萩沖に浮かぶ段々畑景観が
美しいスイカ産地の島

SHIMA INFORMATION

中国エリア/ 山口県

相島 (萩市) あいしま

面積
約2.48㎢
人口
約133人
観光スポット
相島八景、段々畑
特産
魚介類、萩スイカ、いも
アクセス
JR新山口駅新幹線口からバスで約1時間10分、東萩駅下車。東萩駅から徒歩で萩港へ。萩港からフェリーで約40分
URL
https://www.pref.yamaguchi.lg.jp/cms/a11500/island/aishima.html

相島 (萩市) aishima

海岸線は荒波で削られた奇岩が多く
段々畑が広がりスイカ栽培が盛ん

相島は山口県萩市の本土から北へ約14kmの日本海上に位置する有人離島で、北長門海岸国定公園の区域に指定されています。本土との間には1日3往復の定期船が運航しており、萩港から約40分の船旅を経て上陸できます。島名は現在、「相島」と表記されますが、古くはかすかに見えるという意味で「僾島」や、染料を栽培して栄えたことから「藍島」と書かれたこともあるといわれています。周囲にはさまざまな島々があり、相島から眺める日本海は絶景。海岸線は日本海の荒波に削られた奇岩が多く見られるのが特徴で、島の中央部にある大山や相島港と合わせて「相島八景」と呼ばれ、親しまれています。島の内陸部には、標高157mの大山から続く斜面に作られた段々畑が広がっており、特徴的な景観を楽しめます。2011年にはこの段々畑の景色が、萩景観賞を受賞しました。相島ではかつて除虫菊の栽培が盛んに行われていましたが、今では火山灰を多く含む水はけのいい土壌と日当たりのいい段々畑を生かし、スイカ栽培が盛んです。相島のスイカは大変甘く、「萩スイカ」のブランドで出荷され、生産高は山口県の過半数を占めています。さつまいもも特産品で、近年では島内で収穫したさつまいもを原料にして作られる芋焼酎「あいしま」も人気です。農業だけでなく漁業も盛んで、近海での刺し網漁やアワビ、ウニ、サザエなどの採取も行われており、魚介類も特産品となっています。なお、島内の移動は徒歩で、民宿は予約が必須です。

島に人が住み始めたのは平安時代
島内には「大日如来伝承」が残る

相島には平家伝説が多く残されていることから、平安時代末期から人が住み始めたと考えられています。幕末には黒船来航を見張る目的で相島遠見役が置かれ、毛利藩の海上防備のための御藩所や大砲台場なども配備されていたといいます。また相島にはいくつかの伝承があり、その中の「大日如来伝承」は、大日如来様が見島に流れ着いたときには拾ってもらえなかったものの、相島に流れ着いたときには住民が拾って祭ってくれたため、そのお礼として相島を水に不自由しない島にしてくれたという言い伝えです。そして観音様は相島では拾われなかった代わりに見島で拾われたことから、見島はお米に不自由しない島にしてもらえたと伝えられています。1182年には、この伝承に関連し、大日如来など多くの仏像が相島の西岸に流れ着いたため、島内ではこれらの仏像を祭るお堂を建立して安置したと伝わっています。ちなみにこのお堂が、現在でも島内にある大日如来堂だといわれています。さらに相島には、「親捨て山」や「蛇の話」、「鬼と菖蒲」、「死んだ婆さんと旅人」「腰折れすずめ」などといった興味深い多数の民話が残されているほか、盆踊りで歌われていたものをアレンジした「相島ヤレサー音頭」、結婚式などの祝いの席で歌う「祝歌」や「童歌」などといった民謡も多く残されています。

季節ごとに多種多様な魚釣りを堪能
相島八景や段々畑の美景観も必見

相島では島内の各所に釣りスポットがあり、釣り好きな方に人気です。10~12月の秋磯シーズンには、尾長グレや口太グレ、マダイ、スズキなどさまざまな魚種を釣ることができ、1~3月の寒の時期にはマダイやチヌ、ヒラスズキ、口太グレなどの大物を狙うことができます。4~6月の春から梅雨シーズンには相島の全域でチヌを釣ることが可能。前日の予約で瀬渡し船も出してもらえるので、さまざまなポイントから魚を狙えます。島内の散策でおすすめなのが「相島八景」の景色です。相島八景とは、相島の周囲にある奇岩「ライオン岩」「通ヶ鼻」「男柱」「女柱」「鵜の松原」、海岸線の景勝地である「入海海岸」、相島内の「相島漁港」と陸の景勝地である「大山」の8か所を合わせた景観のこと。荒々しくも美しい独特の景観は相島ならではです。また島内の丘の上に広がる集落を散策するのもおすすめ。細い道を通って丘の上へ登っていくと、窪地のようになった台地にびっしりと集落があり、その周囲には段々畑が広がり、美しい景観を見ることができます。集落の中では立派な石垣の家々を見ながら、ゆったり流れる島時間を堪能。丘陵地の斜面に石垣を築き上げて作られた段々畑も芸術品のように見事で、目を奪われます。

オーナー制度でスイカの収穫を体験
いも掘りやBBQが楽しめるイベントも

スイカの生産高が県内産の過半を占める相島では、2005年から「スイカのオーナー制度」が導入されています。相島では、5月下旬〜6月上旬にスイカの初出荷が行われ、その際に島内のスイカ選果場にて出荷式が行われますが、毎年4月上旬になるとスイカの種苗オーナーを募集。7月中旬にはオーナーが自らスイカを収穫できる収穫祭を実施しています。島外でもオーナーを募集しているので、甘くておいしい相島のスイカに興味がある方、スイカの収穫体験をしてみたい方はぜひ応募してみましょう。スイカだけでなく、さつまいもも相島の特産品の1つ。島内では昔から甘くて良質な、ほくほくとしたさつまいもが栽培されており、毎年秋になると「いも掘りフェスタ」が開催されています。いも掘りフェスタでは、相島の近海で獲れた魚介類を使った海鮮バーベキューが行われるほか、いも掘り体験が行われ、たくさんの人でにぎわいます。豊かな自然に触れながら、島内外のさまざまな人との交流を楽しむことができ、農林水産業や農山漁村への理解を深めることにもつながります。スイカやさつまいも、海産物など相島にはたくさんの特産品があるので、交流イベントでそのおいしさをぜひ味わってみてください。

情報提供 / 萩市地域づくり推進課

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