歴史深く刻まれた
断崖絶壁が作り出す雄大な島

SHIMA INFORMATION

九州・沖縄エリア/ 鹿児島県

下甑島 しもこしきしま

面積
約65.56㎢
人口
約2,321人
観光スポット
鹿島断崖、瀬尾観音三滝、鳥ノ巣山展望所、甑島国定公園
特産
キビナゴ、焼酎など
アクセス
鹿児島空港から連絡バスで約70分、川内駅で下車。バスまたはタクシーで川内港へ。川内港から定期便で約50分
URL

下甑島 shimokoshikishima

国定公園に指定された島で眺める
8000万年前の地層がおりなす鹿島断崖

薩摩半島から西方へ約30kmの位置にあり、上甑島・中甑島・下甑島の3島が縦に連なった甑島列島の南部にある有人離島。甑島全体で国定公園に指定され、なんといっても8000万年前の地層がおりなす断崖絶壁の岩は圧巻です。藺落展望所では鹿島の町と高さ150mの鹿島断崖が一望でき、離れて見る地層全体の景色は思わず息をのむほどの景観です。さらに、それを上回る景勝地が、下甑島最北西端の円崎岬にある円山付近の「夜萩円山公園」からの眺望。雄大な鹿島断崖に荒波が打ち付ける光景が見どころです。島内には「前の平展望所(ナポレオン岩ビュースポット)」や甑島の連なりを一望できる「八尻展望所」「鳥ノ巣山展望所」などそれぞれに違った島の風景を楽しめる展望所があります。また、瀬々野浦の沖合にある海上には突如高さ122mにも及ぶ奇岩が現れ、その名を「ナポレオン岩」と呼びます。2013年には下甑島にて国内初のケラトプス類の化石が発見され、県内で恐竜の化石が発見されたのはこれが初めてです。「甑ミュージアム恐竜化石等準備室」では化石が展示されており、迫力満点の化石が間近で見られます。太陽が海から昇り海に沈み、さまざまな色に光り輝くことから、かつては『五色島(ごしきじま)』とよばれていた甑島。先人たちが見た五色の光に照らされる美しい島の風景は今も変わりません。島内の宿泊施設は民宿やゲストハウスが主流で、数に限りがあるので予約必須です。

島の自然から生まれた水と花が自慢
カノコユリが作り出すグラデーションの花畑

特産品は、キビナゴやタカエビ、焼酎や島を誇る花であるカノコユリなど。特にキビナゴ漁は、5〜7月の夏季にかけて最も盛んに行われ、ほかにもアジ、サバ、ブリ、アワビなど身近にある回遊魚の水揚げ量も多く、水産資源が豊富です。さらに、下甑島は海洋深層水が九州一取水されており、「こしき竜宮伝説」というミネラル豊富な海洋深層水ウォーターを販売。水深375mから汲み上げた海洋深層水はにがりや塩、石けん、さつまあげなどに利用されています。島に咲く花で薄ピンクが可愛いカノコユリは、島の所々で鑑賞することができます。島の北端に位置する鳥ノ巣山展望所では、県内最長の甑大橋を眺望できるそばでカノコユリが傾斜に沿って咲き誇り、見ごろの7〜9月初めまで甘い香りを漂わせています。さらに、片野浦にある「みっちり草原」でも遅咲きのカノコユリが咲き、花好きにはたまらない観光スポットです。7〜8月には同じ百合の仲間である黄色のニシノハマカンゾウも一緒に咲き、薄いピンクと黄色がおりなすグラデーションは、観光客を魅了します。

透明度が高い海でマリンレジャー
壮大な滝の自然を楽しむ

海に囲まれた下甑島では、きれいな砂浜も見どころの1つ。下甑島を代表する海「手打海岸」は、約1.5kmもある遠浅で白い砂浜が魅力的です。透明度が高い海と静かで穏やかな雰囲気の渚は散策におすすめ。こしき島アクアスロン大会が催されるのもこの海岸です。また、この手打海岸の手打地区にはスクーバダイビングの拠点施設があり、器材レンタルから専任ガイドによるポイント案内、初心者にもおすすめのコースを提供。それぞれに異なるポイントで、雰囲気が違う海中パノラマを堪能できます。手打地区ではほかに、旧武屋敷の街並みが有名。「手打麓武家屋敷通り」という手打集落の中央付近に、約700m続く玉石が積み上げられた石垣が特徴的です。瀬尾地区にある「民宿かごの松」では、魚釣りや定置網水揚げ見学、魚さばき教室、干物づくりなど海の生活を体験できるコースがあり、釣り好きには必見です。水源や魚資源に恵まれた島では、海を身近に感じる生活ができます。臨場感あふれる体験コースで、リアルな島の生活を垣間見ることも。瀬尾川上流にある瀬尾観音三滝では、水のカーテンのように降り注ぐ滝が見どころ満点です。55mの高さから三段になって落ちてくる滝は、断崖とはまた違った凄みを感じる景色。滝壺の横には観音像が祀られています。周辺には瀬尾観音三滝キャンプ場があり、木でできたコテージが建てられています。夏場には避暑地として利用され、木々や鳥など自然の音色とともに静かに過ごせるスポットです。

県初のユネスコ無形文化財に登録された
大晦日に現れる「トシドン」の風習

島の美しい自然を祝うイベントや伝統的な祭事などが、年間を通して盛んです。1月は「船祝い」「ほら貝吹き」「鹿の子ロードレース」とイベントが多いです。ほかにもウミネコまつり、エコプロジェクト「海辺の学校」、港まつり、こしき島アクアスロン大会、竜宮文化フェスタなど多種多様なイベントが島を盛り上げます。特に注目したいイベントは、12月に下甑島で行われる「トシドン」です。毎年12月31日にシュロの皮やソテツの葉などで覆われた長い鼻、牙を付けた恐ろしい鬼のような顔の「トシドン」が島のこどもがいる家々に現れて、こどもたちの日ごろの行いを褒めたり諭したりします。2009年には鹿児島県で初となるユネスコ無形文化遺産に登録されました。
3つの島である甑島は見る場所によって異なる楽しみ方ができるさまざまな海岸景観が評価されて、2015年に国定公園に指定されました。そこで誕生した甑島国定公園は、サンゴ群集の景観が素晴らしく、多種多様かつ希少な植物などが見受けられ、島の自然景観は高く評価されています。2009年には鹿島断崖の地質構造が「甑島の白亜紀」として日本の地質百選に選ばれ、2012年には「甑島の鹿の子断層」が日本の地質構造100選に選ばれています。

情報提供 / 薩摩川内市 観光・シティセールス課

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