日本海の美しい海岸景観と
豊富な漁場を持つ島

SHIMA INFORMATION

中国エリア/ 山口県

大島 (萩市) おおしま

面積
約3㎢
人口
約641人
観光スポット
海岸風景(松島や海食洞など)、七名塚とチンチキ堂、大島八幡宮
特産
魚介類、ブロッコリー
アクセス
JR新山口駅新幹線口からバスで約1時間10分、東萩駅下車。東萩駅からJR山陰本線で約4分、越ヶ浜駅下車。徒歩で萩港へ。萩港からフェリーで約25分
URL
https://www.pref.yamaguchi.lg.jp/cms/a11500/island/osima.html

大島 (萩市) oshima

海岸は断崖絶壁で周囲は豊富な漁場
島の特産品は魚介類とブロッコリー

山口県萩市の本土から北へ約8kmの日本海上に位置する大島は、北長門海岸国定公園の区域に指定されています。本土との間には1日4往復で定期船が運航されており、萩港からは定期船で約25分とアクセスしやすい立地にあるため、多くの釣り客が訪れます。1955年に萩市と合併する前は、周辺の相島や羽島、櫃島、尾島、肥島とともに六島村を形成。村役場も置かれ、六島村の中でも人口が多く中心的な存在の島でした。地形は台地状となっており、周囲の海には豊富な漁場が広がり、漁港から台地に向かう斜面には集落が密集、台地には農場が広がる島となっています。海岸線は日本海の荒波に削られた奇岩が多く見られ、集落のある漁港の周辺を除き、断崖絶壁の海岸が続きます。周囲は島々に囲まれ、大島から眺める日本海は絶景です。島の北側には海食洞がいくつも見られるほか、突き立った岩の上に松が生えている「松島」と呼ばれる景色も見られます。島内には赤穂瀬地区と本村地区という2つの集落があり、集落にあるお宅の中には門の上に動物の干支をかたどった彫り物を掲げている家もあります。これは「向干支」と呼ばれるもので、その家を災いから守ってくれるという珍しい風習によるものです。大島では漁業が盛んで、まき網漁を中心に山口県内の離島ではトップの漁獲高となっており、日本海で獲れる魚介類は島の特産品。農業も盛んで、島内ではブロッコリーや葉たばこも栽培されており、特産品となっています。

平家の落人に関する七名伝説が残り
古くから漁業と農業で栄えてきた島

大島には、壇ノ浦の戦いに敗れた平家の落人7人がこの島に流れ着き、島を開いたという「七名(しちみょう)伝説」があります。その子孫だといわれる「長岡」「刀禰」「池部」「国光」「吉光」「豊田」「貞光」という7姓が島の名字の大半を占めているのも大島の特徴です。中でも長岡姓は全戸数の5分の1を超えるほど多く存在します。また島の台地上には法華屋敷の地名があり、周囲は小高い丘に囲まれ、水を貯水するのにも適していることから、この地は隠れ住むのに絶好の場所だったと考えられますが、この伝説の確証となるものは発見されていません。幕末には島の人口は714人で、農業を主として行い、漁業を兼ねていたといいます。寛永のころからは島に藩の船究役が置かれ、萩沖に出入りする船の監視や取り締まりを行っていました。1868年には異教徒御預所が設けられ、長崎浦上のキリスト教徒66人を収容したといいます。その後、1889年に大島は「六島村」となり、1955年3月には萩市に合併。現在の人口は641人と周辺の島々の中でも多く、今でも活気にあふれる島となっています。島内には食堂や食料品店、雑貨屋などがあるほか、民宿もあり、宿泊の際には事前予約が必要です。

多種多様な魚やヤリイカ釣りが人気
北海岸の松島や海食洞の景観は絶景

豊富な漁場に囲まれた大島では、島内の各所で釣りが可能です。さまざまな種類の魚が釣れるほか、ヤリイカ釣りも楽しめます。美しい景観を眺めたいのであれば、海岸へ行ってみましょう。大島の海岸線は日本海の荒波で削られた奇岩が多くあり、周囲にある松の緑や青い海と調和して美しい景観を作っています。北海岸周辺には、突き立った岩の上に松が点々と生えている松島のほか、岩が海で浸食されてできた海食洞がいくつもあり、島で一番の景勝地です。西海岸周辺には奇妙な形をした「カマド」と呼ばれる海食洞があり、こちらも見どころとなっています。疫神社の近くにある「七名塚とチンチキ堂」も観光スポットの1つ。ここには五輪塔や宝篋印塔などが残されており、1440年ごろの寺と墓地の跡ではないかと考えられています。チンチキ堂と呼ばれるのは、夜に鐘の音がチンチキと鳴るという言い伝えによるものです。「大島八幡宮」は1446年に建立され、1780年の大火によって一度焼失したものを翌年に再建。その当時のものが現在まで残っている由緒ある八幡宮で、こちらも見どころの1つです。御神体は1420年の銘が入った木彫りの八幡尊像となっています。見どころは、「の」「へ」「や」などの平仮名が書かれた石垣。一瞬、落書きのように思ってしまいますが、これは昔、水害で石が崩れ落ちて流されたときにどの家の石垣なのかを見分けるための目印で、家の屋号の頭文字が書かれているものです。

大島まるまる体験ツアーで島を堪能
特産品を使った絶品料理を味わえる

大島では、夏と冬に「大島まるまる体験ツアー」が開催されます。島外の方を大島にお招きし、大島の自然の恵みを受けた海産物や農産物を使った絶品料理、島内散策などを体験できるツアーとなっており、島の特産品であるブロッコリーの収穫体験もできます。なお大島の郷土料理には、イカと野菜を煮込んだものをご飯と混ぜた「まぶり飯」や、いも粉ともち米を蒸して油で揚げた「いももち」、寿司酢を作るときにブリのあらを出汁にする「角ずし」などがあり、どれも絶品です。また4月には「星祭り」というお祭りを開催。これは「歳祝い」とも呼ばれ、その年に満31歳になる人の厄払いを目的として、毎年大島八幡宮の春祭りに合わせて行われています。お祭りの前日には、該当者が長男で、家が島の最も東側にある家庭で紅白の餅をつきます。その翌日、お祭りの神事の後で餅まきをして祝うというものです。お祭りの日には男性は紋付羽織、女性は留袖で正装し、事前に決められた場所に集合してから午後1時ごろ、みんなで行列を作って神社へ参拝します。ほかにも島内では年間を通して「大島みなと祭り」や「盆踊り大会」、「シーサイドフェスタ」「恵比寿祭」などさまざまなイベントが行われ、にぎわいを見せます。

情報提供 / 萩市地域づくり推進課

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