笠岡諸島に浮かぶ
遺跡と椿が有名な大小の島

SHIMA INFORMATION

中国エリア/ 岡山県

飛島 (大飛島・小飛島) ひしま

面積
約1.29㎢(大飛島・小飛島の合計)
人口
83人(2021年6月1日時点)
観光スポット
大飛島遺跡、恋人岬
特産
椿油、ぶんず(緑豆)など
アクセス
岡山駅からJR線で約45分、笠岡駅下車、徒歩で住吉港へ。住吉港から普通船で約40分
URL
https://www.kasaoka-kankou.jp/

飛島 (大飛島・小飛島) hishima

かつては砂洲が2つの島の架け橋に
島内はたくさんのヤブツバキが自生

飛島は岡山県笠岡市の住吉港から約18km、瀬戸内海に浮かぶ笠岡諸島に属する有人島で、一般的に大飛島と小飛島をあわせて飛島と呼ばれています。変化に富んだ海岸線と遺跡を有しているのが島の特徴です。備後灘に浮かぶ大飛島の面積は約0.96㎢、周囲は約6.4km。島内には洲・大浦・尻替・沖浦・佐場・正床という6つの集落が点在しており、平地が少ないため、家々は斜面に連なるように建っています。島には1周できる約4kmの「はちまき道路」が通っており、6つの集落を結んでいます。大飛島の東の海上約1kmに位置する小飛島は笠岡諸島の有人島の中では最も小さく、面積は約0.33㎢、周囲は約2.8km。島内は平地が少なく丘陵地が続いており、西側の入り江に沿って集落があるほか、島の西側中腹には島神社である氏神様がまつられています。かつては大飛島の北東に位置する大浦港の付近から東方へ、鳥のくちばしのようにして砂洲が小飛島に向かって延びており、長さは300mにもなったといいます。海中にあらわれる神秘的な砂洲は2つの島を結ぶ架け橋ともいわれていましたが、現在では潮流の変化などの影響からほとんど見ることができません。飛島にはたくさんのヤブツバキが自生しているのも特徴。春には島中に美しい椿の花が咲き誇ります。島内の椿の実を絞って作られた「椿油」は天然素材で、ヘアケアやスキンケア、オイル、マッサージ、さび止め、食用油など用途もさまざま。ほかにも国産は珍しい「ぶんず(緑豆)」の栽培や、島内に自生する甘夏の加工などを行い、島民が力を合わせて特産品の開発に取り組んでいます。

瀬戸内海を往来する船の潮待ちの島
遺跡からは大量の奉献品が出土

江戸時代の1692年に笠岡湾にあった神島から移住してきた人々によって開拓が進み、海運業によって発展してきた飛島。現在でも多くの人が海運業に従事しています。古くから笠岡諸島は瀬戸内海の交通の要衝となっていますが、瀬戸内海の東西の潮が離合する場所といわれる大飛島付近は、往来する船が潮待ちをしていた場所だと考えられています。そのため多くの船が島に立ち寄っており、古代遺物が多数発見されているのも特徴です。大飛島の「洲の南遺跡」は、奈良時代から平安時代にかけての祭祀遺跡となっており、壺や宋銭、銅鏡などの奉献品が数百点にわたって出土。出土品は国の重要文化財に指定されています。この遺跡からも、飛島が笠岡諸島の中でも重要な地であったことがわかります。遣唐使などの航海の無事を祈った祭祀跡だといわれており、古代の巨石信仰を現代に伝える重要な遺跡となっています。人口は年々減少を続けており、現在、島民は80人ほど。島内に大型ホテルなどはありませんが、大飛島には「カフェ&ゲストハウス Ile d'or(イルドール)」があります。客室は全3室となっており、事前予約が必須です。食事付きの宿泊プランがあるほか、宿泊のお客様は食べ物や飲み物の持ち込みも可能となっています。

ハチマキ道路で島を周遊し椿を鑑賞
うどん工房ではうどんづくり体験も

大飛島の外周道路は「ハチマキ道路」と呼ばれ、1周約4km、徒歩で1時間のちょうどいい散歩コースとなっています。2~3月には島内に自生している300本あまりの椿が見ごろを迎えるため、咲き誇る椿や海景色を見ながらゆっくり散策するのがおすすめです。大飛島の尻替地区では、葉の先が3つに分かれていることから名づけられた「金魚ツバキ」という珍しい椿を見ることができます。集落の家と家の間からは海を見ることができ、瀬戸の島らしい景観を楽しむことも可能。ハチマキ道路の途中にある「恋人岬」は、絶好のビュースポットとなっています。岬にある「結の鐘」は、男女だけでなくさまざまな人との縁を結びつけたいという願いが込められており、縁結びの場として人気です。また飛島では、昔からおもてなしとしてうどんやそばを作る習慣があります。

3月にはつばき祭りのツアーが人気
夏は美しいビーチで海遊びを満喫

椿が有名な飛島では、3月ごろになると「つばき祭り」と称してツアーも開催され、多くの観光客が訪れます。ツアーでは島内散策や各種イベント体験ができ、飛島の自然豊かでのどかな景観を楽しめます。小飛島の港の北側に位置する「島神社」では、毎年7月にお祭りを開催。300年以上も続くお祭りで、戦前は秋祭りとして開催していましたが、戦後からは夏祭りとして威勢よく行われています。また透明度が高く美しい海も自慢の飛島では、夏は海水浴やシュノーケリングなどのマリンスポーツも人気です。研修施設「育海(飛島研修所)」では、事前予約をするとシーカヤックなどのレンタルが可能。「カフェ&ゲストハウス Ile d'or(イルドール)」でも、2人乗りのSUPやシーカヤック、シュノーケルなどがレンタルできるので、希望する際はお問い合わせください。大飛島の洲にあるビーチは白砂が美しいビーチで、海は遠浅になっているため、小さな子ども連れでも安心して楽しめます。目の前には小飛島も見え、景観も抜群です。

情報提供 / 笠岡市観光協会

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