かつて鬼が住んでいた!?
桃太郎伝説の島
SHIMA INFORMATION
四国エリア/ 香川県
女木島 めぎじま
女木島 megijima
鬼退治伝説の大洞窟で鬼たちと出会う
「鷲ヶ峰展望台」は360度パノラマの絶景
女木島は、高松の北方海上約4kmに位置し、高松港からフェリーに乗って20分ほどで到着します。女木島の約1km沖合には男木島があり、女木港から男木港まではフェリーで約20分。女木島と男木島は、両者で雌雄島(しゆうじま)とも呼ばれます。女木港では身長2m、重さ9tもの「おにの灯台」が出迎えてくれます。また、高松市のクレーンメーカーがイースター島のモアイ像を立て直すプロジェクトのため、テスト実験で製造された巨大なモアイ像も。女木島は、別名「鬼ヶ島」とも呼ばれており、桃太郎伝説が残る島。鬼が住んでいたといわれる洞窟は、島の中央、鷲ヶ峰の中腹にあり、「鬼ヶ島大洞窟」というユニークな観光スポットとなっています。内部には大広間やたくさんの鬼のオブジェが置かれています。大洞窟の出口を出て振り返ると5角形、6角形といった多角形の柱状の石である「玄武岩柱状節理」を見ることができます。桃太郎鬼退治の舞台となった大洞窟の真上にある「鷲ヶ峰展望台」では、瀬戸内の多島美の景観を360度のパノラマビューで楽しめます。南にタカト山、北に鷲ヶ峰、中央にズッコウ山(日蓮山)と連なるスカイラインコースは、多くの登山者に親しまれています。春には、女木港から女木島灯台へと続く桜並木の桜が美しく、島全体がピンク色に染まり、桜の名勝地としても知られています。美しい弓形をした女木島海水浴場は、県内随一の水質を誇っています。また、豊かな自然とともにアート散策も楽しむことができ、「瀬戸内国際芸術祭」のアートにも出会える島です。
歴史的価値の高い名所や祭りも魅力
日本全国の鬼伝説をまとめる「おにの館」
島には古い伝説や歴史に関わる名所がたくさん。俵石という伝説の石は、島の北側、山の中腹にある周囲約10mの俵状の巨石。この辺りを通ると、糸を紡ぐような音や琴を弾くような音が聞こえてくるといわれています。そのため、俵石にはお姫様の霊が宿っているといわれ、琴姫大明神として祀られています。また、この山の木を無断で切ると祟りがあるといわれており、木を切るときは必ずこの俵石に「おことわり」をしてから切ることになっています。5世紀ごろに造られたといわれている円山古墳では、高松市内で最大の石棺が発見されました。刀や金製のハート型の耳飾りなどが出土しています。住吉神社は、海の神様として信仰されており、2年に1度、西暦が奇数の年に大祭(おおまつり)が行われ、太鼓台ごと海に入っていく「暴れ太鼓」が見物です。ズッコウ山には、京都の記念山から移築された日蓮の座像があります。女木港のすぐ前にある観光案内施設「おにの館」には、日本各地に伝わる鬼伝説の資料などが展示されており、鬼に関する絵本も置かれています。おにの館からは釣りバカ日誌1作目の「浜ちゃんの家」も遠目に見えます。島の最南端には高さが約10mの女木島灯台があり、島内の見所となっています。灯台付近からは高松の市街地も望めます。
一大イベント「瀬戸内国際芸術祭」
島の景観とアート作品を楽しんで
女木島では2010年から3年に1度、アートを通した地域活性化の取り組みである「瀬戸内国際芸術祭」が開催されています。島内にある作品はユニークで、ほっこりしたり驚いたりとアートによる気づきを体感できます。女川港の防波堤にある「カモメの駐車場」は約300羽の風向きで方向を一斉に変える姿がかわいらしい作品。そばには港に佇むグランドピアノと、その上に立つ4本の帆で構成されたインスタレーション「20世紀の回想」もあります。ほかにも、大洞窟と周辺には香川県内の中学生3,000人が制作を手がけた「オニノコ瓦プロジェクト」や、休校中の小学校と植物と作品が一体となって響き合う作品「女根 -めこん」、使われていない倉庫を活用した「女木島名画座」、ブロックと景観のパノラマを見渡せる「段々の風」、視覚的錯覚の不思議な体験作品「不在の存在」など多彩。「MEGI HOUSE」はさまざまな表現と実験の場となっています。アートを訪ねながら、島の街並みを散策すると、昔からある「オーテ」と呼ばれる強風から集落を守る、島独特の石垣も見られます。オーテの中はまるで迷路のようで、島の特有の風情を感じられます。
抜群の透明度と純白の砂浜で大人気
「海水浴場百選」選出の「女木島海水浴場」
女木港からほど近い女木島海水浴場は、環境省の「海水浴場百選」に選ばれるほどの透明度を誇る海と、柔らかくて白い砂浜が魅力。夏には多くの方が訪れます。女木島野営場は、瀬戸内海を眺めながら静かにキャンプを楽しめる場所。野営場の真ん中にはキャンプファイヤーができるファイヤーサークルがあり、薪も自由に使えます。島の名物グルメは赤西貝のおでんです。地元産の赤ニシ貝が贅沢に使われており、コリコリとした歯ざわりが楽しめます。からし味噌をつけて食べるのがツウの食べ方だとか。食事処は、女木島ゲストハウス&カフェMegino、鬼旬、おにの館、鬼ヶ島倶楽部、鬼の台所などがありますが、いずれも営業日と時間帯は確認するようにしましょう。瀬戸内芸術祭の期間限定でオープンするレストランイアラ女木島は、アート作品「不在の存在」に併設されているレストランです。作品を鑑賞しながら食事やお茶を楽しむ、非日常の体験ができます。島の散策やアート巡りはレンタサイクルを利用するのがおすすめ。電動自転車もあるので、鬼ヶ島大洞窟に向かう際の山道でも快適に散策できます。
情報提供 / 鬼ヶ島観光協会