東京発、原風景を
求めて船旅
個性豊かな各島々の
魅力にふれる

第1弾IZU ISLAND
東京都/八丈島〜御蔵島〜三宅島

伊豆諸島地図

東京から船で1
たどり着いた先には
魅惑の世界が広がっていた

東京に離島があることをご存知でしょうか?
伊豆半島の南東方向、100余りの島からなる伊豆諸島には、東京から1番近い大島のほか、利島、新島、式根島、神津島、三宅島、御蔵島、八丈島、青ヶ島と有人島が9つある。
八丈島以北が富士箱根伊豆国立公園に属する島々は、それぞれに豊かな個性が育まれ、東京から船で1本という利便性にありながら、都会では体験できない様々なアクティビティや原風景に出会える場所。
今回は、伊豆諸島特集の第一弾として、三宅島、御蔵島、八丈島の3島の魅力をご紹介。

船旅の魅力

東京・竹芝桟橋から伊豆諸島行きの大型客船が運行(青ヶ島を除く)。
船に揺られながらの長旅には、魅力がいっぱいなんです。
※写真は、主に東京~三宅島~御蔵島~八丈島航路に就航する橘丸

東京湾の夜景をはじめ
移り変わる景観美を
充実の船内施設で体感

伊豆諸島へは、東京を22:30出発。船の中で過ごす時間が長くなりますが、船内にはレストランやキッズルーム、授乳室など設備は充実していてとっても快適。気になる客室は、まるで船上のホテルのように綺麗な特等室をはじめ、料金に応じてバリエーションも豊富。出発直後に眺められる東京湾の夜景、レインボーブリッジの下を潜る体験は船旅ならでは。日の出など、時間の経過とともに移り変わる景観を楽しむのも船旅の魅力のひとつ。
■取材協力/東海汽船株式会社

一夜明けた先は
鮮やかな島色に包まれた
亜熱帯の南国の島

 東京・竹芝桟橋から船に揺られて約10時間20分。ヤシの木や色鮮やかな花々が出迎えてくれる南国の島・八丈島に到着。八丈島は富士箱根伊豆国立公園に指定された、2つの山から成るひょうたん型の島で、縄文時代から流刑地としての歴史を経て現在に至っている。島内は透明度50mといわれる八丈ブルーの海をはじめ、温泉めぐりやトレッキングなどの

アクティビティも充実。大里地区にある陣屋跡の玉石垣はここならではの景観で、火口を一周するお鉢めぐりで有名な八丈富士では360度のパノラマを満喫したい。ホテルやレンタカーなども比較的充実していることもあり、離島レジャーを満喫するには最適な環境が整っている。

 東京・竹芝桟橋から船に揺られて約10時間20分。ヤシの木や色鮮やかな花々が出迎えてくれる南国の島・八丈島に到着。八丈島は富士箱根伊豆国立公園に指定された、2つの山から成るひょうたん型の島で、縄文時代から流刑地としての歴史を経て現在に至っている。島内は透明度50mといわれる八丈ブルーの海をはじめ、温泉めぐりやトレッキングなどのアクティビティも充実。大里地区にある陣屋跡の玉石垣はここならではの景観で、火口を一周するお鉢めぐりで有名な八丈富士では360度のパノラマを満喫したい。ホテルやレンタカーなども比較的充実していることもあり、離島レジャーを満喫するには最適な環境が整っている。

新東京百景に選ばれる
八丈島一の絶景で
日常からの解放を感じて

八丈島でおすすめの眺望スポットが登龍峠(のぼりょうとうげ)。龍が登っているように見えることから名前が付いたとのことで、眼前には八丈富士と八丈小島など見晴らしは抜群。新東京百景にも選ばれていて、昼間の眺望はもちろん、夕景や夜景もとっても綺麗ですよ。

原色の花と緑に囲まれた
トロピカルガーデンに
ホッと笑顔がこぼれる

温暖な気候ならではの原色の花と豊かな緑を満喫するなら八丈植物公園へ。22haの敷地は8つのゾーンに分かれ、熱帯・亜熱帯の植物が約100種。温室ではハイビスカスやブーゲンビリアなどの色鮮やかな花々を観賞することができる。園内のビジターセンターでは、光るキノコ として話題の“ヤコウタケ” も展示。

