美しい石の世界が広がる
瀬戸内塩飽の島

SHIMA INFORMATION

四国エリア/ 香川県

広島 ひろしま

面積
約11.66㎢
人口
約167人
観光スポット
採石場跡、尾上邸、山の神展望台、王頭山
特産
青木石など
アクセス
高松空港からバスまたはタクシーで約45分、丸亀駅で下車。徒歩で丸亀港へ。丸亀港からフェリーで約45分、旅客船で約20分
URL

広島 hiroshima

特産青木石の石垣や採石場跡などが美しい
自然石がおりなす「石の島」を堪能

丸亀市の北の沖合約12.5kmの位置にあり、塩飽諸島の中では1番大きい有人離島です。島内にある標高312mの王頭山は、塩飽諸島では最高峰。山頂付近には「王頭砂漠」と呼ばれる白っぽい真砂土が砂漠のように広がり、その上を独特の大きな自然石が転がる異質な光景は、空中庭園のようです。山頂からは瀬戸内海を一望でき、ハイキングをすることも可能。特産品は豊臣秀吉の大阪城築城に使用された青木石で、「石の島」として古くから盛んに採石が行われてきました。島のいたるところに石にまつわるスポットや採石場跡が点在し、石の迫力に圧倒されます。石を割る音は島の風物詩の1つにもなっています。独特の青みを持つ青木石は、墓石や記念碑、石像などさまざまな石建物で使用され、採石業が主要な産業である島の南西部では現在も「青木石」が採掘されています。金刀比羅宮の宝物殿の基礎石や約200年前の江戸時代末期に建てられた尾上邸の石垣にも「青木石」を使用。尾上邸は2019年度には日本遺産「備讃諸島・石の島」の構成文化財に認定され、2021年7月より宿泊施設や交流施設として使われています。家屋まで積み上げられた塩飽大工による匠のワザが光る石垣は圧倒的で、島の見どころの1つです。旧広島西小学校の一部を利用した「石の里資料館」では、青木石の歴史や石材道具、島の生活道具などが展示され、美しい石の世界を見ることができます。

猫のようにのんびりと過ごす島時間
古民家改修のゲストハウスを満喫

島の歴史は所々にあります。瀬戸内海を調査中にセルビア号で病死してしまった英国士官レキが島で埋葬されています。島の人たちによってレキの墓である石碑が守られてきたことから、1896年に再度セルビア号が広島に寄港した際に感謝状が贈られたといわれています。1860年ごろ、日本初の太平洋横断をした咸臨丸の水夫の中には、広島出身者が11人いたといわれています。一部の人たちは没後、島のいくつかの地区に埋葬されています。
島内には飲食店はないですが、ゲストハウスの「ひるねこ」と体験型宿泊施設の「旅ねこ」があり、古民家を改修した宿は島ならではの雰囲気を味わえます。ゲストハウス「ひるねこ」は「猫が昼寝をするようにのんびり過ごしてもらいたい」という意味が込められています。ひるねこ農園で育てられた野菜は、食材としていただくことができます。続いて2016年にオープンした「旅ねこ」は、長期滞在者向けに作られた宿泊施設で、最大20人まで宿泊可能。裏庭でバーベキューをしたり、地元住民との料理体験を行ったり、島を感じながらプライベートな時間を過ごすことができます。食材は持ち込み必須です。レンタサイクルは1日500円、路線バスは1日券500円で使用可能です。

日本遺産や「しま山100選」の山で
ハイキングや瀬戸内海の眺望を堪能

島では海、山のレジャーが楽しめます。江ノ浦港から徒歩5分のところには景観や水質が良いことで有名な「江の浦海水浴場」があります。波が穏やかなので、子どもも安心して海遊びができます。ほかにも釣りやSUPなど海のアクティビティが楽しめます。内陸のレジャーでは、日本遺産である心経山や王頭山へのハイキングがおすすめ。特に、島最高峰の王頭山の頂上から一望できる瀬戸内海の多島美の景観は、島ならではの貴重な体験です。弘法大使が修行したといわれる心経山は「しま山100選」に選定され、山頂には大師堂や護摩堂が重なり合い巨石の上に立つ姿を見ることができます。さらに、江の浦地区と茂浦地区の間にある「山の神展望台」でも瀬戸内海を眺めることができ、休憩ポイントとしても最適。「石の島」として知られる広島では、採石場見学や島内にある石碑や石のバス停などの散策を楽しむことができます。島の見どころの1つである「いろは石」は、「いろは…」を頭文字にして刻まれた石碑で、500mおきに43基建てられ、すべて巡ると島を一周できます。毎年10月には「いろはウォーク」というイベントが開催され、各所のいろは石を廻りながら島の風景とともにウォーキングを楽しみます。当日限定で特産品のお土産販売もあります。また、島内を走るコミュニティバスのバス停は青木石でできており、不規則に削られた青木石は珍しい光景です。

神事ごとを大切にする年間行事
代々続く「お大師まいり」や「百手祭り」

島には年間を通して行事がいくつかあります。そのうちの1つである「お大師まいり」は、毎年旧暦3月21日に島内に定められたミニ88か所を巡るお参りです(2021年は中止)。そのほかにも「百手祭り」や「HOTサンダルプロジェクト」「いろはウォーク」があります。「百手祭り」は茂浦地区の塩釜神社で行われ、江戸時代から続く神事で五穀豊穣や厄払い、祈願成就など願い事に声を出しながら矢を放つ行事です。神事ではあるものの、お寺の住職が執り行う珍しい行事です。一斉に願いを声に出し、弓を放つ姿は圧倒的です。夏季に行われる「HOTサンダルプロジェクト」は、美術大学生が島民と交流を深めながら美術作品を制作・発表するプロジェクトです。

情報提供 / 丸亀観光協会

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