琉球の始祖が天から
舞い降りたといわれる島
SHIMA INFORMATION
九州・沖縄エリア/ 沖縄県
久高島 くだかじま
- 面積
- 約1.4㎢
- 人口
- 約229人
- 観光スポット
- メーギ浜、ロマンスロード
- 特産
- イラブー汁、海ぶどうなど
- アクセス
-
①那覇空港から車で約50分、安座真港へ。安座真港からフェリーで約25分または高速船で約15分
②那覇空港駅からバスで約15分、旭橋駅へ。徒歩でバスターミナルへ。志喜屋行きのバスで約1時間、知念安座真サンサンビーチ入り口で下車。徒歩で安座真港へ。安座真港からフェリーで約25分または高速船で約15分
久高島 kudakajima
沖縄の始まりとされる聖地
信心深い島民たちが守る島
久高島(くだかじま)は沖縄本島の東側に浮かぶ周囲8kmの小さな島で、沖縄県南城市知念に属する島です。沖縄本土の安座真港から久高島の徳仁港までは高速船で約15分。琉球開闢の祖、アマミキヨが天から舞い降りてきた島という伝承が残っており、沖縄はこの島から始まったと言い伝えられています。沖縄に住む人々にとって、久高島とは存在そのものに深い意味を持つ特別な島です。島全体が聖地で「神の島」として大切にされているため、観光化はあまり進んでおらず、コンビニや、娯楽施設などもありません。島を観光する際は、ルールやマナーを守った行動が必要になります。島民は200名程度で、その多くは高齢者です。土地は神様からお借りしているものと考え、私有するものではないという考えのもとで暮らしています。島に存在する、動植物、石、貝殻などは持ち帰らないよう注意が必要。年中行事として、旧正月や八月マティー、琉球開闢や五穀発祥にまつわる祭祀などが行われています。島のおばー達の一日は、天、地、海への感謝から始まります。「神様、ご先祖様がいつも守ってくれている」と信じながら、厳しい自然の中でも謙虚さと感謝の心を忘れずに暮らしています。特産品はウミヘビのイラブー、海ぶどうです。
神が降臨した地「ハビャーン」
数々の伝説が受け継がれる島
久高島の「ハビャーン」は、沖縄の国造りの神、アマミキヨが降り立ったとされる神聖な岬という言い伝えがあります。自然の海浜植生が見られるイシキ浜は、五穀の種子の入った壺が漂着したという五穀発祥伝説の浜。その壺の中から麦の種子を最初に蒔き、壺を埋めた場所とされた場所がハタスです。神と交信できる存在はノロと呼ばれ、祭祀の間、その身に神を降ろすとされています。ノロを中心とした神女の組織が、琉球王国時代から継承されており、久高島で生まれ育った女性は神女になり、祭祀を執り行う役割がありました。神女になる儀式は「イザイホー」と言われる祭礼で、12年に1度行われ、琉球王国時代から400年に渡り行われてきました。厳しい決まりごとがあるイザイホーは、今では継承できる人が島におらず、1978年を最後に現在は途絶えています。島にある久高島交流館にはイザイホーの貴重な写真が展示されています。久高殿(ウドゥンミャー)はイザイホーの舞台となった神聖な場所。その昔、百名白樽(シラタル)とその娘多留加那(タルガナー)が天神地祇を祭り、島の繁栄を祈ったと言われています。久高祝女と久高根人が祭主で、ここの前にある広場も含めて午年に行われていました。
エメラルドグリーンとブルーが
グラデーションになった絶景の海
島で唯一の遊泳ビーチであるメーギ浜では海水浴が可能。その他のビーチは神聖な行事の場であったり、海流も早く危険です。メーギ浜以外では遊泳しないように注意が必要です。キャンプ場ではバーベキュー、ダイビングなども楽しめます。マリンスポーツは4月~9月までの期間限定です。島内を巡る手段はレンタサイクルか徒歩。ガイドと一緒に島を回ることもできます。徳仁港から約2kmの場所にある「ロマンスロード」は島随一の絶景ポイント。エメラルドグリーンとブルーがグラデーションになった美しい海が見渡せます。また、ロマンスロードは舗装されているため歩きやすく、道の両側には希少な植物群が生い茂っています。レンタサイクルで訪れた際にも、自転車を置いて歩いてみるのもおすすめ。長さは約600mで、途中にベンチが置かれている休憩所と広場があります。また、島で唯一の東屋もあるので、海を眺めながらのんびりとくつろげる憩いの場となっています。
半年分の元気がもらえる
島グルメ「イラブー汁」
島で行われる祭りは、そのほとんどが神行事のため参加することは出来ません。のどが渇いても売店や自販機は集落にしかないため、島内廻りの時には飲み物を携帯しておきましょう。神の島であることを常に忘れず、御嶽(うたき)とよばれる拝所には入らないように注意が必要です。 特にフボー御嶽のように、島の人でも特別な時に特別な人しか入れない場所や、男性立ち入り禁止のところもあります。看板で掲示されている内容をよく読めば安心して島内を散策できます。集落の中には、イザイホーがとり行われる御殿庭(うどんみやー)や、神様の使いといわれているウミヘビのイラブーを燻製にする小屋が並んでいます。島のグルメとして知られているイラブーの燻製は「イラブー汁」にするのが定番。これを飲むと半年分の元気がもらえるとか。イラブー汁は「島の食事処とくじん」で堪能できます。久高島を知るには「久高島ガイドツアー」がおすすめ。久高区長認定の島人ガイドによって、安心して久高島を楽しめます。島のルールとマナーを守り、島に住む人、旅をする人、お互いが笑顔になれる関係を築いていきましょう。
情報提供 / 南城市観光協会
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また、各離島への渡航時にはコロナウイルス感染防止に充分配慮をお願いいたします。