玉石垣に囲まれた
独特の島風景を眺め
坂道をお散歩

大里地区にある陣屋跡の玉石垣は、八丈島の歴史が感じられる散策スポット。玉石垣の六方積みという手法で規則正しく積み上げられ、この玉石垣の坂を上った先にある「ふるさと村」では、昔の島の暮らしが感じられる場所になっている。

アンティーカフェの
明日葉スイツで
ゆったり島

焼酎やくさや、明日葉、ジャージー牛乳など、特産品が多い八丈島では食も楽しみのひとつ。島ならではの海産物はもちろんですが、ここではパノラマビューが自慢のアンティークカフェをご紹介。ギャラリーや手作り体験も可能な店内では、特産の明日葉を使用したチーズケーキやティラミス、ラテがおすすめ。海を眺めながらのんびり島時間を満喫したい。

江戸時代からの伝統を
引き継ぐ「黄八丈」
その美しさに心奪われる

焼き物を「瀬戸」、織物を「八丈」と言ったように、かつての八丈島は織物の産地として栄えた場所。手織純植物染色という世界でも希少な黄八丈は、1000年前の平安時代からあり、染色から機織りまで一貫で行っている黄八丈めゆ工房が手がける織物の美しさは絶品。桃山時代の傾斜式機織機も稼働するなど、その職人技は一見の価値あり。美しい色合いでバリエーションに富んだ商品を八丈島土産としてぜひ。

画像提供:一般社団法人八丈島観光協会

ダイナミックな
自然を感じる
八丈島トレッキング

標高854mで伊豆諸島最高峰の八丈富士。山頂から裾野へ広がりを見せるその姿は、まるで富士山のよう。ダイナミックな自然と景観が楽しめるトレッキングスポットとして有名で、山頂の火口を一周する「お鉢めぐり」がクライマックス。ぽっかりと空いた断崖絶壁の火口があり、その中に生い茂る樹木や池を見下ろしながら約1時間かけて火口を一周。360度の大パノラマには圧巻。

八丈島の各所には町営の温泉が点在。眼前に海を一望できる露天風呂など、そのバリエーションは豊富で、旅の疲れを癒すにはもってこい。その中でも気軽に温泉気分を味わえるのが「足湯きらめき」。海を望むロケーションの足湯施設で、広々としているので景色を眺めながらゆったりできる。運が良ければクジラの姿が見られることも。

↓

知る人ぞ知る
原生林とイルカと
共生する神秘の島

 人口300人、お椀状の島では徒歩10分程度の里の範囲に島民がまとまって生活をしていて、島の大半は生い茂る原生林や流れ落ちる滝が秘境を思わせる。日本の巨樹の約5%を占め、スダジイ、シイなどの巨樹が息づいている。中でも大ジイと呼ばれるスダジイは幹周13.8mと非常に大きい。山の中には、多くのハイキングコースが設けられているので

(ガイドの同行が必要な場所が多数)、巨樹の山に出かけて大自然の神秘を肌で感じたい。また、一年を通して野生イルカを観察できるイルカウォッチングの楽園としても有名。御蔵島では、野生のミナミハンドウイルカが約140頭生息しており、イルカの群れと一緒に泳ぐことができる。

 人口300人、お椀状の島では徒歩10分程度の里の範囲に島民がまとまって生活をしていて、島の大半は生い茂る原生林や流れ落ちる滝が秘境を思わせる。日本の巨樹の約5%を占め、スダジイ、シイなどの巨樹が息づいている。中でも大ジイと呼ばれるスダジイは幹周13.8mと非常に大きい。山の中には、多くのハイキングコースが設けられているので(ガイドの同行が必要な場所が多数)、巨樹の山に出かけて大自然の神秘を肌で感じたい。また、一年を通して野生イルカを観察できるイルカウォッチングの楽園としても有名。御蔵島では、野生のミナミハンドウイルカが約140頭生息しており、イルカの群れと一緒に泳ぐことができる。

巨樹と大自然に囲まれた
独特の原風景ヒーリング

島特有の大自然が多く残る御蔵島。山の中には、ガイドの同行が必要なハイキングコースが多数。ガイドなしでの散策を希望する人は、里エリアのタンテイロコースへ。往復約30分の手軽なルートだが、十分に大自然を体感できる。山々には伊豆諸島に自生するサクユリなどの花も咲いている。

