上甑島・下甑島の2つの島と
陸続きで自由に周遊できる島
SHIMA INFORMATION
九州・沖縄エリア/ 鹿児島県
中甑島 なかこしきしま
- 面積
- 約7.28㎢
- 人口
- 約224人
- 観光スポット
- 木の口展望所、鹿の子大橋
- 特産
- キビナゴ、カノコユリ
- アクセス
-
鹿児島空港から連絡バスで約70分、川内駅で下車。バスまたはタクシーで川内港へ。川内港から定期便で約50分、上甑島または下甑島で下船。各島からバスまたはタクシーで甑大橋を渡り約30分
中甑島 nakakoshikishima
甑島国定公園に指定されている甑島列島
切り立った海食崖の地層は圧巻の迫力
甑島列島は、薩摩川内市に属する上甑島(かみこしきしま)・中甑島(なかこしきしま)・下甑島(しもこしきしま)の3島で構成されています。中甑島は、鹿児島県薩摩川内市から西へ約30kmにあり、上甑島と下甑島の真ん中にある有人離島です。太陽が海から昇り海に沈み、さまざまな色に光り輝くことから、かつては「五色島」とよばれていた甑島。先人たちが見た五色の光に照らされる美しい島の風景は今も変わりません。甑島列島は、甑島国定公園に指定されている区域が多く、上甑島・下甑島の西部及び下甑島の南部の海岸線には、切り立った海食崖地形が連なっており、随所に高さ100~200mにも及ぶ断崖や巨岩を見ることができます。古くは8000万年前の地層から形成されており、圧巻の迫力で見ごたえがあります。夏になると、島一帯に薩摩川内市の市花である「カノコユリ」が自生している姿を見ることができます。花言葉は「荘厳」で、文字通り断崖でもたくましく花を咲かせており、上品な甘い香りが特徴です。甑島列島の魚類は、潟湖群にはメダカなどの淡水魚、回遊魚であるオオウナギ、ボラなどの汽水魚、キスなどの海水魚が生息しています。昆虫類では、甑島固有種であるコシキトゲオトンボが知られています。ほかにも、タイワンツバメシジミ、アオイトトンボ、クロツバメシジミなどが生息しています。
甑大橋は鹿児島県内最長の橋
開通によって甑島全体の陸路が可能に
2020年8月、甑島列島に属する中甑島~下甑島を結ぶ「甑大橋」が開通しました。もともと上甑島~中甑島は「鹿の子大橋」「甑大明神橋」でつながっていましたが、中甑島~下甑島間は船を使って島を行き来していました。事業着手から15年の月日を要しました。中甑島・下甑島間の海峡は藺牟田瀬戸(いむたせと)と呼ばれており、潮流が激しい海の難所ともいわれています。年間を通じて風も強く、特に冬は季節風の影響を受け架設作業ができないなど、全国的にも屈指の難度を誇る場所ともいわれていました。開通後は橋のおかげで上甑島〜下甑島へ陸路が開けたために、2020年9月初旬に甑列島付近を通過した台風10号の災害の際には、上甑島から下甑島へ速やかに復旧支援が行き届きました。「甑大橋」の開通は、甑島全体の島民のライフラインが整っただけではなく、観光客にとっても陸路での上甑島エリアと下甑島エリアの周遊を、より気軽に楽しめるようになりました。「甑大橋」は、鹿児島県内で最長の1,533mで圧巻の長さ。橋は中甑島に向かってゆるやかな登り坂になっているのですが、これは大きな船が橋の下を通れるよう調整された結果といわれています。
開通した甑大橋と下甑島を展望できる
木の口展望所は島南側の眺望スポット
甑大橋は片側1車線で歩道はありませんが、徒歩や自転車、ロードバイクなどでの通行も可能です。両側に青い海が広がり、緑豊かな島々と複雑な海岸線の風景が楽しめます。島内のビュースポットとしては、木の口展望所がおすすめ。甑列島を陸路で結ぶ甑大橋と下甑島を眺望できるスポットになっています。木の口展望所は標高230mの場所にあり、甑大橋と下甑島の山々を一望して見渡すことができます。展望所には無料で使える望遠鏡が置かれているので、遠くの景色まで楽しめます。中甑島の最高峰である標高296mの帽子山は、帽子山展望所があり、東側と北側の景色がよく見えるスポットです。また、中甑島と上甑島をつないでいる鹿の子大橋は、全長240mの橋で周辺がカノコユリの自生地となっていることからその名がつけられました。この辺一帯は「こしき夕焼けシルエットライン」という愛称で親しまれており、夕日を眺める最高のロケーションとなっています。カノコユリは、九州の西海岸や四国に生息していますが、自生密度が最も高いのが甑島です。訪れる人の目を楽しませるのはもちろん、癒しの花として、島民の心のよりどころにもなっています。
甑マラソン大会は多様なコース設定あり
景観を楽しみながら甑島列島を快走
これまで、甑大明神橋と鹿の子大橋を走る内容だった「甑大明神マラソン大会」が、2020年8月、中甑島と下甑島をつなぐ甑大橋が完成したことで、甑大橋も含めた3つの橋を通過する「甑マラソン大会」として生まれ変わりました。雄大な海の景色や迫力の断崖、奇岩、巨岩など甑島ならではの景観を楽しみながら、甑島列島を駆け抜けるマラソン大会です。上甑グラウンドをスタートし、ゴール地点までの最長距離はハーフマラソンの距離としての約21kmとなっています。ほかにも5km・3km・1kmのファミリーコースなど多様なコース設定があり、幅広い世代が楽しめるようになっています。また、漁業が盛んな島らしく甑島イカつり大会が6月第1土曜・日曜に開催されます。アオリイカの聖地として知られる甑島列島で、島民一丸となって盛り上げるイベントです。イカ釣りは餌木という疑似餌を使ってアオリイカを狙う「エギング」という釣法で行われ、初心者でも挑戦しやすく楽しみやすいと毎年全国から参加が訪れます。キビナゴという魚は地元のグルメとして、1年を通して味わうことができ、季節によって脂ののり方や大きさ、子持ちなど違う味わいを楽しめます。
情報提供 / 薩摩川内市 観光・シティセールス課
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また、各離島への渡航時にはコロナウイルス感染防止に充分配慮をお願いいたします。