豊かな自然と
弘法大師の伝説が残る謎多き離島

SHIMA INFORMATION

九州・沖縄エリア/ 長崎県

椛島 かばしま

面積
約8.69㎢
人口
89人
観光スポット
釣り、鷹ん巣がんぎ
特産
海産物
アクセス
福江港から伊福貴港・本窯港へ定期船・ソレイユで約25分
URL
https://www.city.goto.nagasaki.jp/li/island/030/010/index.html

椛島 kabashima

島の8割以上が山に囲まれた
五島列島の中で8番目に大きな島

長崎市から西方沖に約80㎞、福江港から北東約16㎞に位置しているのが椛島です。昔は「樺島」と表記されていましたが、1952年ごろから同じ長崎県にある「樺島」と混同しないように「椛島」の表記になりました。周囲は約27.5㎞で、島のほとんどが山です。1940年代をピークに人口が3,000人を超えていたこともありますが、高度成長を迎えたことで人口が激減し、現在は約90人の島民が住んでいます。島内からは、縄文土器が発見されていることから、すでに数千年前には人が住んでいたとされており、1210年には平家の落人である伊王三郎が家臣を従え椛島の東南高地に住みつくなど、歴史の深い離島でも知られています。また、椛島は上空から見ると蝶が羽を広げたような形に見えることでも有名です。島の西にあるツブラ島は、島民から前ん島と呼ばれ親しまれ、伊福貴から観るツブラ島は富士山のような三角形に見えますが、本窯からのツブラ島はカタツムリが首を伸ばしているように見えて、角度によってさまざまな表情を見せてくれます。ツブラとはカタツムリを指しており、ここから名づけられました。伊福貴から本窯へと進むソレイユからツブラ島を眺めると、カタツムリが徐々に頭を出してくるように見えます。

小さな島の中にある集落は
人々の知恵がたくさんつまった場所

島の8割以上が山の椛島には、わずかな土地に約90人の島民が住んでいます。大きく分けて2つの集落からなり、島の北側が本窯、西と南側が伊福貴です。島を行き来する定期船は伊福貴港と本窯港の2つの港から出港しています。漁師の町といえる伊福貴は、人も多く住んでいて、民宿もあります。漁業を支えるための水産加工施設も伊福貴にあり、医師が常駐している診療所、簡易郵便局やデイサービスセンターもあります。かつて代官屋敷があった町といわれている本窯には、市役所の出張所、北側には採石場、海にはマグロの養殖場などがあり、椛島で最も高い到彦山も本窯にあります。そして東側の海に面する芦ノ浦、椛島の中心首ノ浦、竹ノ浦、鷹ん巣、大小瀬は、元々は潜伏キリシタンが住み着いた土地とされています。田んぼや畑、塩づくりなどが行われていた時代もあり、段々畑も多く見られていました。また、椛島の東側の海岸線に並んでいる柱状節理は、溶岩が冷えて固まるときにできるもので、中でも北東に位置しているヒシャゴ岩は、その性質がよく分かる奇岩として注目されています。

椛島の見どころを歩いてめぐり
島民と交流しながら1日を楽しむ

椛島地区まちづくり協議会発行の椛島散策マップ「椛島さるく」を活用して、自然が作り出した景色を眺めながら約3時間かけて島内を巡るウォーキングはおすすめ。島へ訪れた人にぜひ見てもらいたい椛島の素敵な場所を巡ることができる楽しいコースとなっています。歩いていると島民の方が「どこから来たの?」「こんにちは」と話しかけてくれるので、より一層旅を楽しませてくれることでしょう。本窯港桟橋から椛島神社、大小瀬、蛭子神社、最後伊福貴港と全9地点を巡る旅は、日ごろのストレスから解放されリフレッシュできます。また、海での釣りを楽しむのもおすすめです。磯釣りのメッカともいわれている椛島では、大物を狙うことができるとあって釣り好きの方も多く訪れています。

自然や歴史的スポットだけでなく
お祭りなどイベントも多彩な島

荒々しい自然がおりなした景色は、椛島を巡る中で欠かすことがはできません。中でも有名なのが、「鷹ん巣がんぎ」です。海にそびえ立つ絶壁の間にある階段状を鷹ん巣がんぎと呼び、弘法大師が杖をついて上ったといわれています。階段状の岩は海中まで伸びていて、崖の上部まであった岩は風雨で浸食し形が崩れてしまいました。もう1つの「為石の湾同(ためしんわんど)」は、海中から続く洞窟は深く、奈留島までつながっているともいわれています。為石の湾同は陸路がありませんが、海上タクシーを使うことで近くに行くことができます。そのほかにも、地面からの高さが4mもある長刀石もぜひ立ち寄ってみましょう。また、1年を通して椛島ではイベントが開催されています。最も大きなお祭りである「椛島神社例祭」は、毎年10月に本窯地区で行われ、独特な衣装に身を包んだ島民により神事と餅まきでお祭りがスタート、獅子や神輿なども見せ場も多く、見ごたえのある内容です。伊福貴の桟橋からすぐ近くには、漁港を見守る大漁の神様、恵比寿様を祀った蛭子神社があります。その神社で行われていた祭りが「二十日蛭子神社祭」です。町中を練り歩き、町中全部が宴の場となり、神輿が置かれた水揚げ場では、タイの放流が行われ、漁船による海上パレードなど勇壮なお祭りでしたが、近年では神主が神事のみを執り行っています。

情報提供 / 五島市観光協会

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