御蔵島は、伊豆諸島の中でもっとも水が豊富な島と言われている。山奥にある源水は雑味が少なく、御蔵の源水として商品化もされている。

人口300人の島に
受け継がれてきた
歴史と生活がある

島の産土神(うぶすながみ)を祀る稲根神社では、毎年8月第1日曜日に例大祭が行われる。境内には、文久3年(1863)に御蔵島沖に座礁した米国商船バイキング号の漂流者を島民が救出したことを記念し、事件100年後に建立された碑もたっている。

島の商店で味わう
御蔵島の特産を用いた
絶品ジェラート

古くから島民の知恵として、風が穏やかで暮らしやすい里での生活を維持してきた御蔵島の人たち。居住可能エリアが限られていることもあり、島内には宿泊施設や飲食店も限られている。その中で、御蔵島のお土産や特産品を使った飲食を提供しているのが「ふくまる商店」。予約限定の御蔵島のり弁当のほか、黒潮のミネラルが絶妙な塩ミルクや農薬不使用自家栽培の明日葉をもちいたジェラートを提供している。

イルカとともに住まうことを第一とする御蔵島では、イルカと人間がよい関係をたもっていくため、イルカウォッチングのルールを規定している。

↓

火山活動が創り上げた
雄大な地形は圧巻
貴重な野鳥を観察

 三宅島は、壮大な大地と海に囲まれた火山島。島の中心部には標高775.1mの雄山があり、約2060年周期で噴火を繰り返している。度重なる噴火によって創られた荒々しい海岸風景と雄大な火山島景観がとてもダイナミック。透明度の高い海での釣りやダイビング、海水浴などのマリンスポーツのほか、トレッキングやサイクリング、国内最大規模の

ボルダリング施設などアクティビティは充実。絶滅危惧種であるウチヤマセンニュウや天然記念物のアカコッコ、珍しいカラスバトにも出会える。三宅島は、陸でも海でもたっぷり楽しめるレジャーアイランド。夏を思いっきり楽しみたい方におすすめ。

 三宅島は、壮大な大地と海に囲まれた火山島。島の中心部には標高775.1mの雄山があり、約2060年周期で噴火を繰り返している。度重なる噴火によって創られた荒々しい海岸風景と雄大な火山島景観がとてもダイナミック。透明度の高い海での釣りやダイビング、海水浴などのマリンスポーツのほか、トレッキングやサイクリング、国内最大規模のボルダリング施設などアクティビティは充実。絶滅危惧種であるウチヤマセンニュウや天然記念物のアカコッコ、珍しいカラスバトにも出会える。三宅島は、陸でも海でもたっぷり楽しめるレジャーアイランド。夏を思いっきり楽しみたい方におすすめ。

天然記念物に指定される
貴重な野鳥を観察できる
バードアイランド

1993年に設立された三宅島自然ふれあいセンター・アカコッコ館には、日本野鳥の会のレンジャーが常駐。調査・研究などの活動を行っており、バードウォッチングも開催。島内では、陸や海の様々なアクティビティが豊富で、国内最大規模のボルダリング施設もある。

1983年噴火の最後に噴火した火口が作った火砕丘である新鼻新山のほか、溶岩流が波で侵食されてできた奇石メガネ岩、水蒸気爆発によって形成された大路池など、三宅島独特の景観が特徴。三宅島から三本岳に沈む夕日は絶景スポット。

画像提供:三宅島観光協会

旅を終えて

一夜にして都会から島風景へ
東京にある離島だからこそ感じる
このギャップが伊豆諸島の魅力

金曜日の深夜、東京からフェリーに乗って眠りにつけば、翌朝には別世界の風景に囲まれる。一夜にして東京都心部とのギャップに浸れるのが伊豆諸島の魅力。亜熱帯の植物と八丈ブルーが眩い八丈島、原生林とイルカと共生する御蔵島、ダイナミックな火山島景観と野鳥の三宅島。それぞれに個性が豊かなので、まずは好みに合わせて島を選んでみて。将来的に伊豆諸島全制覇なんで出来たら面白いですよね。