椿の群生林と玄界灘に沈む
夕日がきれいな島

SHIMA INFORMATION

九州・沖縄エリア/ 長崎県

福島 ふくしま

面積
約17.26㎢
人口
約2,432人(2021年4月末時点)
観光スポット
初崎公園、土谷棚田
特産
つばき油、車エビなど
アクセス
有田駅から松浦鉄道で約30分、伊万里駅で下車。伊万里駅からバスまたはタクシーで約40分
URL
https://matsuura-guide.com/mokuteki/?mk=3&area=2

福島 fukushima

伊万里湾内に浮かぶ自然豊かな島
かつては炭鉱の地として栄えていた

福島は、九州の北西部の伊万里湾内にあります。佐賀県伊万里市から長さ225mの福島大橋を渡り、伊万里湾の玄海国定公園に浮かぶ東西6km、南北7.3kmに位置しています。長崎県に属してはいますが、島の東側の対岸は佐賀県伊万里市になっています。島の入口に「つばきの島」とあり、椿が有名。また、島の周囲の海上には「いろは島」と呼ばれる大小48個の島々が浮かび、美しい景観を見せてくれます。明治時代中期より産炭地として栄えましたが、1972年までにすべて閉山し、現在は農業・漁業を中心として生活している人が多いです。しかし、福島は農業・漁業が盛んな島でもあり、1906年の文学博士井上円了先生の歌に「海につり、山に耕し、地にほりて、民のかまどは福々の島」とあることでも有名です。また、さまざまな自然が楽しめるのも魅力の1つ。今山神社前の町道の路肩にある今山山桜は、目通り幹囲約1.8m、高さ約13mにもなり圧巻です。新芽は無毛で茶色ですが、白い花が咲き、球状に集まるかわいらしい姿が見られます。また、地元の人から「黒瀬」と呼ばれる弁天島岩脈も見もの。里免899番地地先から約400m沖の弁天島にかけて高さ1~1.5m、幅1~5mの岩脈が断続的につづいています。この岩脈は、黄褐色の砂岩のさけ目に、黒色の緻密な玄武岩が貫入したもの。その後、海水の浸食により軟らかい砂岩が削られ、硬い玄武岩の岩脈が露出しました。

日本の棚田百選にも選定された棚田と
日本最大級のヤブツバキの群生林

日本の棚田百選にも選定された、玄界灘に沈む夕日が美しい福島町の土谷棚田(どやたなだ)。海岸から標高120mの高さまで、平均傾斜角15度で競り上がっています。玄界灘に浮かぶ島影や行き交う船、沈む夕陽が存分に鑑賞できます。4~5月の田植えのシーズンには、その風景を写真に収めようと、たくさんの写真愛好家が集まります。棚田のはじまりは、昭和初期。自然の傾斜に高さ5mもの石垣を組み合わせ、約400枚もの棚田を形成して作られました。棚田を守る人々の営みにより、春は田植え、夏は稲穂が黄金色になり、秋は夕焼け、冬には一面の雪景色が見られることもあります。春〜夏にかけて見られるきれいなグリーンと海のブルーが溶け合う美しいコントラストが絶景です。また、福島は日本最大級のヤマツバキの群生林があることでも有名です。福島の北端、初崎灯台へと続く探勝道には、約5万本のヤブツバキが群生しています。見頃は2月下旬~3月下旬ごろ。散策道は福島の北端、初崎海水浴場まで続いており、距離は約700m、徒歩10分~15分くらいで散策できます。初崎公園にある椿の群生林は、半島一帯が玄海国定公園に指定されており、椿油やその加工品が特産品にもなっています。

春から夏にかけてはさまざまな花が咲き
おしゃれな雰囲気のグランピング施設も人気

福島のベストシーズンは春~夏です。桜のシーズンに大山公園で行う花見は満開の桜とイロハ島が絶妙に相まって、とても美しい景色となります。このイロハ島という名前は、伊万里湾に浮かぶ無数の無人島の総称。島の数の多さが、いろは48文字を連想させることからこの名がつきました。あまりの美しさに弘法大師が筆を投げたという伝説が残る絶景です。高台の展望所からの眺望が特に素晴らしく、海の青に桜のピンクがよく映えます。大山公園は桜の名所として知られ、広い園内には展望台があり、眼下にイロハ島をのぞむ絶好のビューポイントとなっています。また、2020年にオープンしたグランピング施設も人気のスポット。内海ではカヌーやジェットスキーなどのマリンスポーツも楽しめ、夕食にはバーベキューが楽しめます。各部屋のベランダにはハンモックやビーズクッションなどもあり、きれいな景色を前にゆったりと過ごすのもおすすめ。夜には、ガーデンがライトアップされおしゃれな雰囲気が味わえ、非日常の世界が楽しめます。また、夕日を海上から眺めるサンセットクルージングや見渡す限りの海と美しい島々は格別。夜空の星も満面に広がります。自然を堪能できるアウトドア体験におすすめしたいスポットです。

住民が景観保全のためにはじめた火祭りと
椿の特産品がたのしめるつばき祭り

福島を代表する祭りとして上げられるのが「土谷棚田の火祭り」です。2003年、土谷地区の住民が美しい景観を保全し、棚田の美と農家の心を発信していくことを目的として7haの棚田のあぜ道に、手製の松明2,000本の灯りをともしました。これが全国各地で行われている棚田火祭りの元祖であるといわれています。棚田の畦道に設置された約3000本もの松明に火が灯されると、棚田が光の帯に彩られ、幻想的な光景が浮かび上がります。また、福島を代表する花の祭りが「福島つばき祭り」。この祭りでは、つばき盆栽の展示や園芸指導、椿苗・椿油の販売が行われます。メイン会場の福島武道館では、盆栽や鉢物の展示販売に加え、接木などの実技指導が行われるため、盆栽に興味がある人も楽しめます。ほかにも椿の生花や、小中学生による椿の絵画の展示、陶芸作品や小物の販売も行われます。また、園内のお祭り広場では特産物や軽食の販売が行われ、椿油やそれを用いた石鹸・クリームなども売られているので子どもから大人まで大勢の人が足を運びます。景品がもらえるスタンプラリーなどの催しもあるので毎年盛り上がりを見せます。絶景スポットが多い福島へ遊びに来てみてはいかがでしょうか。

情報提供 / まつうら観光物産協会

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