ビューポイントや
歴史的スポットが多い島

SHIMA INFORMATION

近畿エリア/ 三重県

答志島 とうしじま

面積
約6.98㎢
人口
約1,925人
観光スポット
海水浴場、神社、スカイライン
特産
イセエビ、ワカメ、タコなど魚介類
アクセス
鳥羽駅から鳥羽マリンターミナルへ徒歩で約7分、市営定期船に乗船し約30分
URL

答志島 toshijima

鳥羽市の無形民俗文化財に指定された
寝屋子制度が残る情緒あふれる村

鳥羽港の北東約2.5㎞のところに位置している、鳥羽市の離島の中でも最も大きな島が答志島です。島は答志(とうし)、答志和具(とうしわぐ)、桃取(ももとり)と呼ばれる集落が3つあり、宿泊施設も旅館や民宿があります。周囲26.3㎞と大きな離島であることがうかがえますが、実際には島の8割は自然林が占有しています。答志島の周囲には、浮島、飛島、大中山島、大築海島、小築海島など多数の無人島があり、集落の1つである桃取には、県の天然記念物にも指定されているヤマトタチバナの原木が生え、市の木として島民の手で大切に守られています。人口は答志島を含む4つの有人離島の中では最も多く、漁業はもちろん観光にも力を入れているため、年間12万人ほどが訪れています。また、答志島で古くから行われている風習である「寝屋子制度」は、ある一定の年齢に達した男子(中学卒業)を大人が預かり世話をする制度で、食事などは各家庭で済ませてから、対象者が寝屋子に集まります。以前までは、島にいる中学を卒業した男子全員が対象でしたが、近年は各家庭の長男が寝屋子に入るようになりました。寝屋子では主に、漁業や村の祭りについて経験者から学び、大切な役割を一任されることになります。現在も答志島には10軒ほどの寝屋子があり、網目のような細い路地に点在しています。

九鬼水軍の根拠地として知られ
万葉集にも詠まれている歴史深い村

織田水軍の将で歴史上でも名が知られている九鬼嘉隆が、鳥羽城を築き上げたということは有名な話ですが、鳥羽城は日本の中では唯一、海に向かった大手門の海城でした。信長とともに毛利水軍を阻止しようと10年の年月をかけ戦うなど大きな功績を残している九鬼嘉隆。信長の死後も、秀吉の命を受け指揮官を務めるなど、日本の歴史に深く関わっていたことがわかっています。しかしながら、関ヶ原の戦いにより九鬼家の父子が西軍と東軍に分かれて戦うこととなり、西軍についていた父親の嘉隆は戦に敗れ答志島で自刃し命を落としました。嘉隆にゆかりのある寺として鳥羽には常安寺があり、この寺は嘉隆の子である守隆が嘉隆を追善するために建てられたとされています。嘉隆の首と胴部は、鳥羽城を見渡せる丘の上と麓にそれぞれ葬られており、今も答志和具に残されています。また、万葉集の中にも柿本人麻呂により「釧着く答志(手節)の崎に今日もかも大宮人の玉藻刈るらむ」と詠まれています。さらには、答志島は志摩国の国衙(地方政治を遂行するための役所のようなもの)があったとされていて、大畑遺跡が国衙の跡地ではないかといわれています。

県の重要文化財指定されている
歴史上名を残すスポットめぐり

「歴史とロマンの島」というキャッチフレーズがついている答志島。なぜこのキャッチフレーズがついたかというと、縄文時代以降の遺物や遺跡が多数発見されているからです。鳥羽城が見える高台に自害した九鬼嘉隆の首が葬られているお墓「九鬼嘉隆首塚」があり、絶景のビューポイントとして人気です。また、胴部が葬られている「九鬼嘉隆胴塚」も洞仙庵(現在は廃寺)の近くの築上山遊歩道沿いにあり、どちらも三重県の重要文化財に指定されています。さらに、岩屋山遊歩道沿いには岩屋山古墳があり、横穴式石室がほとんど完全な形で残されている大変貴重な場所です。高さ2.5m、直径22mの石で組まれている古墳で、大きな6枚岩が天井にあるのが特徴。同じく岩屋山歩道沿いには、美多羅志神社があり、子宝の神社として多くの方が訪れます。妊娠中に雌雄のアワビを供えお参りすると、目のきれいな子どもが産まれてくるといわれています。島の守り神がいる八幡神社は、島民に「八幡さん」と親しまれており、そのほかにも、潮音寺や西行法師歌碑など、島内には多くの歴史的観光スポットが点在しています。これらのスポットを巡るウォーキングも人気です。

複数ある海水浴場で海も満喫でき
お祭りなどイベントも多彩

透明度が高く、まるでプライベートビーチのようにゆったりとした時間が流れる大答志白浜海水浴場。シャワー・トイレもしっかりと完備され、海と山に囲まれた自然豊かなビーチです。また、和具サンシャインビーチは幼児用のプールも用意されていることから、家族連れの利用が多いビーチとなっており、黄色がかった褐色の砂浜が特徴です。もちろん、シャワーとトイレも完備されています。そして、答志島の中のビーチで最も小さいサンビーチ桃取。離島ならではの雰囲気が漂い、落ちる夕陽を眺めるのならこのビーチは外せません。また、答志スカイラインは答志島を横断する県道で約6㎞、四季折々の自然を感じることができるので、ウォーキングを楽しむのにもおすすめです。お祭りは年に数回行われ、1月には桃取地区で「三太郎さん」と呼ばれている1年の豊漁と安全を祈願するお祭りがあります。答志地区で行われる八幡祭りは3日間開催され、1年の大漁と家内安全を祈願するため神事が行われ、獅子舞が始まるなど勇壮なお祭りとなっています。8月には海上安全や無病息災を祈った「おいやれ船」という神事が開催されるなど、イベントも豊富です。

情報提供 / 鳥羽市役所観光課

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