宮城の海に広がる
雄大な自然を湛えた奥松島

SHIMA INFORMATION

北海道・東北エリア/ 宮城県

宮戸島 みやとじま

面積
約7.39k㎡
人口
約500人
観光スポット
松島四大観「大高森」、日本三大渓「嵯峨渓」、景勝地「新宮戸八景」
特産
天然アワビ、ウニなど
アクセス
三陸自動車道・鳴瀬奥松島ICから車で約15分
URL
https://www.okumatsushima-kanko.jp/

宮戸島 miyatojima

宮城県松島湾に浮かぶ最大の島
日本三景「松島」の絶景を楽しめる

宮戸島は宮城県東松島市にある島。日本三景の1つ「松島」を構成する「奥松島」の一部であり、松島湾最大の島でもあります。松島湾の奥まった所にあるため、人々は宮戸島と周辺を、「奥松島」と呼ぶようになりました。日本三景とは、広島の「宮島」、京都の「天橋立」、宮城の「松島」。1689年には、この地を歌人の松尾芭蕉が訪れましたが、あまりの美しさに句を詠めなかったと伝えられます。この美しい松島の存在は、長く宮城の人々の拠り所であり誇りであり続けてきました。その松島のうち、奥松島とも呼ばれる宮戸島は、豊かな自然と自然の造形美が魅力。紺碧の海と雄々しい緑の間には、荒々しく削られた岩肌が覗き、荘厳な佇まいを見せます。島の中央には、松島四大観・大高森という峰があり、頂からは嵯峨渓の力強い波と、緩やかに波を打ち寄せる松島湾が広がります。松島湾は、天候によって紺碧にもコバルトブルーにも見え、何度訪れても違う顔を見せてくれる海。宮城が誇る宝の海の雄大さを、宮戸島は長く人々に伝え続けています。透明度の高さで知られる「月浜海水浴場」もあり、夏には県内外から大勢の人が訪れます。2011年の東日本大震災で被災しましたが、地域住民とボランティアの尽力で瓦礫が取り払われ、2013年から海開きが再開されました。特産物は、海中に豊かに漂う海藻で育ったウニやアワビ。震災で大きな被害を受けた奥松島産海苔も、全国から漁具の支援を受けたことにより、復活を遂げています。

東日本大震災で危ぶまれた漁業が復活
島に残った民宿とともに復興を歩む

この地が氷に包まれていた遥か昔、宮戸島は本州と陸続きの土地だったと言われます。しかし、縄文時代に海面が上昇したことにより、海の上から島の頂が見える現在の景観が出来上がりました。少なくとも江戸時代までは、宮戸島は完全な離島でした。しかし、年月とともに砂が堆積するようになり、野蒜海岸と宮戸島の距離が近距離に。湾の海水の循環を保ち、海水を綺麗に保つため、1963〜1965年の工事で「潜ヶ浦水道」が誕生します。この水道の誕生により、宮戸島は野蒜海岸に近くとも、離島として切り離されました。現在は「松ヶ島橋」が架けられ、本土と島を車で行き来が可能。2011年の東日本大震災で島に襲い掛かった津波は、漁師の大切な漁具や船を奪い、壊滅的な被害をもたらします。島をはじめ宮城県の強い想いと全国からの支援により、島の漁業は再開されています。震災前に33宿あった民宿も、6宿まで数を減らしながらも存続。宮城の復興に向け、力強く歩みはじめました。まだまだ震災の爪痕は大きいものの、着実に前に進む宮戸島の姿があります。

松島四大観・大高森からの眺めは壮観
360 度の大パノラマが広がる

島の中央には、「松島四大観」の1つに数えられる大高森が見えます。1820年ごろに生きた仙台藩の儒学者・塩松勝譜は、「東に大高森の壮観、西に扇谷の幽観、南に多聞山の偉観、北に富山の麗観」と松島の4つの眺望を例えました。大高森から見下ろす青く広がる海、浮かぶ大小さまざまの島の美しさは、人の想像を超える壮大なもの。その眺望から得る感動は、まさに「壮観」です。時代とともに少しずつ姿を変えながらも、いつまでも変わらない雅やかな景色がここにあります。昼間の眺めも素晴らしいですが、日が落ちる寸前の夕暮れは2つとない絶景。天と海が茜色でつながる、幻想的な光景を見られます。島の東南の端には、日本三大渓の1つ「嵯峨渓」が。たおやかでやさしい景観に恵まれた松島の中で、嵯峨渓は切り立った大きな崖が続き、荒々しい自然の迫力を伝えます。目の前に広がる静かな海が、この荒い岩肌を造り上げたことに、自然の驚異も感じずにはいられません。夏には宮戸祭りが開催され、夜空に打ちあがる大きな花火が人気。また、済州島発祥のトレッキングコース『オルレ』の宮城オルレ奥松島コースが整備されており、春 には山桜、春には菜の花、秋には紅葉、冬には寒椿など四季折々の景色を楽しみながら宮戸島を巡る ことができます。 どの時期に行っても、美しい宮戸島に出会えます。

仙台藩主伊達政宗も愛した海の幸
漁師が誇りを持つ皇室御用達の海苔

宮戸島を含む奥松島の海では、厚みのある香り豊かな海苔が育まれています。海の栄養をいっぱいに詰め込み、磯の風味が溢れるこの海苔は、皇室献上品として珍重されてきました。海の恵みを大切に思う東北の人々が、丹精込めて作り上げた最上級の海苔です。東松島市では、昭和初期から海苔の養殖が行われ、歴史の中で独自の手法を確立。ここでしか作れない海苔の存在は、宮戸島と漁師の代えがたい自慢です。宮戸島周辺は栄養豊かな漁場であることも知られ、アワビやウニの産地でもあります。海の栄養に育まれたアワビとウニは、大粒で濃厚な味わい。特にアワビは、仙台藩主の伊達政宗が干しアワビを輸出して外貨を稼いでいた史実もあり、三陸で長く愛された海産物です。また奥松島は、おいしい牡蠣の産地でも有名。内海で大切に育まれた牡蠣は、嵯峨渓の荒波でさらに大きく育てられます。質の良いおいしい牡蠣を作るため、漁師が丹精込めて作った宝のような牡蠣です。牡蠣を安く食べられる牡蠣小屋もあり、シーズンには観光客が訪れ、甘い牡蠣の味に舌鼓を打つ姿も。宮戸島の海産物は、島内にあるホテルや民宿、食堂で振る舞われ、観光客にこの地の味わいを提供しています。ホテルや民宿を訪れる場合は、部屋に限りがあるため予約必須です。

情報提供 / 東松島市観光物産協会

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