海を乗りこなし安全に乗客を運ぶ船長

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奄美大島鹿児島県

マリックスライン株式会社

森 隆

TAKASHI MORI

航海学の面白さに気づき
海とともに生きる船上の仕事を目指す

高校時代は普通科だったので海や船の知識は全くありませんでしたが、鹿児島大学の水産学部への入学を機に、航海学を学ぶようになりました。ひとつの転機となったのは、2•3年生の時に行われた乗船実習。まわりが船酔いで体調を崩す中、自分は慣れてくると酔わなくなっていることに気づき「もしかしたら船の上の仕事が向いているのかも」と思うようになりました。そこから実習や授業で海や船について深く知っていくと、興味もどんどん膨らんでいきました。大学卒業後は、航海に関するより高度な知識や技術について学ぶことができる水産専攻科へ進むことを決意。ここで1年間乗船実習と座学に励み、3級海技士を取得しました。卒業前のタイミングで、先輩からマリックスラインでの仕事のお誘いをいただき「このチャンスを逃すわけにはいかない」という想いで、就職することを決めました。

28年経った今でも学びの毎日
最高責任者である船長までの道のり

高校時代は普通科だったので海や船の知識は全くありませんでしたが、鹿児島大学の水産学部への入学を機に、航海学を学ぶようになりました。ひとつの転機となったのは、在学中に行われた乗船実習。まわりが船酔いで体調を崩す中、自分は慣れてくると酔わなくなっていることに気づき「もしかしたら船の上の仕事が向いているのかも」と思うようになりました。そこから実習や授業で海や船について深く知っていくと、興味もどんどん膨らんでいきました。大学生卒業後は、航海に関するより高度な知識や技術について学ぶことができる水産専攻科へ進むことを決意。ここで1年間乗船実習と座学に励み、3級海技士を取得しました。卒業前のタイミングで、先輩からマリックスラインでの仕事のお誘いをいただき「このチャンスを逃すわけにはいかない」という想いで、就職することを決めました。

アクティビティのひとつとして楽しむ
ワクワク感たっぷりの船旅

船は長い時間をかけて目的地を目指す分、ゆっくりと自由な時間を過ごすことができます。席に座っている時間が長い他の乗り物と比べて、天気が良ければ甲板に出て入港や出港の様子を見られたり、360度海に囲まれた大自然を自由に楽しめます。移動手段というより観光アクティビティのひとつとして、島に着くまでの時間をワクワクしながら過ごしてほしいです。新しいクイーンコーラルクロスには船首と広大な海を眺められる特別なビューシートがあるので、より贅沢な時間を過ごしていただけますよ。沖永良部島から与論島にかけては、ヨロンブルーとよばれる世界でもトップクラスの透明度を誇る海が広がります。その美しさから入港時には、海の底まで見えることも。毎日のように船に乗っている自分でさえも、癒される景色です。運が良ければイルカやクジラに出会える機会もあります。このように船旅には、心奪われる美しい海景色や珍しい生き物たちとの出会いがたくさんあふれています。島旅のイベントのひとつとして、皆さんに楽しんでいただきたいです。

船の安全を守り
次世代に繋ぐバトン

航海士になって28年、船長を務めて11年目になりますが、これからも安全を第一に運航していきます。安全第一の想いは、初めて船長として出港した日から変わりません。あとは、もっと若い人たちに船の仕事に興味を持ってもらえるよう魅力を伝えていきたいです。奥深い海と船の世界は、何十年と働いていても飽きることのないもの。日によって異なる表情を見せる海景色や、航海士として船を動かす楽しさを知っていただきたいです。会社としても船の仕事をもっと多くの方に知っていただこうと、SNSでの発信に力を入れています。私自身としては引き続き「安全な航海を日々行うこと」で、子どもたちや若者に船乗りの仕事に夢を持ってもらい、海の未来を切り拓いていきたいです。

宮崎県で生まれ、大学進学をきっかけに鹿児島県へ。鹿児島大学の水産学部を卒業後、水産専攻科に進み3級海技士を取得。その後、マリックスライン株式会社に入社し、現在は船長として鹿児島と奄美群島、沖縄をつなぐ船旅を支えている。