四季の花々が咲く祈りの島
SHIMA INFORMATION

九州・沖縄エリア/ 長崎県
黒島 くろしま
- 面積
- 約5.4㎢
- 人口
- 約406人(2021年5月末時点)
- 観光スポット
- ー
- 特産
- 黒島豆腐、黒島産唐辛子、ラー油など
- アクセス
- 佐世保駅から松浦鉄道で約30分、相浦駅で下車。徒歩またはタクシーで相浦桟橋へ。相浦桟橋から定期便で約50分
- URL
- ー

黒島 kuroshima
キリシタン教徒の道しるべとなる
黒島天主堂は国の重要文化財と世界遺産に登録
九十九島の沖合に浮かぶ「黒島」は、佐世保市の相浦港からフェリーで約50分の場所にある有人離島です。島を上から見ると木々が黒く見えたことが名前の由来になったという説があります。1954年に佐世保市に合併し黒島町が設置されました。江戸時代に迫害を逃れるためにキリシタンが隠れ住んだ島で、現在も島民の8割がカトリック信徒。信仰を守る一念で海を渡った先祖たちの足跡が、今日ではこの島で生きる信徒たちの道しるべになっています。長崎県の教会群の礎となったロマネスク様式の「黒島天主堂」は、国の重要文化財に登録されました。また2018年には「長崎と天草地方の潜伏キリシタン関連遺産」として世界遺産に登録され、100年の歴史を経て今もなお島を見守り続けています。基礎石には特産である黒島の御影石を使用。レンガを約40万個も積み重ね、荘厳な雰囲気を醸し出した島のシンボルとなっています。島には十字架の墓石が特徴のカトリック共同墓地があり、黒島のキリシタンが歩んだ歴史を感じられるスポットが数多く存在。島は高齢化と人口減少の一途をたどっていますが、半農半漁の慎ましやかな生活と信仰に守られた生活は古くから変わりません。赤土である黒島は根菜類がおいしく、漁業ではウニ、アワビ、伊勢エビが人気があります。四季折々の花に彩られた島に流れるゆるやかな時間、海と山の恵みをいただく島めしは、すべて黒島のごちそうです。花や自然に囲まれた、神の手の中にいるような幸福感が味わえる島です。
島の風土を生かした特産品が豊富
黒島豆腐づくりやふくれまんじゅうづくりの体験を堪能
緑豊かな黒島では、よく手入れされた花々をいたるところで見ることができます。晴れた日には、島1番のビュースポットとして知られる「蕨展望所」から、上五島や平戸南部、西海市の大島などを見渡すことができ、季節の花々も鑑賞できます。特産品は、島の肥沃な赤土で育った野菜や新鮮な魚、黒島産唐辛子を使用した二味唐辛子やラー油などがあり、港の「黒島ウェルカムハウス」やオンラインストアにて購入が可能。ほかにも、にがりの代わりに黒島のミネラルたっぷりな海水を使用して作る黒島豆腐も有名で、独特の風味があり、箸で持ってもくずれない硬さと歯ごたえが特徴です。黒島豆腐づくりの体験も行っています。ほかにも、島民の方と触れ合うことのできる「ふくれまんじゅう」づくり体験があります。サツマサンキライの葉に乗せて蒸したふっくらしたまんじゅうは島内の行事や祝い事でよく作られていました。島のお母さんたちがやさしく教えてくれるので、初めてでも安心。島の宿泊施設は民宿のみで事前予約が必須です。漁師宿やものづくり体験ができる宿、1日1組限定の古民家宿など、のんびりゆったりと島時間を過ごせる宿ばかりです。
樹齢推定250年の巨大な「根谷の大サザンカ」
佐世保市天然記念物に指定
島内では、レンタサイクルや電動スクーターを借りて周遊すれば、島旅ならではののどかな雰囲気を感じながら観光を楽しむことができます。黒島港に整備された観光案内所「黒島ウェルカムハウス」では、物産品の販売やレンタサイクルを貸し出しています(レンタサイクル・電動スクーターあり)。島の観光スポットの1つに、長崎県最大級で県指定天然記念物「串ノ浜岩脈」があります。約800万年前に溶岩によってできた岩脈は、全長が約300mもあり、潮が引いた時がベストタイミング。また内陸の方へ行くと、樹齢推定250年とされる島最大級の巨木「根谷の大サザンカ」があり、佐世保市天然記念物に指定されています。幹の周りは2m弱あり、高さは10m以上もある圧巻の巨木です。また禁教令の中、カトリックへの復活を記念し建てられた「信仰復活記念碑」が旧出口家邸に設置されています。黒島で初めてミサが行われた場所で、黒島のキリシタンにとって重要な場所になっています。島の観光途中で休憩したい時は、島唯一のカフェ「Café海咲」がおすすめ。木のぬくもりを感じる店内で、黒島の天水で焙煎ブレンドした黒島ブレンドコーヒーや軽食が楽しめます。ここCafe海咲では、「ルルドの泉」の像も見ることができます。
御朱印イベントやツアーを開催
ガイド付き島歩きを堪能する
2020年11月よりオリジナル御朱印イベントを行っています。黒島の「黒島天主堂」「黒嶋神社」「興禅寺」をモチーフに、カラフルなデザインをほどこした台紙にオリジナルの印を押印します(台帳は黒島ウェルカムハウスにて購入可能)。カトリックの信仰が厚い島ですが、黒島には寺社仏閣もあります。黒嶋神社は、黒島港近くの本村の集落に位置しています。秋には例大祭が行われます。同地区にある曹洞宗興禅寺は平戸津吉にある長泉寺の末寺で、黒島土地開拓により急激な人口増加に伴って造られました。また、県内外の方に向けた「建築士と訪ねる黒島天主堂」ツアーを定期的に開催。黒島の魅力あるスポットを建築士の解説とともに巡る人気のツアーとなっています。
情報提供 / 佐世保観光コンベンション協会
各施設の営業なども予定なく変更される場合があります。詳細については各施設・店舗までお問い合わせください。
また、各離島への渡航時にはコロナウイルス感染防止に充分配慮をお願いいたします。