魅力あふれる
外周3.2㎞の小さな島

SHIMA INFORMATION

中国エリア/ 広島県

小佐木島 こさぎじま

面積
約0.5㎢
人口
約6人
観光スポット
小佐木島灯台、穀津(たなつ)神社
特産
柑橘類、タコなど
アクセス
広島空港から路線バスで約40分、三原駅で下車。三原港から定期便で約14分
URL
https://www.city.mihara.hiroshima.jp/life/3/

小佐木島 kosagijima

瀬戸内海に浮かぶ日本一新幹線駅に近い島
小さな島に溢れる自然の魅力

広島県三原市の中心地から南東へ約4.5㎞、佐木島の手前にある小さな島が小佐木島です。JR三原駅から歩いて約5分の三原港から高速船に揺られること約14分。新幹線も停車する駅からわずか約19分とアクセスは抜群で、日本一新幹線駅に近い有人離島としても知られています。人口はわずか6人と、広島県で最も人口が少ない島です。また、平均年齢は80歳を超えており、過疎化と高齢化が進行しています。その一方で、島を活性化し存続させようとする動きがあり、地域おこし団体のさまざまなアイディアにより島は支えられています。この活動により、近年では就農や移住の受け入れ体制も整いつつあります。
小佐木島は周囲3kmほどの小さな島ですが、瀬戸内の温暖な気候により山の幸・海の幸いずれにも恵まれており、食の魅力に溢れています。山の幸にはレモンや柚子、ネーブルをはじめとした柑橘類、ほうれん草やトマトなどの野菜類。海の幸は、地元の特産品であるタコをはじめ、鯛やメバル、岩牡蠣などがあります。小佐木島で豊富な海の幸が採れる理由のひとつに、小佐木島と佐木島の間にある海峡「柄鎌瀬戸」が関係しています。干潮満潮で最大4mもの潮位差、干満で反転する潮の流れ、急な潮流に時折見られる渦など、変化に富む環境が魚たちを鍛えて、その身に旨みを蓄えさせます。豊かな自然の魅力と、これからの可能性を秘めた島です。

須佐之男命を祭る穀津神社
人々を魅了する美しい小佐木島灯台

小佐木島の歴史を紐解いてゆきます。1596~1615年、時は慶長年間、当時無人島だった小佐木島に「穀津(たなつ)神社」が創祀されました。祀られているのは日本神話に登場する須佐之男命で、この神様のお告げで病気が治ったという伝説も残っています。毎年秋には五穀豊穣を願う祭りが島民や島の出身者により開催されます。その後、1894年に島に建設された「小佐木島灯台」は、瀬戸内で明治に設置された9つの灯台のうちの1つです。120年以上の月日が経った今も尚、夜の瀬戸内海を照らし、船を導き続けています。高さ6.5mほどの小型の灯台ですが、昼は白塗りの灯台が青い海に映え、その美しい佇まいは人々を魅了します。この灯台へ続く道は、島内外の人々が灯台とそこからの景色を望められるよう、かつて島民の手により整備されました。明治〜大正時代にかけては、木造船の建造で栄えた時代でした。当時は大きな造船所が2つあり、人口140人ほどの島に約100人が仕事に来ていました。今でもその頃の名残が島内に点在しています。先ほどご紹介した「穀津神社」の本殿の中にも、船の板図面が飾られています。これ以降、島の賑わいは失われつつありましたが、2008年ごろから芸術をテーマとした島の再生プロジェクトが始まりました。

一周30分で島の周囲をウォーキング
自転車や貸切船で気ままに島時間

島にはいくつか眺望スポットがあります。島の西に位置する「小佐木島灯台」からは本島の三原市を望むことができます。せわしなく行き交う車や立ち並ぶ家々を見れば、島に流れるゆったりとした時間をより一層実感できることでしょう。島の南からは「柄鎌瀬戸」の渦潮や佐木島を、島の北東からは映画「裸の島」の舞台となった宿禰島を望むことができます。島の周りをゆったりと歩きながら、手付かずの自然やほのぼのとした風景に癒しを求めるのもおすすめの過ごし方です。古民家をリノベーションしたゲストハウス「宿NAVELの学校」では、宿泊の他に、自転車をレンタルできます。用意されているレンタサイクルには、本格的なクロスバイクやロードバイク、電動バイクがあります。また、クルーザー「BOOBY」を貸切り、瀬戸内海へ遊漁に出かけることも可能です。レンタルの釣竿も用意されているため、誰でも気軽に海釣りを楽しめます。小佐木島には自動販売機もコンビニもないため、お食事はこの島で唯一食事ができる場所「ばあちゃん食堂」へ。宿泊の方以外も事前の予約で利用可能です。島で採れた旬の海と山の幸をふんだんに使用した料理を堪能できます。

秘島・小佐木島でアートを鑑賞
島おこしに参加すれば愛着もひとしお

小佐木島では過疎化や高齢化が進む一方、地域おこしの一環として島の環境と現代アートを結び付けた限界集落の再生化プロジェクトが進行しています。「BH2(ビオハウス2)」はそのひとつ。島の空き家を改修してギャラリー兼住居としてよみがえらせました。建物内には日本画家・千住博氏が瀬戸内海を表現した作品「TIDE WATER(タイドウォーター)」が飾られ、学芸員が駐在しています。このほかにも、廃棄物の回収や桜の植樹活動が行われています。これらの公益財団法人ポエック里海財団による「小佐木島ビオアイル計画」は、小さくてもきらりと光る島づくりで地域再生を目指しています。また、島を訪れた人々が「島おこし体験」と題したみかんの植樹活動や収穫体験に参加できる素敵な取組みも用意されています。瀬戸内海に浮かぶ小佐木島に自らの手でみかんを植え、その実が成るころ収穫に再度島を訪れてみてはいかがですか。また、小佐木島は「ひろしまトリエンナーレ2020 in BINGO」のプレイベント会場となったことでも注目を集めました。
小佐木島は小さい島ながら、たくさんの人々の温かな想いや「小佐木島ならでは」が詰まっています。島にふらっと訪れれば、自分なりの「小佐木島ならでは」を発見できるはずです。

情報提供 / 三原市 観光課

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