何もしない贅沢な時間を
過ごせる五島の小島

SHIMA INFORMATION

九州・沖縄エリア/ 長崎県

赤島 あかしま

面積
約0.51㎢
人口
約10人
観光スポット
神社・祠、おせんが池
特産
魚介類など
アクセス
①長崎駅前電停から路面電車で約3分、大波止電停下車、徒歩で長崎港へ。長崎港からフェリーで約3時間10分~3時間50分
②長崎港からジェットフォイルで約1時間25分~1時間50分、福江港下船。福江港から定期船で約30分
URL
https://www.gotokanko.jp/

赤島 akashima

豊かな自然と透き通った海が自慢
何もない開放感がこの島の魅力

赤島は福江地区にある福江島の南南東海上約13kmに位置し、福江島の福江港から1日2便しか出ていない定期船で30分揺られた先にある有人離島です。島は玄武岩質溶岩でできた比較的なだらかな地形をしており、港の周りの海岸は溶岩海岸で形成されており、ゴツゴツとした岩肌をしています。赤島の1番の魅力は、豊かな自然と透き通った海。ほかには島内にあまり物がありませんが、普段さまざまな物やサービスにあふれた中で生活している現代人にとっては、この何もないことが大きな魅力の1つといえます。赤島集会所を五島市黄島診療所赤島分院としても利用し、島民にとって重要な施設となっています。また赤島島内には共同で使えるトイレが赤島集会所にしかないため、観光の際はここを拠点として島内を散策するのがおすすめです。携帯電話は島内のほぼ全域でつながり、インターネットも場所によっては不安定ではあるものの利用可能。飲食店やコンビニ、商店、自動販売機はありません。そのため飲食物は赤島へ渡る前に調達しておくようにしましょう。島内にはレンタサイクルやレンタカー、タクシー、路線バスなどはないので、散策する際は徒歩移動となります。宿泊を伴う観光を予定している際は、福江島内のホテルや旅館、民宿などであらかじめ宿泊予約をしておくことが必要です。

島内には6つの神社・祠があり
赤島神社には不思議な伝承も存在

赤島の名前は、鉄分が多く含まれた玄武岩質溶岩によって島全体が赤く見えることに由来するといわれています。赤島は明治時代から大正時代にかけてはカツオ漁の基地として栄えており、昭和の初めごろまではカツオ、イワシ、イカ、タイの宝庫でした。しかし、男女群島までカツオ漁に出た際、大規模な遭難事故があり、それが赤島の衰退に影響を及ぼしてしまったのです。赤島は昔、崎山村の管轄であり、約330年も前に和泉国佐野の漁夫たちが漁労のため赤島に来て永住していました。現在、島で暮らす人口は約10人。島民はわずかな畑を耕作しながら、周辺の好漁場で小型漁船による沿岸漁業を行って生活を営んでいます。また島内には6つの神社・祠があり、さまざまな話が口碑伝承されているのも興味深いところ。昔、海上に怪しい灯火が現れる場所で延縄作業をしていたときに、銅製の壺が掛かりました。これは神霊であろうと、その壺を御神体として島の中央の高いところへ祠を建てて産土神として祀ったという伝承があります。その場所が今の赤島神社の社地です。赤島の南海岸にある「おせんが池」にも悲しい言い伝えがあります。潮だまりの真ん中の岩に赤子を置いて貝を捕っていたおせんという女性が、貝を捕り終わったときには潮が満ちて赤子が亡くなっており、おせんは悲しみのあまり赤子を抱いたまま海中へ沈んでいったということです。

赤島散策で時代の面影を感じる
夏の晴れた夜には天の川観察も可能

赤島では定期船を利用して、赤島神社や赤島裏側にある溶岩海岸の岩がむき出しになった無骨な漁港などを見てまわる赤島散策がおすすめです。島の磯や防波堤ではオールシーズン釣りが楽しめます。また赤島は小さな島の中に赤島神社をはじめ、大山袛神社、琴平神社、ドンドン神様、山の上の祠といった6つの神社・祠があるのも特徴。さまざまな話が口碑伝承されており、パワースポットにもなっています。赤島の南海岸、黄島を正面に見る位置には、「おせんが池」と呼ばれる小さな潮だまりが存在。ここにはハート形で中央部にスフィンクスを思わせる二重になった岩があり、白砂が敷きつまった天然の池となっています。さらにこの池には、1年かけて池を1周して元の場所に戻ってくる帰石と呼ばれる珍しい石があることでも知られています。島内には光源が少なく、空気がきれいなのも魅力。夏の晴れた日には毎夜、天の川を見ることができます。目の前には福江島を眺めることができ、福江島のシンボルでもある鬼岳の姿を見ることも可能。赤島の横には2つの無人島「大板部島」と「小板部島」があり、周辺海域が伊勢エビなどの漁場となっており、活動期間中には獲れたての新鮮な魚介類があります。

雨水が水源の給水システムを構築し
赤島の人口増加や活性化をめざす

赤島には水道施設がなく、地下水源や湧水などの一般的な淡水源もないことから、島内では昔から全生活用水を雨水に頼る生活が営まれていました。それを受け、2017年度から始まった「五島列島赤島活性化プロジェクト」では、持続可能な離島対策として、福井工業大学環境食品応用化学科の笠井利浩教授をリーダーに、雨水を水源とした小規模給水システムを構築しています。笠井教授は雨水を日常で活用するための技術開発や普及啓発に取り組んでおり、今回の取り組みもその活動の一環です。島内の中心部に「雨畑」と呼ばれる集水面を設置し、汚れた初期雨水をマイコンで自動的に除去する装置を設置。清浄な雨水を貯留・給水するシステムとなっています。このプロジェクトでは島民の生活用水に対する水質面での安心、渇水による水不足に対する安心を満たすことに加え、国内では非常に珍しい雨水生活をブランディング化することにより、赤島の人口増加や活性化を目指しています。1年を通して静かな時間が流れる島なので、豊かな自然の中でゆったりくつろぎたい方、何もしない贅沢な時間を楽しみたい方にはおすすめです。

情報提供 / 五島市観光協会

【 新型コロナウイルス感染症による影響について 】
新型コロナウイルス感染症の影響により、開催ができない行事などが多数ございます。
各施設の営業なども予定なく変更される場合があります。詳細については各施設・店舗までお問い合わせください。
また、各離島への渡航時にはコロナウイルス感染防止に充分配慮をお願いいたします。

shima-

島で暮らす人たちから届いた、日々の情報を紹介していくニュースページです。
イベント情報はもちろん、季節ごとに移り変わる島のリアルな情景をお届けできたらと思います。
様々な表情を見せる島の日々をお楽しみください。