昔のままの自然が残る
こじんまりとした島

SHIMA INFORMATION

九州・沖縄エリア/ 長崎県

前島 まえしま

面積
約0.47㎢
人口
23人
観光スポット
前島のトンボロ
特産
海産物
アクセス
奈留港から笠松港まで約7分、笠松港から前島港まで約8分
※1日3便のうち2便は予約制デマンド運航
URL
https://goto.nagasaki-tabinet.com/spot/61677

前島 maeshima

外海からの潜伏キリシタンの移住により
無人島から人が暮らす島に

奈留島の浦港の南に約2㎞、奈留島の奈留神鼻から西に約300mのところに位置している前島。平地が少なく、北側の笠松と西側の江ノ浦の集落に島民約20人が住んでいます。周囲は約5.6㎞、最も高い標高でも85mと周囲の島に比べると山も高いわけではありませんが、ほぼ山でできている島のため、農業が栄えることはありませんでした。前島を含む五島は、潜伏キリシタンが移住してきた場所でもあります。昔は無人島でしたが、潜伏キリシタンの移住が進むにつれ、前島にも人が住むようになったといわれています。1956年の台風12号の直撃により、山が崩れるという災害に見舞われましたが、偶然にも崩れた山の中から鉱脈が見つかりました。

白色のハマナデシコが咲く
手つかずの自然が前島のすべてを物語る

前島の沿道に咲いている可憐な姿が目をひく白色のハマナデシコは、緑に囲まれている島を華やかにしてくれる存在でもあります。ハマナデシコは通称、フジナデシコと呼ばれており、ナデシコ科ナデシコ族の多年草です。沿岸の崖や砂地に生息する植物で、日本の各地で見られます。花期は6〜11月ごろで、フジナデシコという別名がある通り、紅紫色の花弁です。しかし、前島に咲くハマナデシコは白色と珍しく、島民に親しまれています。自然が豊かな前島ですが、人が住むようになってからも大きく開拓されることはなかったため、昭和に入るともともと多くはなかった人口がさらに少なくなってしまいました。現在住んでいる島民約20人は、潜伏キリシタンとして移住してきた人々の末裔となり、少ない人口ながらも前島の歴史と自然を守っています。近年は、五島の離島に移住する人、また起業をして島の活性化を図ってくれる人材などを増やすため、首都圏ではセミナーや説明会が開催される機会が増えてきています。

昔のままの自然を満喫しながら
前島のトンボロを散策する

前島の1番の見どころともいえるのが「前島のトンボロ」です。トンボロとは、奈留瀬戸の激しい潮の流れにより小石が堆積してできた砂洲をいいます。幅は約10m、長さは約400mに及ぶトンボロは、干潮時になると現れ、前島と末津島が陸続きになり、歩いて渡ることができるようになります。また、トンボロは時間帯や日によって形が変わり、満潮に近づくにつれて途切れる部分ができたり、風が強い日や台風の時にはうねりが強く現れます。青白い前島のトンボロは絶景といわれ、島に訪れた人を魅了させてくれます。前島は五島の中でも比較的小さな島で、人口も多くありません。しかしながら、訪れる人を癒してくれる風景があります。毎日せわしない時間を過ごしている現代人の心にゆとりを与えてくれます。ありのままの自然を思う存分満喫しましょう。

五島列島の名物である
ミズイカ釣りを楽しめる

2017年に地域おこし協力隊の活動の一環として「ワクワクサマーキャンプIN奈留島・前島」として2泊3日の親子キャンプツアーが開催されました。海岸部では干潮時には巻貝が獲れたり、岩礁ではメバルなどの魚が釣れます。また、時期によっては夕方近くに釣りにいくと、五島の特産でもあるミズイカが釣れることもあります。島内の住居を見てみると、すべてが石垣に覆われています。四方八方を海に囲まれている前島では、台風が直撃した時は想像をはるかに超える衝撃があるため、石垣は大切な家を台風から守るための知恵なのです。きれいに積まれた石の数々は、内陸の住宅地では見ることができません。島の人々が安心して暮らすための知恵があちこちで見られますので、ぜひ島ならではの風景も楽しみましょう。

情報提供 / 五島市観光協会

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