断崖地層が美しい国定公園の島

SHIMA INFORMATION

九州・沖縄エリア/ 鹿児島県

上甑島 かみこしきしま

面積
約44.2㎢
人口
約2,174人
観光スポット
甑島国定公園、長目の浜、トンボロ、里麓武家屋敷通り
特産
キビナゴ、焼酎
アクセス
鹿児島空港から連絡バスで約70分、川内駅で下車。バスまたはタクシーで川内港へ。川内港から定期便で約50分
URL
https://satsumasendai.gr.jp/koshiki-sight-seeing/

上甑島 kamikoshikishima

甑島を代表する景勝地「長目の浜」
長さ約4㎞にわたって続く砂州は圧巻

甑島(こしきしま)は、薩摩川内市の川内川河口から西方約26kmの東シナ海上に位置しています。北から上甑島・中甑島・下甑島と縦に3島が連なっており、国定公園にも指定された有人離島。甑島は、太陽が海から昇り海に沈み、さまざまな色に光り輝くことから、かつては五色島(ごしきじま)と呼ばれていました。今でも五色の色に照らされる美しい島々の風景は昔のままで、地形などの違いから各島で違った表情を楽しむことができます。8,000万年前(白亜紀)の地層から形成された断崖には、地層の美しい横縞模様が見られ、歴史を刻んでいる微妙な色の違いはとても美しく、圧巻の迫力。連なる海食崖、砂州と潟湖群、リアス式海岸などの多様な海岸景観、自然性豊かな照葉樹林などは、甑島国定公園の区域として指定されています。1番本土に近い上甑島の里港までは、本土鹿児島県川内港から高速船で約50分で到着します。島の名所「長目の浜」は、幅50m、長さ約4kmにわたって続く砂州。砂洲によってなまこ池・貝池等と海が仕切られており、その不思議な地形は「長目の浜展望所」から一望できます。なまこ池には、なまこや魚介類が生息しており、海水と淡水の2層から成っています。貝池には、世界でも七カ所でしか見つかっていない約30億年前に出現した微生物、クロマチウムが現在も生息しています。2020年8月29日、中甑島と下甑島を結ぶ甑大橋(こしきおおはし)が開通し、甑島は上甑島エリアと下甑島エリアの陸路での周遊が可能になりました。

里麓武家屋敷通りをのんびりまちあるき
映画「大綱引の恋」のロケ地

豊かな自然に恵まれ、絶景と美食が堪能できる甑島の島々ですが、いくつか残る名前の由来の1つが、「甑大明神(こしきだいみょうじん)」です。甑(せいろ)の形に似た大岩が御神体で、古くは岩そのものを神として拝んでいた風習があり、「甑島」地名発祥の地ともいわれています。上甑島の里港から近い場所にある「里麓武家屋敷通り」は、江戸時代、甑島を統治していた小川氏の居城「亀城」の麓跡です。石垣と生垣が続く風情は美しく、夏には生垣に咲くカコノユリの可憐な姿をみることができます。近年は、島の若い世代が地域おこしに尽力しています。たとえば、10年にわたり開催されたアートプロジェクトを機にオープンしたスペース「お土産とんぼろギ」では、島の92歳のアーティストの躍動感あふれるユーモラスな動物の絵やオブジェクトを見ることができます。ギャラリー内では甑島の貝殻を使った、ジェルキャンドルづくり体験もでき、甑島限定のネコTシャツやアロエ商品、 平嶺時彦作品のグッズが販売されています。島には現役の風力発電の風車としては日本で1番古い甑島風力発電所(こしきしまふうりょくはつでんしょ)があります。1989年に設置され、国内での商用風車導入のさきがけとなりました。

観光船で鹿島断崖クルージング
上甑自然公園キャンプ村でアウトドア満喫

島の観光の大きな楽しみ方に、「観光船かのこ」での鹿島断崖クルージングがあります。大自然によって造られた奇岩や断崖の模様や雄大な景観をクルージングやシーカヤックで堪能することができます。また「かずらたて」は、五穀豊穣を祈る里地区の伝統行事です。もともとは十五夜の行事でしたが、現在は、帰省客多い8月13日に行われています。山から採ったカンネンカズラをつなぎ合わせた綱を大蛇に見立てて、仮装したり大漁旗を掲げたりしながら、街中を練り歩きます。甑海峡横断レースは、薩摩川内市の唐浜海岸から上甑島の里港までの27kmを、ウィンドサーフィンで渡るタイムレースで、1チームは3人以上でバトンをつないで行われます。ゴール地点では「イカピン」と呼ばれる釣りゲームなどもあります。島の夏のイベントはほかにも「里夏祭り」「かみこしき夏祭り」があります。島には砂浜が美しい松林に囲まれた「市の浦海岸」があります。多目的臨海レジャー施設である上甑自然公園キャンプ村には、テニスコートやゴーカートなどの遊具があり、キャンプサイトには、6人用テントが備えられています。リゾート気分を満喫できるバンガローもあり、潮風を感じながらアウトドアライフを楽しむことができます。

古民家改装のコテージでキビナゴを堪能
カフェでは断崖バーガーも味わえる

島の名所として、白にピンクの模様が可憐な花、カノコユリの段々畑があります。見頃は7月下旬~8月の夏季シーズン。畑の近くに行くとユリの香りを楽しめます。9月下旬には、カノコユリの球根も販売されます。島のパッションフルーツ園「甑フルーツ園」では、フルーツやジャムなどの加工品を購入できます。島の特産品としては「キビナゴ」という魚があります。古民家を改装して、1日1組限定で1軒まるごと貸し出す、コテージ「凪の里」では、刺し身、焼き、天ぷらと、キビナゴづくしの料理を味わえます。地元の主婦の方々がスタッフで、腕によりをかけた地元のソウルフードを堪能できます。宿泊するお客様以外の方でも利用できるのが、「キビナゴのいびき体験」とランチ。いびくという言葉は、指でさばくという意味で、朝揚がったばかりのキビナゴを名人の技でさばき、刺身や炭火焼で味わうことができます。また、自然が美しいだけではなく、人情味が豊かなことも島の魅力。コシキテラスという旧定期船待合所を改装したカフェでは、焼きたてのパンの香りが漂い、特産のキビナゴやタカエビを使った「断崖バーガー」やパスタ、パンや島にまつわるお土産品も販売されています。

情報提供 / 薩摩川内市 観光・シティセールス課

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