約400頭の牛を
豊かな自然で育てる島

SHIMA INFORMATION

四国エリア/ 香川県

小豊島 おでしま

面積
約1.1㎢
人口
約12人
観光スポット
ビーチ、海水浴場
特産
アクセス
小豆島土庄港から定期便で約25分
URL

小豊島 odeshima

人口よりもはるかに多いブランド牛を
大切に育てる2軒の畜産農家

小豆島の西沖1.6kmに位置し、小豆島と豊島に挟まれた人口わずか12人の有人離島です。島の面積は約1.1㎢で、島内には宿泊施設やスーパー、学校、病院などはありません。唯一の交通手段である船で小豆島から約25分揺られてたどり着きます。主な特産品は畜産で、讃岐牛・香川県のブランド牛である「オリーブ牛」が育てており、実はほとんどのオリーブ牛は小豆島よりも小豊島で育てられ出荷されています。オリーブオイルを絞った後の小豆島産オリーブを混ぜた飼料で育ったオリーブ牛。牛たちは全体で約500頭存在し、その半数以上の約400頭は2軒の畜産農家さんが飼育しています。人口よりも牛の数の方が多く「うしの島」とも呼ばれるこの島は、全長約4kmほどの横にやや長めのデコボコした形が、どこか牛の体のようにも見えて微笑ましさを感じます。島内には畜産に従事した人の名が記されている小さな畜産碑を見ることもでき、この島がいかに畜産に力を入れているかが伺い知れます。もともとは漁業やみかん、タバコを栽培していましたが、これらの堆肥として牛を飼育しているうちに牛の畜産が中心になりました。今ある牛舎ももとはみかん畑だったようです。畜産以外にも各家庭では野菜を育てている光景も見られ、牛舎の堆肥を使うことで野菜がぐんぐん育ちます。瀬戸内海の温暖少雨な気候も手伝って、牛たちや野菜が健康に育っている様子は島の恵みそのものです。たくさんの牛が飼育されている牛舎を見ることも可能ですが、立ち入る際には町・県・国などに申し出の必要があり、消毒・防護服の着用を求められる場合があります。

牛が乗る専用船で牛を出荷
牛が海を渡る情景は小豊島ならでは

漁業で使うには少し違った雰囲気がある運搬船。牛を出荷するための牛専用の船として島の港に停泊しています。船体には牛のマークが書いてあり、1回で約15頭ほど乗ることができます。なんと、牛専用の運搬船は家が1軒買えるほどの値段。牛が船に乗って島から島へ渡る情景は島ならではの見どころです。出荷する約2か月前から日々200g以上のオリーブを与え、そのうちの3等級以上の牛が唯一の小豆島オリーブ牛として名乗ることができます。畜産用には島内にあるため池の水を使用し、生活用水には井戸水を使用しています。希少な黒毛和牛は柔らかくてしつこくなく、凝縮されたさっぱりした旨味を味わう時間は、まさに極上のひととき。江戸時代後期までは農漁業で営み、半農半漁の生活が続いていましたが、島の人口が減少し始めた1965年ごろからオリーブ牛を生産しています。人口減少に伴い、1966年には小豊島分校が閉校。隣にある豊島も石の街として知られていますが、島では300〜400年前に石工が移り住んだことから「石工の島」とされ、縄文時代や弥生時代の遺跡が発見されたことでも有名です。積の浜は、師楽遺跡(師楽式土器)や石鍬が出土。歩いていると石の塊を見つけることができるかもしれません。

透き通った海を優雅に満喫
自然のままを体いっぱい感じる砂浜

島では、特に観光やレジャー、食事など積極的に受け入れていませんが、島の北側にある青く透き通った海と300mほど続く白く輝く砂浜が美しい「積の浜」があり、海水浴や海散歩にはぴったり。港から続く小道を20分ほど歩くと、爽やかな潮風を感じながら遠浅の海が現れます。整備されていない道は細く、起伏があって歩くのが大変ですが、一面に広がる瀬戸内海を見ると気持ちも晴れ晴れ。防波堤や海の家などはなく自然のままの海と砂浜では、心置きなく過ごすことができます。安全面は個人に委ねられるとはいえ、お子さまが水辺で遊ぶのにも適した遠浅。人出の多い海水浴を避けてのんびりと過ごせる場所です。カヤックや海水浴を楽しむために、小豆島や豊島から若い人たちがボートで訪れることもしばしば。ボートなどで自由に行き来できる場所ではありますが、バーベキューやキャンプなどを含むアウトドアレジャーや食事は受け入れていないということなので、持参した軽めの飲み物や食べ物で済ませるといいかもしれません。

穏やかな田園地帯に現れる
今もなお残るベーハ小屋を見よう

古くより盛んだったタバコの栽培。島には今もなお葉タバコの乾燥小屋である「ベーハ小屋」が残っています。島以外にも香川県ではベーハ小屋が多く、穏やかな田園風景の中に点在。香川県ほどベーハ小屋が残っている地域はなく、希少な建物となっています。現在は使用していないので、廃屋になったり、農機具置き場などで使用されることが多いとか。ほかにも島歩きをしていると、荒神社や恵比寿神社、公民館が漁港付近にあります。荒神社では、まだ島に子どもがいたころお賽銭を投げて子どもが拾うという光景が見られましたが、現在は賽銭箱を設けてお賽銭を入れる風習がまつりとして行われています。

情報提供 / 小豆島観光協会
画像提供 / 小豆島観光協会

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