり過ごしたい方にぴったり。海でSUPやシュノーケリング、スキューバダイビングなどのマリンアクティビティーを楽しむのもいいですが、島内を散策するのもおすすめの過ごし方です。島の道を奥に入ると、視界が開けて広々とした野原とソテツの巨木が現れます。青い空の下、緑に囲まれたのどかな景色は懐かしさと解放感を感じさせ、両手を広げて思いっきり深呼吸したくなるほどです。畑跡を巡る小路は、迷路散策気分が楽しめます。古い石垣や手押しポンプがある風景は、かつての屋形島の面影を残しており、情緒たっぷり。浜辺を散策すれば、海と島々の美しい景色を堪能できるほか、蒲江湾や本土側の景色を望むことも可能。港などから海を眺めているだけでも、イカや色とりどりの熱帯魚が泳ぐ様子や、海底にいるウニやナマコを観察することができます。夜は星空も美しく、自然と一体になったような体験が可能です。

情報提供 / 佐伯市観光協会

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