「人魚伝説」が伝承される
神秘の島

SHIMA INFORMATION

九州・沖縄エリア/ 沖縄県

新城島 (上地島・下地島) あらぐすくじま

面積
上地島約1.76㎢・下地島約1.57㎢
人口
約13人(2021年3月時点)
観光スポット
シュノーケリング、北の浜、恋路ヶ浜、クイヌパナ、タカニク
特産
アクセス
定期船なし。石垣島・西表島からの新城島へ向かう観光ツアーに参加
URL
https://painusima.com/map/

新城島 (上地島・下地島) aragusukujima

古よりの伝統と自然を
守り続ける神秘の島

新城島は上地島と下地島の2つの島からなる総称で、両島は離れていることから通称「パナリ島」とも呼ばれています。パナリとは、沖縄の方言で「離れ」を意味します。両島の距離は約500mで、干潮時には歩いて渡ることができます。上地島は、細長く延びた島で島民の居住地となっています。大部分は森で覆われており、集落は西海岸中部にあり、人口は10人前後です。下地島は、丸みを帯びた形をしており、かつての集落は現存していません。島のほぼ全体が牧場で占められています。新城島への定期船は運航しておらず島へ渡るには観光ツアーに参加する必要があります。また、入島しても島民以外は立ち入り禁止とされているエリアが多くあります。これは昔ながらの伝統を頑なに守り続けているためです。そしてこのことが、新城島を神秘の島と言わしめているのです。また、島全体が西表石垣国立公園に含まれていて自然の保護が徹底されています。八重山諸島周辺は、かつてジュゴンが生息していました。新城島では捕獲したジュゴンの骨を祀った御嶽があり「人魚神社」と呼ばれています。このことから人魚伝説が誕生。また、住民が少なく定期船も運航していない新城島ですが、観光産業の発展から、2008年に1000人台だった観光客数が、2013年以降は3000人にまで膨らんでいます。

歴史上密かに注目されている焼き物
ジュゴン漁から生まれた神秘的伝承

新城島の歴史を語る上で「パナリ焼」と「人魚伝説」は欠くことができません。「パナリ焼」とは、約200年前まで焼かれていたといわれる土器。赤土に焼いた夜光貝などをすりつぶして混ぜ合わせ、手びねりで形成したあと天日で乾かし、窯を使わずに野焼で作られていたと伝えられています。水のない島なので、井戸水や雨水の運搬・貯蔵から骨壺まで、日常生活に欠かせない器として用いられていました。また、琉球王府時代はジュゴンの捕獲が特別に認められていて、その肉や皮は琉球王府に納められていました。ジュゴンはその泳ぐ姿から人魚にも例えられ、不老不死や媚薬にもなるとも信じられていました。食料としてもいただいていたという伝承もあります。ジュゴンの骨を供養して祀っている「人魚神社」は、島民以外は立ち入ることができず写真撮影も禁止されています。観光スポットの1つである上地島の「タカニク」は先島地域における火番盛の一つとして、国の文化財(史跡)に指定されています。火番盛は遠見番所として、海の様子を監視したり、異国船が来航するとのろしを上げて琉球王府に知らせる役目を担っていました。

現代的なマリンアクティビティと
伝統的な風景と自然が見事に共存

おすすめのマリンアクティビティはシュノーケリング。新城島はサンゴに囲まれた透明度の高い遠浅の海なので、八重山諸島屈指のシュノーケリングスポットであると評判です。サンゴの白化現象が少なく、熱帯魚の種類も豊富に見られます。その透き通った美しさは「パナリブルー」とも呼ばれています。1番人気の遊泳スポットは「北の浜」。ほかにも「恋路ヶ浜」という名のロマンチックな小さな海岸もあります。島の魅力は周囲の海の美しさだけではありません。人口が少ないので、上地島には沖縄の伝統的な町並みが手つかずの状態で残っています。赤瓦の住居やサンゴ石灰岩で積み上げられた石垣が続く集落、白い砂の道など、散策するだけでのどかな雰囲気を味わうことができます。遠見番所の「タカニク」は先島諸島の火番盛のひとつで周囲に遮るものがないため眺望は最高です。さらに見晴らしの良さを求めるのなら島内唯一の展望台「クイヌパナ」へ。島のここだけが高台になっていて、天気が良ければ西表島を一望できます。下地島には「パナリ牧場」があり、数百頭の牛が放牧で飼育されています。この牧場を遠見番所の「波照間ムリ」に登って眺めると、その雄大さに思わず声が出てしまうほどです。

情報提供 / 竹富町役場
画像提供 / 竹富町役場

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