OTHER 2023.02.07

夏以外でもおじゃりやれ!
移住者が教える
八丈島の魅力

東京・羽田空港より55分。飛行機であっという間に訪れることのできる南国の島、八丈島。『おじゃりやれ』とは、八丈島ことばで『いらっしゃい』という歓迎の言葉です。国内屈指の透明度を誇る八丈島の海は、透明度50メートルという驚異的な美しさ。その深いブルーに魅せられて、多くの人が訪れるため「八丈島といえば夏の観光地!」というイメージを持たれている方も、少なく無いのではないでしょうか?でも、八丈島の魅力は夏だけではないんです。夏以外でも楽しめる島の魅力を、移住者が全力でお伝えします!

市丸エイト
(八丈島移住者)
離島巡りにどっぷりハマり、訪れた島は50島以上。ときには同じ島に1ヶ月以上滞在することもある。東京都の離島「八丈島」に流れ着き、現在は移住者として島の魅力を発信している。ちょっぴりシャイだけど情け深い、酒豪島人達と生活中。
海水浴だけじゃない!
八丈ブルーは釣りの楽園

海が綺麗という魅力は、何も海水浴だけに限ったことではありません。年間を通して魚たちが綺麗な海を求めて訪れるので四季折々の魚を釣ることができ、八丈島は釣り人の楽園とも言われているんです!春には「アオリイカ」や「スマガツオ」、夏から秋にかけては「アオダイ」や「ヒメダイ」、冬は「メジナ」や「ササヨ」など。観光のオフシーズンでも、釣りを目的に訪れる方がとても多いです。
また、八丈島では船釣りはもちろん、磯釣りでも十分大物を狙うことができます。堤防から130cm越えの魚を釣ることも夢ではありません!初心者でも釣り具のレンタルがあるので、気軽に楽しむことができますよ。
宿泊中の宿に釣れた魚を持ち帰れば、捌いて夕ご飯時に出してくれる所も。釣り人が多い八丈島ならではの、嬉しいサービスですね。自分で釣った魚は、また一段と格別です。

釣りポイント:神湊漁港・八重根港・ナズマド など他多数

温泉からクジラを観察!?
八丈島だけの感動体験

今、八丈島の新しい観光業として大注目なのが「ホエールウォッチング」です。沖縄や小笠原諸島周辺はクジラが見れることで有名ですが、2015年頃から八丈島でも頻繁に目撃されるようになりました。しかも、八丈島では、温泉に入りながらザトウクジラを観察できてしまうのだから驚きです!開放的な絶景温泉でリラックスしながら、クジラも見ることができるなんて、贅沢な体験ですよね。シーズンは11月下旬から4月上旬なので、寒い時期にもぴったり。クジラのブロー(潮吹き)や、運が良ければブリーチング(ジャンプ)を目撃することができます!観察ポイントはいくつもありますが、オススメの温泉をご紹介します。

・中之郷地区の温泉「足湯きらめき」
住所:東京都八丈島八丈町中之郷1523-14
アクセス:バス停 (中之郷温泉) 徒歩2分

・末吉地区の温泉「みはらしの湯」
住所:東京都八丈島八丈町末吉581−1
アクセス:バス停 (末吉温泉) 徒歩0分

もちろん温泉以外からも見ることができます。

・大賀郷「夕日ヶ丘」
・大賀郷「南原千畳岩海」
アクセス:八丈島空港から車で約10分

2箇所とも八丈小島側で、島の西側に位置するので、夕日の絶景ポイントでもあるんです。ゆっくり夕日が沈むのを眺めつつ、クジラを探してみてみては?

クジラをもっと近くで観察したい方には、船に乗ってクジラを探すウォッチングツアーがオススメです。大迫力のクジラを間近で目撃すれば、一生の思い出になること間違いなし!

ホエールウォッチングツアー:八丈島 Ocean Boulevard
住所:東京都八丈島八丈町三根1291-18

ローカルで入りづらい?
そんなお店こそ島の魅力!

八丈島には多くの飲食店があります。せっかくなら地元民に愛されているお店に行ってみたいと思いませんか?少し入りづらいと感じるかもしれませんが、地元感が強いお店こそ八丈島の魅力が詰まっているんです!

◆お食事処 通
三根地区にある、大衆居酒屋&定食屋さん。定番の居酒屋メニューだけでなく、八丈島の名物料理も堪能する事ができます。お店の前にいる看板猫達のお出迎えを受けて入店。筆者が特にオススメしたいのは島寿司丼!キンメダイ、シマアジ、メダイなど、島で獲れる魚の切り身を醤油漬けにしたものがご飯の上に敷き詰められています。
暖かい八丈島では、新鮮な状態でサカナを長期保存することが難しかったため、醤油に青唐辛子を入れて、少しでも日持ちするように工夫していました。そんな先祖の知恵が詰まった料理なんです。島の唐辛子のピリ辛と醤油が淡白な魚のうま味を引き立て、お箸が止まりません…。

住所:東京都八丈島八丈町三根4419-11
アクセス:八丈島空港から車で約5分

ネット未掲載の穴場で
ホスピタリティを感じる

◆軽食屋 美信商店(まっちゃん)
地元民が、ひと休みしたいときや小腹が空いたときに利用するお店で、コーヒー、フランクフルト、フライドポテト、夏はかき氷、冬にはおでんと豊富なラインナップ。山盛りかき氷が400円と八丈島人らしいホスピタリティを感じます。お店は伊豆・小笠原諸島最大の漁獲を誇る神湊港の近くにあって、目の前に海が広がっています。テイクアウトして海を眺めながら食べるのもおすすめ。タイミングが合えば次々と入港する漁船の風景を見ることができます。
また、このお店は生まれも育ちも八丈島の奥様が経営されていて、とってもフレンドリー。そんな奥様との楽しいやりとりがお店の魅力になっているんです。八丈島の言葉はユネスコから「消滅の危機にある言語」に指定されていて、八丈島出身の人でも話せる人は少なく、日常生活では聞くことがほとんどありません。でも、ここの奥様は八丈島ことばを話せるので、貴重な八丈島ことばを聞けることも魅力なんです!

住所:東京都八丈島八丈町三根
アクセス:バス停 (神湊) 徒歩0分

今回ほんの一部でしたが、私が住む八丈島を紹介しました。他にも紹介しきれないほど魅力がたくさんあるのですが、私が移住した決め手は八丈島民の人柄でした。せっかく八丈島を選んで訪れてくれたのに、観光地を巡るだけではもったいない。島民と触れ合い、心に残る思い出を作ってみませんか?
地元のお店に行くもよし、泊まっている宿の女将さんと話すのもよし、居酒屋で隣の酔っぱらったおじさんと話すもよし。島の人はアナタに出会えるのを心待ちにしていますよ!