独自の自然と歴史が息づく
大陸と日本の国境の島

SHIMA INFORMATION

九州・沖縄エリア/ 長崎県

対馬 つしま

面積
約696.44㎢(※付属離島は除く)
人口
約29,000人
観光スポット
烏帽子岳展望台、対馬野生生物保護センター、和多都美神社、金田城
特産
対州そば、はちみつ、魚介類
アクセス
①長崎空港から対馬空港までオリエンタルエアブリッジで約35分
②博多港(博多ふ頭)から厳原港まで旅客フェリーで約4時間40分
URL
https://www.tsushima-net.org/

対馬 tsushima

荒々しさと美しさを持つ海岸線と
独自の自然と歴史が残る国境の島

対馬は、九州と韓国の間の対馬海流に浮かぶ長崎県に属する島です。福岡県の博多港まで約130㎞、韓国までは約49.5㎞に位置し、大陸と日本の「国境の島」と言われています。島の中央部にある浅茅(あそう)湾の入り組んだリアス式海岸が特徴的で、ごつごつとした岩肌が海に沈み込む、荒々しさと美しさの両面を持ち合わせた雄大な景観が広がります。東西を対馬海流が流れ、平地が少なく、島の89%が山林で原生林が残されています。古来より大陸と日本の架け橋としての役割を担ってきた経緯から、対馬でしか見ることのできない動植物や大陸系生物が生息するなど独自の生態系が築かれています。また同時に大陸と日本の交易の場でもあったため、古代から近代までさまざまな遺構や記録、交易品などが残されています。2004年に島内の6つの町(南から厳原、美津島、豊玉、峯、上県、上対馬)が合併し「対馬市」が誕生しました。人口は、約29,000人。レンタカー、レンタサイクル、路線バス、タクシーなど交通手段が比較的発達しています。島内には、市役所、警察署、消防署、郵便局、図書館、保健所、病院など生活に必要な公共施設は大概揃っており、ホテルや民宿などの宿泊施設、食事を提供するお店、買い物ができるお店など旅行者にはうれしい施設が多数あります。対馬の平均気温は、長崎市や福岡市と比べると1~2度ほど低くなっています。夏は海風により比較的涼しく、冬は北西からの季節風が強く吹くことため肌寒く冷え込みますが、雪が積もるほどの寒さではないので年間通して過ごしやすい気候です。

今も残る交易地としての繁栄の歴史
独自の環境が生んだ稀少な食材

対馬には雄大な自然だけでなく悠久の歴史が残されています。対馬は大陸と日本の中間に位置するから、古代よりこれらを結ぶ海上交通の要所であり、交易・交流の拠点でした。弥生時代から特に朝鮮との関わりが深く、対馬は中世以降、朝鮮との貿易と外交実務を独占し、中継貿易の拠点や迎賓地として栄えていました。その後、中継地の役割は希薄になりましたが、古代住居跡や城跡、庭園は当時の繁栄を語り、民俗行事などにも朝鮮と日本との交流の痕跡がうかがえます。現在も国境の島ならではの融和と衝突を繰り返しながらも交流が続いています。水揚げ高全国2位を誇る長崎県の中でも最も漁業が盛んな対馬。周囲の海で獲れる豊かな魚介類、特別な歴史を持つ食べ物など、島の食の個性が際立っています。対馬は山地が多く、昔は陸上交通が不便だったため、大陸から島へ伝来した食べ物が何百年もそのまま残っていることがあります。代表は「対州そば」。そばは縄文後期に日本へ移入されたといわれますが、その後全国にて品種改良がすすみます。一方、対馬では縄文後期当時の原種に近いそばを今でも味わうことができます。また、昔ながらの養蜂法作られたニホンミツバチのはちみつも有名です。山地が多く、海に囲まれる対馬は、独自の自然が生み出す稀少な食材に出逢える場所です。

トレッキングやマリンレジャー
夏は「国境マラソンIN 対馬」が開催

白嶽や龍良山での原始林トレッキング、浅茅湾や対馬海峡でのマリンレジャー、例えば釣り・シーカヤック・SUP(スタンドアップパドルサーフィン)・スキューバダイビングなど、対馬の雄大な自然を全身で感じられるアクティビティが人気を博しています。2008年には「対馬観光ガイドの会やんこも」が設立。専門のガイドさんが対馬の歴史をわかりやすく楽しく教えてくれます。古来より交流のあった朝鮮半島との交易に関する史跡を巡る「まち歩きガイド」や、特有の生態系・景観・歴史をもつ個性豊かな対馬の山々を歩く「トレッキングガイド」があります。どちらもネットか電話での事前予約が必要です。また対馬市では、毎年市民ランナー向けに「国境マラソンIN対馬」を開催。スタートからゴールまでアップダウンを繰り返し、初夏の暑さも加わって過酷なコースではありますが、雄大な自然とおいしい食材人気があいまって全国からランナーがこぞって集まります。(※ただし2021年は開催中止)そのほか、島ではゆったりと過ごしたいという方やものづくりがお好きな方には、島で採れるパールを使ったアクセサリーづくりや、対馬のひのきなど木材を使った器や雑貨づくり、野生動物を身近に感じるためのイノシシやシカの革を用いたレザークラフト講座など、旅の思い出になる一品を製作できる工房もいくつかあります。

「対馬厳原港まつり」に代表される
歴史を肌で感じる祭事が目白押し

対馬では年間通して独自の歴史を肌で感じることのできる数々の祭事が催されます。年明け1月3日には、新年の祈祷と吉凶を占う亀卜(かめうらない)で有名な「サンゾーロー祭り」が行われます。現在は形骸化されたものの、ほぼ古式に伝承され、貴重な民俗資料となっています。5月上旬には「ひとつばたご祭り」が開催。ひとつばたごは、まるで雪が積もったように白い花を咲かせ、中国や朝鮮半島と日本では対馬と東海地区の一部の県にしか生息しない希少樹種として有名です。古来より対馬が大陸との窓口であったことを花で感じられるお祭りです。7月後半には「地蔵盆」が行われます。浴衣を着た子どもたちが、笹や色紙で飾られた町内のお地蔵様にお参りし、大人からお菓子をもらえるという子どもたちが1番楽しみにしているお祭りです。そして8月には対馬の夏の風物詩「対馬厳原港まつり」が開催。最大のみどころである江戸時代に朝鮮と江戸を往復した華やかな友好外交使節団「朝鮮通信使」の行列を再現したものです。色鮮やかな衣装と太鼓や笛を吹きながら行進する様は圧巻で、当時を彷彿とさせます。(※ただし、2021年の地蔵盆は中止、対馬厳原港まつりは花火のみ実施)

情報提供 / 対馬観光物産協会

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