えべっさんの笑顔があふれる
不知火海の小島

SHIMA INFORMATION

九州・沖縄エリア/ 熊本県

横浦島 よこうらじま

面積
約1.14㎢
人口
約578人(2021年4月1日時点)
観光スポット
弁慶ヶ岳、横浦島の不整合
特産
タチウオ、ちりめん、ウニ、エビなど
アクセス
①熊本駅から車で約2時間、棚底港へ。棚底港から定期船で約20分、海上タクシーで約10分
②熊本駅から新幹線で30分、新水俣駅下車。新水俣駅からタクシーで水俣港へ。水俣港から海上タクシーで約35分。水俣港から予約制乗合海上タクシー有り
③熊本駅からJRで約60分、三角駅下車。徒歩で三角港へ。三角港から御所浦港行き定期船で小屋河内港経由横浦港へ約1時間45分、さらに与一ヶ浦港へ5分
URL
https://www.t-island.jp/

横浦島 yokorajima

雲仙天草国立公園にも指定
自然豊かでのどかな小島

横浦島は天草市に属し、御所浦島の北1.2km、天草上島の南1kmの海上に位置する有人離島です。九州の穏やかな内海である不知火海に浮かぶ旧御所浦町(2006年3月27日に天草市に合併)の有人3島の中では1番小さな島で、面積は1.14㎢となっています。天草市の棚底港から定期船で約20分、海上タクシーなら約10分でアクセスすることができ、本土からの距離は比較的近い離島です。島内には「与一ヶ浦」と「横浦」という2つの集落があり、それぞれの集落には民家が密集。2つの集落をつなぐ道路は島の海岸沿いを5kmに渡って1周しています。北側の与一ヶ浦集落では古くから海運業を主産業としている一方、南側の横浦集落では漁業が主産業となっています。以前はカツオ船用のイワシ漁などが盛んでしたが、現在は養殖業やちりめん漁、とんとこ漁などの漁法で漁業を行っています。横浦島は雲仙天草国立公園にも指定されており、自然豊かな景観も魅力。特産品はタチウオやちりめん、ウニ、エビなどとなっています。島内には簡易郵便局や診療所が1つあるほか、宿泊施設としては旅館や民宿が3件あり、事前予約は必須です。

源氏にまつわる地名が多く残り
弁慶が住んでいたという弁慶ヶ岳

横浦島には那須与一や弁慶、源頼朝にまつわる地名が多く残っています。「与一ヶ浦」という地名は、平家の落人を追って島にやってきた弓の名人である、那須与一宗高が矢を射かけたという伝承が由来といわれています。島の南東部にある「弁慶ヶ岳」の名前は、弁慶が住んでいたという伝説にちなんでいると言われています。標高197mの弁慶ヶ岳の頂上には、追い詰められた平家の落人9名が自害して果てたという伝説があり、山頂のお堂の中には安置されている9名の名が記され、脇には風化した石碑も残っています。また、横浦島もほかの御所浦の島々と共に「日本の地質百選」の地域で、古い地層があることも特徴です。旧御所浦北小学校のプール横にある崖は「横浦島の不整合」と呼ばれており、不整合を観察できます。不整合とは、通常の地層と違って地層が連続しておらず、下の地層が堆積した後に長い時間をおき、上の地層が下の地層を削って堆積した現象のことです。この不整合では、約8500万年前の地層である姫浦層群に、約5000万年前の地層である弥勒層群が重なっているのが特徴。2つの地層の年代には約3500万年もの開きがあり、珍しい地層となっています。この不整合のでき方についての解説板が設置されています。落石の恐れがあり、崖の下に近づくのは危険なので注意しましょう。

横浦地区には数多くのえべっさんが点在
えびす祭りの「奉祝パレード」は圧巻の光景

横浦地区にある60世帯あまりの家々には、豊漁・安全祈願のために門口や軒先に笑顔いっぱいの恵比寿様像が祭られているのも見どころの1つ。その恵比寿様を地元では親しみをこめて「えべっさん」と呼び、信仰しています。100体ほどいるとされるえべっさんの表情はそれぞれ異なっており、1体も同じものがありません。趣向を凝らして作られたえべっさんを観察しながら歩いてみるのも楽しいです。また、毎年11月15日には地区ごとにえびす祭りの神事が行われます。その後、横浦地区では「奉祝パレード」があり、大漁旗を掲げた大小30隻程の船舶によるパレードは圧巻です。横浦島にある海水浴場では、夏になると飛び込み台が設置され、海水浴を楽しむことが可能。夕方には美しい夕陽も眺められます。島内にレンタサイクルやレンタカー、タクシー、路線バスといった交通手段はありませんが、島は小さく、海岸沿いには島を1周できる道路が整備されているため、徒歩でも十分散策して周ることが可能。1周約50分の島民の散歩コースにもなっているので、地域住民との交流も楽しみながら観光を楽しめます。

2月にはウォーキング大会を開催
運動会や地引網体験も盛り上がる

横浦島では、2月に島民の多くが参加する「横浦島ウォーキング大会」が開催されます。事前予約の必要はなく、当日に御所浦北グラウンドに集合すれば誰でも気軽に参加可能となっており、コースも複数あるのが特徴です。与一ヶ浦港待合所で折り返す3.2kmのコース、横浦港で折り返す3.2kmのコース、横浦~与一ヶ浦まで島を1周する5.3kmのコース、横浦~与一ヶ浦まで旧北小通学路山越えを行う4kmのコースに分かれており、好きなコースを選んで歩けます。ウォーキング後には、地区住民が用意したおいしいぜんざいを食べて体を温められるほか、お楽しみ抽選会も実施され、盛り上がりを見せます。2年に1度開催される「御所浦北地区運動会」では、子どもから高齢者まで多くの島民が参加し、玉入れや綱引きなどさまざまな競技が行われます。2018年に開催された際には、閉会式後につきたてのおもちを投げるもち投げも行われました。夏には横浦海水浴場にて、御所浦北地区子ども会による「地引網体験」を実施。獲れた魚を持ち帰れるほか、獲れた魚の名前を当てるクイズや魚についての説明などもあり、子どもたちが楽しめるイベントとなっています。ほかにも島内では夏祭りや漁業の奉納を行うお祭りなどが開催され、にぎやかなイベントが盛りだくさんです。

情報提供 / 天草市御所浦支所

【 新型コロナウイルス感染症による影響について 】
新型コロナウイルス感染症の影響により、開催ができない行事などが多数ございます。
各施設の営業なども予定なく変更される場合があります。詳細については各施設・店舗までお問い合わせください。
また、各離島への渡航時にはコロナウイルス感染防止に充分配慮をお願いいたします。

shima-

島で暮らす人たちから届いた、日々の情報を紹介していくニュースページです。
イベント情報はもちろん、季節ごとに移り変わる島のリアルな情景をお届けできたらと思います。
様々な表情を見せる島の日々をお楽しみください。