あなたの想う気持ちが
島を色づける

ABOUT

透き通った海、神秘的な大自然、海に沈む夕日や煌めく星空など、島には心を揺さぶる風景があります。
しかし、高齢化や人口減少に歯止めがかからない島々では、次第に活気が失われ、
魅力的な景観はもちろん、島の存続自体が危ぶまれているところも多いのが現状です。
私たちは多くの人に島の魅力を知ってもらい、少しでも島を色づけることを目指しています。

きっかけは生まれ育った島で感じた
失われゆく活気

高知県の南西部、宿毛湾の南西沖に位置し、四国本土からフェリーで約1時間ゆられた先にある有人離島。私は沖の島と呼ばれる四国最南端の島に生まれ、中学校を卒業するまでその地で暮らしました。島を離れたのは単純に高校がなかったこと。この島で生まれた人はほぼ例外なく中学卒業と同時に島を離れていきます。それ以降、現在も両親が島で生活を続けていることから、1~2年に1度は帰省。島を離れて25年が経過したある時、島にある港から見上げた風景が、自分の記憶に残るそれとはどこか違うような違和感を感じました。島全体がどこか寂しげで、色褪せたように思えたのです。
実際に潮風にさらされていることと経年劣化から家の外壁が色褪せたり、空き家が取り壊されるといった物理的な変化もあったのですが、それよりも人口減少や高齢化からくる活気のなさを強く感じました。私が幼いころに行われていた盆踊りや秋祭りも規模が次第に縮小。夏季や冬季休暇による帰省で一時的に島に賑わいは戻りますが、逆にその後の寂しさが重くのしかかる。そんな島人の諦めにも似た感情に触れ、離島出身者として何かできることはないかと考えたのが、このプロジェクトをはじめようと思ったきっかけです。

観光客と島民のどちらにとっても
一方通行ではない地域活性化を

私が生まれた高知県の沖の島は、現在人口が200人以下になっていますが、最盛期は3000人以上が暮らしていたそうです。このままいくといつか無人島になってしまうのではないかという不安と隣り合わせ。このような状況に陥っているのはなにも沖の島だけではなく、少なからず日本全国の離島すべてに共通する問題です。どうにかこの状況を改善するための方法として、地域活性化とか地方創生という言葉をよく聞きます。
活気を取り戻すために観光客を誘致することを目的とした施設やイベント、時にはアートなどを企画。それによって人がたくさん訪れ、活気が取り戻されるというメリットも大きいとは思います。しかし、離島出身者として感じることは、島人が置いてけぼりの企画では真の活性化にはつながらないとの思いです。観光客に島をもっと知ってもらいたいし、訪れたからには楽しんでもらいたい。けれど、観光客のためだけではく、同時に島人も心から喜べるもの。一方通行ではない活性化、そして島を訪れていない360日もつながれるような活性化を実現できたらと考えています。
その第一歩である「島想いWEB」は、開設に向けて掲載させていただく全ての離島の担当者と直接やりとりをさせていただき、たくさんの思いを受けて公開にいたっています。
ぜひ、まだ見たことも聞いたこともない離島の魅力にふれてみてください。

sdgs

離島の環境・経済発展にも寄与する
SDGsの取り組み

離島の地域活性を目指す「島想いWEB」は、SDGs達成に向けた取り組みにも力を入れています。「SDGs(エスディージーズ)」とは、「Sustainable Development Goals(持続可能な開発目標)」の略称で、2015年9月に国連で開かれたサミットの中で世界のリーダーによって決められた、国際社会共通の目標のことです。貧困、環境、健康、教育、まちづくりなど17の目標を掲げ、世界各国の政府、企業、そして生活者一人ひとりが協力して2030年までの達成を目指しています。「島想いWEB」では、各離島の自治体や観光協会などとパートナーシップを取りながら、地域経済への貢献のほか、新たな事業の創造、豊かな環境の維持などを通して、地域格差を少しでも改善させることで、住み続けられるまちづくりの実現を目指しています。

PROJECT

島を想う気持ちを育てる
プロジェクトとは?

「島想いWEB」の前身となるプロジェクトは、2017年に高知県の沖の島を舞台にスタートしました。
島では年々人口が減少し、海も地球環境の影響からか昔のそれとは変わってきています。
それでも、島を守ってくれている人たちがいる。島を離れた人たちや観光客が日々の生活の中で、
少しでも島のことを思い出してくれることが島人たちの支えになると考えて始まったプロジェクトです。

花火をモチーフにした作品を配布
植物と島への想いを育てる

2017年8月13日に開催された「母島盆踊り」を盛り上げるために、プロジェクトはスタートしました。ポスターと手ぬぐいを作成したほか、海上にあがる花火をモチーフにした作品を参加者に配布。この作品は、島の港や海水浴場で集めた流木や貝殻にエアプランツを取り付けたもので、週に一度エアプランツに水をあげる際に島のことを想い出してもらうことを目的としています。年に一度の盆踊りには多くの帰省者や観光客が訪れ、島は盛り上がります。その反面、祭りの後の静けさに、島人は寂しさをおぼえることは否めません。そこで、来年の盆踊りまでの何気ない日常にも、エアプランツの作品を通して島のことを想ってくれている人がいる。その気持ちによって島人たちを少しでも勇気づけられたらと考えました。植物と島を想う気持ちを枯らさずに、また来年の盆踊りに帰ってきてほしい、そんな想いを込めたプロジェクトの第一弾でした。


離れていてもつながれる
島を想う人のためのサイトを作成

昨年に引き続き、2018年8月13日に開催された「母島盆踊り」でプロジェクト第二弾を実施しました。第二弾のプロジェクトは、「離れていてもつながれる」をコンセプトとした、母島のホームページを作ること。デザイナーやカメラマンとプロジェクトチームを形成。スチールとムービーのカメラマンを島に派遣して、島の様々な場所を撮影しました。盆踊りでは、兵庫県にある印刷会社「GRAPH」さんとコラボした光るDMを来場者に配布!!本サイトの告知を兼ねて作成したティザーサイトは、「つながるたびにあなたの想いで島が色づく」をテーマに、画面にタッチするたびに島の写真がカラフルな色に変化していきます。多くの人が島に興味を持ってくれること、そして島に関わってくれることで、そのたびに島は活気づいていく。そんな想いが伝えられたらと考えたプロジェクト第二弾でした。